【マレーシア留学】本当にモナッシュ大学の理系は文系よりも卒業が大変なのか?

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モナッシュ大学に通っていると、よく耳にするのが「モナッシュ大学の理系は文系よりも大変」という言葉。これは文系の人も理系の人も言うので、なんとなくそういう通説として大学内で定着しているような気がします。

でも、ほとんどの人は片方の立場(コース)しか経験したことがないのにそういうこと言うのって、変じゃないですか?バイアスかかりすぎ。

これには賛否両論あるでしょうが、理系の私としては普通に文系も同じくらい大変なんじゃないかと思っています。あと、ビジネス&ITのダブルディグリーを取っている珍しいマレーシア人の友達がいるので、その人にもこの件について話を聞いてみました。

というわけで、別にモナッシュ大学は文系だから楽なわけじゃないよっていう話と、それに対する個人的な考えを書いていこうと思います。

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目次

なぜ文系のほうが楽だと言われるのか?

なぜモナッシュは文系のほうが楽だと言われるのか、考えられる理由をいくつか書いてみました。

授業のコマ数が理系の半分だから

多分これが一番大きいんじゃないかと。

モナッシュは普通の大学と違って、講義(知識のインプット)に相当する授業がありません。予習を自宅でする形式なので、授業のコマ数が他の大学よりも少ないのです。
それで文系は毎週4コマ、理系はworkshopとappliedがあるので授業数が2倍の8コマあります。授業の数が半分なんだから、文系のほうが楽だろう、という意見です。

Ray

それぞれのコマは原則2時間です。

また、理系は実際に手を動かして学ぶことが多いため、知識だけでなく、実際のスキルや技術を身につける必要があります。これらが重なることで、理系の学生は「大変」と感じることが多いのかもしれません。

文系はオンライン授業があるから

理系は実験などの関係上、オンライン授業はほぼありません。まあ現実的にはオンラインにできなくもなさそうな内容をやっているんですけどね。

ただ、文系だとオンライン授業もそこそこあって、大学に登校する回数が減るので楽、という意見。

文系は卒業プロジェクトがないから

文系の学生は、卒業に向けた大きなプロジェクトに取り組む必要がないことが多いため、その点では「楽だ」と感じることがあるかもしれません。

理系の学生には「Final Year Project」と呼ばれる、卒業に必要な大きなプロジェクトがあります。このプロジェクトは通常、1年間をかけて進めるもので、授業の合間に取り組まなくてはならないため、負担が大きいのが現実です。

また、この卒業プロジェクトがあるため、交換留学に行くのが難しいという欠点もあります。交換留学プログラムは通常、1学期か1年の単位での渡航が一般的ですが、理系の学生はこのプロジェクトを途中で中断するわけにはいかないため、特に3年次での交換留学が難しくなる場合が多いです。

文系の学生が比較的自由に交換留学を選択できる一方で、理系の学生にはその選択肢が制限されてしまうのです。これは理系の学生にとって一つの大きなデメリットであり、ズルいとか理系は大変だとかを感じる人もいるかもしれません。

理系のほうが頭がいいイメージがあるから

社会的には、理系の学生が「頭がいい」とされがちです(あんまそういうの良くないと思うけど)。

なので、「理系は難しい」というイメージが強く、理系の学生に対して周囲からの期待も高くなります。こういう先入観が「理系は大変」という認識を知らず知らずのうちに強化している部分もあるでしょう。

ただ、話をしてみた感じだと、実際は理系にいる学生のほうが
・目的意識をもって学びに向き合っている人が多い
・計画性を持って課題に取り組んでいる人が多い
・(話をした雰囲気から判断しただけだが)頭のキレが良い人が多い
という印象を受けたので、平均的なレベルだけで言うと高いのかもしれません。

別に文系だからって楽じゃなくない?

授業のコマ数・登校日数は関係ない

理系ですら毎週16時間(2時間×8コマ)。文系は8時間とはいえ、別に8時間くらい増えたくらいじゃ毎週の起きている時間の可処分時間はほぼ変わらないと思います。結局、いかに自分の時間を管理し、効率的に学習を進めるかがポイントなのです。

それに、理系だろうが文系だろうがみんな授業をサボっていたりするのが現実なので、授業のコマ数とかはあんま関係ないと思います。

あと、登校日数が増えるとはいえ、大体みんなモナッシュから10~20分圏内の場所に住んでいることが多いので、1~2日学校に行く日が増えたからといって、だから何だという感じです。

課題が文系のほうが大変

文系の学生は、エッセーの課題やレポートが多いため、課題にかかる時間が長くなります。3000words以上のエッセーなども余裕で出てくるので、いくら頭が良くても物理的に終わらせるのが大変

一方、理系は数学やプログラミングの問題演習が中心で、答えが明確なため、授業内容をしっかり理解している人ならサクっと終わる課題が多いです。まあその代わり、問題が解けないときの焦りや試行錯誤の時間が長くなりがちで、その点で理系も苦労している部分がありますが。

文系はエッセーを書く際、量が多いため肉体的にはしんどく感じますが、一定の論理構成を守ればある程度の点数(平均点くらい)はもらえる傾向にあるそうです。理系では、問題が解ければ早く終わりますが、間違えるとその分時間を取られますし、実際できる人とできない人の差が二極化しています。

つまり、どちらもそれぞれの特性において「大変さ」があるというわけです。

なので、確かに授業のコマ数や卒業プロジェクトを考えると若干理系が割を食っている部分はある気がしますが、別に言うほど負担が変わるかと言われればそうでもない気がします。

結局は求められる能力の違い

この話をビジネス&ITのダブルディグリーの友達ともしてみたのですが、結局は求められる能力の違いなだけで、人によって大変さが変わるよね、という話になりました。

文系はエッセーやレポートの作成がメインのため、高い英語力が求められます。特にモナッシュ大学のように英語で授業が行われる場合、英語での表現力や論理的思考が重要です。このため、英語が苦手な学生にとっては文系の課題はかなりの負担になることがあります。

理系では英語力よりも、論理的思考力や問題解決能力が求められます。プログラミングや数式を解く際には、計算ミスや論理の飛躍が許されません。どちらかというと、英語で何かをするというより、システマチックな考えを巡らせている時間のほうが長いです。これが理系の学生にとっての「大変さ」に繋がる部分です。

自分がどちらの能力に長けているかによって大変さは変わるでしょう。

Ray

私の場合は英語というよりも論理的思考を巡らせるほうが得意だったので、理系で正解だったなと思います。

おまけ:理系の方が成績が取りやすい?

ちなみに、理系のほうが成績自体は取りやすいです(できる人なら)。

文系のエッセーなどでは、課題の性質上評価基準が少し曖昧であるため、全員が同じような評価を受けることが多いです。実際、みんな成績は平均点に固まりがちで、一番良いグレード評価(HD)が取りづらいそうです。

一方、理系の科目は答えが明確であるため、できる人とできない人の差が顕著に表れます。正確に問題を解けた学生が高い評価を受けやすく、結果的に理系はできる人とできない人が二極化しているイメージです。が、その分良い評価ももらいやすいという側面もあります。

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終わりに

と言う感じで、別にモナッシュは文系だから楽というわけではないよ、という個人的な考えを書いてみました。

結局、理系と文系はそれぞれ異なる形で「大変」さを感じる学問であり、どちらが優れているとか大変だとかはあんまりないと思います。求められるスキルや知識が異なるだけで、最終的には学生自身がどれだけ自分の課題に対して責任を持って努力できるかが最も重要なんじゃないかと思います。

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