私は高3の2月に東大推薦の不合格通知が来て、それから第二志望だったマレーシアの大学に進学することに決めました。
合格発表の前は「まあマレーシアもマレーシアで楽しそうだし、どっちに転んでもいいや!」と気楽に考えていましたが、実際に落ちると1, 2週間は立ち直れませんでした。
でもしばらくするとマレーシアの大学もやっぱり刺激的な未来が待っていそうでワクワクしてきました。
と思ったら、渡航が近づくにつれ精神状態が悪化してきて、「海外なんか行きたくない」という気持ちでいっぱいになって一生ニートでいたくなりました。
そして「まあ合わなかったら日本に帰ってくればいいっしょ」といった半分投げやりな気持ちで渡航しました。
しかし、どういう訳か現地に降り立った瞬間からそういった病んだ気持ちは全て吹っ飛び、逆に学びや人生に対するモチベが今まで以上に湧いてきてめちゃくちゃ楽しい毎日になりました。
希望に溢れたワクワク受験生→合格発表で絶望→でもマレーシア楽しそう→やっぱ海外行きたくない→海外サイコー!
こんな感じで、今までにない訳わからん精神状態を経験しました。
メンタルの波ありすぎ
なかなか人生でもない体験だったと思うので、今回はその時の心境と、なぜそうなったのかを自分なりに分析して記録に残しておこうと思います。
留学前には不安なことが多くて、「海外行きたくない!」みたいな精神状況になる人もいると思うので、そういった方の気休めになれば幸いです。
なぜ渡航前に精神状況が悪化したのか
なぜ渡航前に精神状況が悪化したのかというと、大きく3つ理由があると思っています。
- 進路選択、受験に対する未練があったから
- ギャップターム中の毎日が充実していなかったから
- 海外での一人暮らしが怖かったから
進路選択、受験に対する未練
マレーシアの大学は高2までの第一志望ではあったのですが、結局は東大を第一志望にしました。
ですが、自分の中では全力で受験をやり切れましたし手ごたえがあったので、それでダメなら縁がなかっただけだろうということで実は東大に対しての未練はあまりありません。
しかし、渡航前は他の海外大学に対しての未練がありました。
マレーシアの大学入試は高校の5段階評価の成績とIELTSなどのスコアを提出するだけで合格が決まってしまいます。しかも、どちらに関しても大したスコアは求められません。また、課外活動やエッセー、面接対策などは不要です。
そう考えると、
- 自分の課外活動の実績を生かし切れていないのではないか
-
東大推薦を受けられるくらいのやりたいことや実績があるのであれば、それを英語に転用すればマレーシアよりももっといい大学に行けたのでは?
- 日本の受験勉強を頑張ったわけでもなく、かといってエッセーや英語の資格のスコアメイクを頑張ったわけでもない
-
日本やアメリカの大学受験をしている人と比べて自分は楽をしているのでは?
とも思えてきてしまい、もっと自分は受験でできることがあったのではないかとやり切れない気持ちになりました。
そもそもスケジュール管理がきちんとできていないせいで、高2での英語のスコアメイクやSAT受験などはもちろんできていませんし、マレーシア以外の国の大学は受験すらしていません。
学歴コンプレックスではなく、挑戦すらしなかったことに対する挑戦コンプレックスみたいなものが自分の中にあって、少しモヤモヤしています。
ギャップターム中の毎日が充実していなかった
マレーシアの大学の入学時期は7月だったので、高校卒業後の4月から約3ヵ月のギャップタームがありました。正確には、共通テストの受験が終わった後から暇でした。
当初はすごくモチベーションが高く、この世界一充実した3カ月にしようと思っていました。
以下の目標を立てましたが、実際には
- バイトをめちゃくちゃやってお金稼ぎまくる
-
短期のみだと雇ってもらいづらく、やりたいコンビニバイトなどができなかった。また、その結果色々な職種は経験できたものの、安定してまとまったお金は手に入らなかった。
- YouTubeチャンネルの規模を拡大させる
-
取り組みはしたが、全然思ったように動画作成が進まなかった。
- 英語の勉強をガチって最強になる
-
英会話すら一回もやらず、半年ほど英語に全く触れていない状態で渡航することになってしまった。
他にもこんな目標を立てました。
- プログラミングの勉強も今以上に頑張る
- 高校範囲、大学範囲の勉強を頑張る
- 日本一周みたいな何かデカイことを一つする
- 筋トレを頑張る
- 他の海外大受験のリサーチをする
ですが、結局これらも何もできていませんでした。車の免許も取れたし友達との思い出はいろいろ作れましたが、あまり充実していないギャップタームになってしまいました。
不規則な生活リズムでダラダラしていたことが原因だと思いますが、もしかするとこの頃から精神状況が良くなくて、それが原因で無気力になってしまったというのが先かもしれません。
とにかく貴重な3カ月間のギャップタームを無駄にしてしまった後悔があり、ネガティブな気持ちになりました。
海外での一人暮らしが怖かった
大学生活が始まると同時に初めての一人暮らしもスタートします。親の目を気にせず生活できるというワクワク感もありましたが、不安もたくさんありました。
しかもただの一人暮らしではなく異国の地での生活です。海外経験もないため右も左も分からないことだらけです。
- 入国手続きはできるかな
- 海外大学の授業についていけるかな
- 渡航先の空港で迷子にならないかな
- ルームメイトとは会話できるかな
- 生活用品はちゃんと調達できるかな
- 友達はできるかな
など、この世の全てのことが不安になって、生きていけるか心配でした。
実は空港などで家族と別れるときも全く泣きませんでしたし、日本を離れること自体は全然寂しくありませんでした。今の所ホームシックも感じていません。
でも、荷造りを3日で終わらせる予定が2週間かかってしまいました。荷造りを始めた途端にこの不安が一気に現実化して、海外に行きたくないという気持ちが強くなって思うようにやる気が起きませんでした。
自分では平気なつもりでも、深層心理では実家を離れたくなかったのかもしれません。
こんな感じで、全ての準備がままならないまま渡航の日を迎えていました。
ここまで来ると、死にたくなるどころか逆に吹っ切れて「まあもうどうでもいいや。嫌だったら大学やめて帰ってこよう」という清々しい(?)気持ちになり、空港に向かうことができました。
ちなみに成田空港でビザの書類をなくしてヤバくなったのはいい思い出です(CAさんが見つけて届けてくれました)。
到着した瞬間にモチベが回復した話
ですが、不思議なことに飛行機に乗り込んだ瞬間からやってやろう、新たな一歩を踏み出してやろうという前向きな気持ちが生まれてきました。
もうここまで来たら全て自分の力でなんとかしなくてはいけないという状況だったからかもしれません。
あとは空港の職員や寮までの送迎の運転手さんと話してみたら意外と英語は大丈夫そうだということが分かったので、それで少し自信を取り戻したというのもあると思います。
空港から寮に向かう車で一緒になった友達がちょうど同じファウンデーションコースに入学する人で、寮に付いた後一緒に家具の買い出しに行きました。友達も健康診断やオリエンテーションでたくさんできましたし、授業も全然大丈夫でした。
ほとんどの悩みは杞憂で、いざその場面になったらなんとかなりました。
終わりに
こんな感じで数日もすると人生に対するモチベが完全に復活しました。まだファウンデーションですし、そこまで人生を悲観しなくてもいいんじゃないかと思えるようになりました。
このように、なぜかは分からないけど現地に到着してみたら精神状況が良くなるケースもあるので、留学が不安な人の参考になれば幸いです。
これは別に今回の留学に限った話ではなく、今までの短い人生を思い返してみればなんだかんだで何とかなった経験のほうが多いことに気づきました。
今後も何か不安に思うことがあったら「まあ人生なんとかなるっしょ」という精神で頑張ろうと思います。