【カナダ留学】学費を抑えてBC州のカレッジ→4年制大学に編入できる制度とは?

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なんとなく海外大学への進学に憧れを持ちつつも、いきなり4年間も行く勇気は出ない…とか、学費が高すぎる…!小規模で安心できる環境で学びたい…といった悩みを抱える人は多いのではないでしょうか?

そんなあなたに朗報です。カナダ・ブリティッシュコロンビア州(BC州)のカレッジに行ってから、同州内の4年制大学に編入するという制度があります!この方法なら、ひとまず2年間だけ頑張れば良い!と捉えることもできますし、何よりも学費が大幅に抑えられます

ということで、今回の記事ではそのBC州におけるカレッジ→大学編入制度についてわかりやすく紹介していきたいと思います!

この記事のライター:かりインタビュー記事

2024年3月に東京の高校を卒業し、9月からバンクーバーのカレッジに進学予定のIBDP N23生です。
学校の勉強以外はほぼ何もしない高校生活だったので、課外活動の経験はゼロ。
2024年の目標は、とにかく色々なことに挑戦して自信をつけていくことです!

制度に関連する情報は日々更新されていきます。こちらの記事で紹介する内容だけを鵜呑みにするのではなく、必ずご自身でもBC州発行のサイト等を参照するようお願いいたします。

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目次

カレッジ→大学編入とはなんぞや?

カレッジ→大学編入の制度とは、言い換えれば「カレッジで取得した単位を、大学へ移行することができる」システムです。

カナダの4年制大学を卒業して得られる学位は通常学士号(Bachelor’s Degree)ですが、この取得のためには120単位の修了が必要です。
このうち大学1,2年次分にあたる60単位を、2年制大学であるカレッジで取得すれば、大学の3年次に編入できるというわけです。

単位変換によるカレッジ卒業後の大学編入は、カナダ全土でポピュラーなルートとなっていますが、中でもカレッジ↔︎大学間の連携が強く、編入制度が整っているのがBC州といえます。

BC州における編入制度

BC州における編入制度はBC Transfer Systemと呼ばれており、The BC Council on Admissions & Transfer (BCCAT)という組織が管理しています。

BCCATによる公式サイトBC Transfer Guideには、編入制度に関する全ての情報がまとまっており、どのカレッジで取ったどの単位がどの大学に移行できるのかも検索可能です(これ、本当に分かりやすくて感動します)。

BC Transfer Systemに加盟しているカレッジ・大学の一覧は、こちらのサイトから確認することができます。
BC州にある名門大学として有名なブリティッシュ・コロンビア大学(UBC)や、サイモンフレーザー大学(SFU)なども名を連ねています!ちなみに、私が進学する予定のカレッジもこの中に入っています。

BC Transfer Systemの使い方

先述の通り、編入できるかどうかはカレッジで修得した単位が大学での学位取得に使えるかで決まります。
そのため編入を志す時期によって、「入りたい大学/学部の要件に合わせてカレッジでの履修科目を決める」あるいは「カレッジで履修した単位が使える大学/学部を探す」という2つの考え方があります。

以下には前者を想定した編入制度の活用手順を記しますが、後者であってもやることは基本的には同じです。

  1. 進学したい大学/学部の編入要件を確認する
  2. こちらのページを使い、現在履修している単位が変換可能か or これからどのような単位を履修すべきかを確認する
  3. カレッジのアドバイザー(BC Transfer Systemに加盟する多くのカレッジには、編入支援窓口やメンターがいるはずです)に編入希望を相談し、履修科目を決める
  4. がんばって確実に単位をゲットする(落としたら元も子もない)
  5. 進学したい大学の編入試験を受け、合格する(落ちたら元も子もない)
  6. 大学が求める手続きを踏み、単位を変換してもらう。
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編入制度使用のメリット

制度の概要は掴めたけど、何がそんなにいいの?最初から4年制大学に行くのと何が違うの?と疑問に思われる方もいらっしゃると思います。

ここではBCCATが挙げている+私が実際にBC州カレッジを受験して感じた大きなメリットをいくつかご紹介します。

学費を大幅に節約できる

カナダの4年制大学の学費は、選ぶ大学/コースによってかなり差があります。Statistics Canadaの調査を元にして書かれたいくつかのページを見ていると、国外出身の学生が1年間に払う平均的な金額は、最安でも$20,000 CAD前後、高いところでは$40,000 CAD前後となっているようです。

ちなみに、比較的安価な傾向にあるのは人文系や教育、一般教養などの分野で、薬学や医学、エンジニアリングなどは高額なことが多いです。また、これはカレッジにも同じことが言えますが、都会にある大学は高く、地方に行けば行くほど安くなります。

これに対しカレッジの学費は比較的横並びで、最も都心部であると言えるバンクーバー周辺の学校ですら、年額$18,000~19,000です。

こう考えると、学士号を取るための4年間のうち、最初の2年間をカレッジで過ごすという選択肢はかなり魅力的ではないでしょうか?

4年制大学に比べ、入学要件が易しめ

これはめちゃくちゃでかい。でかすぎるメリットです。声を大にして伝えたい。カナダの「カレッジ」受験、4年制大学に比べてめちゃくちゃ楽やで!と。

米英・カナダ・オーストラリアなどの4年制大学の入試では、非常に高いGPA/英語資格スコア、自己分析エッセイや課外活動/研究の経験、面接等が求められる場合が多くあります。特に奨学金を獲得しなければならない場合、要求スペックのハードルは相当上がります。

しかしカナダのカレッジなら、入学要件は大幅に易しくなり、applyにかけなければならない労力もかなり少なく済みます
例えば、私が調べたBC州カレッジのうち多くが、IELTS overall 6.0~6.5, TOEFL iBT 70~90程度を要求していました。海外大学で学ぶことを志す方にとっては、このスコアは努力すれば手の届く範囲内ではないでしょうか。

カレッジ受験の詳細について、BC州メインの記述はなりますが、こちらの記事にまとめましたのでぜひご覧ください。

カレッジの教育の質は、4年制大学に劣らない

BC州においては、州議会が公立教育機関を設置・管理しているのに加え、高等教育担当大臣が学位質評価委員会(DQAB)の報告に基づいてカレッジ・大学の学位プログラムを認可しています(公立/私立を問わず)。

こうした背景の上で、BCCATが責任を持って許可したカレッジ・大学のみがBC Transfer Systemに加盟しているため、カレッジの教育の質が4年制大学に比べて劣るといった心配は不要です。
また、そもそもカレッジの単位が大学でも認められるということは、ほぼ同等の教育レベルが保証されていると言えそうです。

私自身、カレッジに行くと授業のレベルが落ちるのでは…?という点が心配で、カレッジのスタッフやエージェントの方たちにしつこく質問してしまったのですが、カレッジには大学教授を経験したことのある教師も多くおり、大学に編入した生徒たちが進学後に困るといった傾向もないそうで、心配いらないよ〜と言われました笑。

4. 小規模なクラス、充実したサポート体制の中で学べる可能性

カナダに存在するカレッジの多くは、4年制大学に比べて少人数のクラス編成を重視しています(LangaraカレッジやDouglasカレッジなど、マンモス校と呼ばれるほどの大規模校では少し事情が違いますが)。

私が進学する予定のAlexanderカレッジでは、1クラスの人数が35人以下になるようにするというルールがあるそうです。非母国語での学習環境に自信がない方にとっては、質問がしやすく教師からの目も行き届く小規模な学習環境は魅力的でしょう。

また、安価な学費・緩い入学要件ゆえに留学生が集まりやすいカレッジは、留学生に対する独自の支援体制を持っています。私が進学する予定のカレッジには、必ず学生に1人メンターがついて定期的に面談できるシステムが存在するほか、困った時になんでも相談できるオフィスが常時オープンしています。

多くの方が不安に感じるであろう海外進学で、このようなサポートが受けられるのは精神的にとてもありがたいですね!

編入制度使用・カレッジ入学における注意点

メリットがたくさんあるのは分かったけど、デメリットはないの?とお思いになるかもしれません。私が考える中で、デメリットらしいデメリットはあまり思いつかないのですが、いくつか注意点はあります。

カレッジをしっかり見極める必要がある

実はカナダに存在するカレッジのうち、多くは実用的な職業訓練プログラムを提供しています。料理やホテルサービス、工業系、看護など分野は様々です。
このようなカレッジでは、大学編入を目指す生徒への支援があまり充実していない場合があります。

必ずカレッジの提供するプログラム一覧を見て、そのカレッジが「職業訓練」と「大学編入」のどちらをメインにしているのか確認してください。
なお、BC州であれば、BC Transfer Systemに加盟するカレッジならばまず間違いないと思います。

専門性が少し下がる場合もある

大学の1年次から専攻分野を狭く絞り込み、専門的に深く学んでいきたいと考える方にとっては、カナダのカレッジは少し物足りない場合があるかもしれません。
また、将来的に編入したい大学が、入学前にすでに専門知識を有することを選考要件としている場合も同様です。

というのは、多くのカレッジは「国際関係」「コンピューターサイエンス」「考古学」など分野別にコースを提供してはいるものの、ガチガチに専門的というよりは、一般教養をカバーした上でその分野に関連する授業を多く取れますよ、というカリキュラムを立てているからです。

カレッジの各コースがどの授業を何単位取れるカリキュラムであるかは、カレッジのHPから閲覧できるはずですので、事前にそれを確認するのがおすすめです。

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終わりに

まだまだ認知度の低い「カレッジ→大学編入」のルートですが、私はこの選択を決意・カレッジを受験して本当によかったと思っています(未渡航なので学校生活の実際についてはなんとも言えないですが…笑)。

金銭的にも、受験にかかる労力・必要な実績的にも4年制大学の受験は無理か…と諦めかけていたころ、この選択肢を知ってとても救われたので、ハードルの低いルートとして広まればと思います。

少しでもご興味のある方は、いつ調べ始めても早すぎることはありません!本記事内でご紹介したBCCATによるページや、各カレッジのHP、カナダ留学フェアへの参加、Twitterの活用などがおすすめです。今すぐに情報収集を開始してみてください!

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