巷ではよく「英語さえできれば仕事の幅がめっちゃ広がる、人生変えられる!」といった言葉を聞きます。
ただ、海外大学に通っている身としてそれはある程度本当なんだろうなとは思いつつ、本質はそこではなくて複数分野の専門スキルを持っているから自分の価値が増した、といったほうが正しいんじゃないかと思いました。今日はそのことについて書いていこうと思います。
英語ができれば人生イージーモード??
先述の通り、よく「他は普通の能力値でも英語がペラペラになるだけで仕事の幅が広がるよ」と言われます。
そんなことあるのかな~と思っていたら、まだ大学の高学年にもなっていない立場の自分でもそれを実際に体験する機会がありました。英語ができるためにインターンシップの面接を楽に通過できたのです。
私が所属しているとある起業家コミュニティの人の友人が働いている会社がWeb3.0系のサービスを開始したいとのことで、人材募集をかけていました。
私はちょうどWeb3.0系統のことを勉強していたこともあって、友人がその社長の元へ私を推薦してくれ、先日面接がありました。
自己紹介で趣味とか高校時代にやっていたことがウケたというのもありますが、最終的に「日本人で英語ができて、プログラミングのことも分かる人はなかなかいない(しかもアジアのハブマレーシア)!」とのことで、インターンのほうに採用してもらいました。
どうもその会社のエンジニアには日本語チームと英語チームがある上に海外進出(社長は日本人で、英語を喋れない)を考えていたようで、その懸け橋となる人材を探していたようです。
私はまだ英語はペラペラというレベルではありませんが、面白いベンチャー企業だなと思ったので参加できて良かったです。
この経験を経て、英語ができるとチャンスが広がるんだなと思いました。
分野を分散させれば差別化できる?
ただこれは言い換えてみると、別に英語ができたから仕事の幅が広がった、というわけではないと思います。局所的には、その会社にはたまたまマッチしていたというだけです。
一般化して言い換えてみれば、複数のスキル(ここでは日本語、英語、プログラミング)を持っていたから希少性が生まれて、得られる仕事(社会のニーズ)が広がったに過ぎません。
例えば日本人のうちで、英語を話せる人材が日本人の5人に一人、プログラミングをできる人材が5人に一人だったとしましょう。
英語だけのプロ、プログラミングだけのプロだったら5人に一人の人材ですが、もしこれが両方できたら、5×5で25人に一人の人材になります。数学1Aで出てきた、AかつBの積集合を思い出してもらえるといいかもしれません。
このように、複数のスキルを持っているだけで掛け算式で希少性が増していき、得られる仕事の幅や対応範囲が広がるのです。
営業職で英語が話せる人が出世したとしても、それは英語がすごいから出世したのではなく、営業職「も」英語「も」できる人材がいなかったから、複数のスキルの合わせ技でたまたま出世できたというだけなのかもしれません。
一つを100点にするより、複数のスキルを80点にするほうが楽
ただ、私のケースだと、別に英語もプログラミングも100点、「世界でこいつしかできない!」というレベルで極めているわけではありません。現状はどちらも80点程度の中途半端なスキルだと思います。
ただそれでも実際に需要があったわけですから、勉強すれば業務で支障が出ない程度のスキルがあれば問題ないわけです。
確かに、一つの世界で「これだけは誰にも負けない」と言えるようなスキルを持っていたほうがロマンがあるし、カッコいいと思います。ただ、現実的にはゼネラリストになるほうが楽(コスパがいい)のではないかと思います。
スペシャリストは特定分野に特化した専門家、ゼネラリストは幅広い知識を持つ万能人のことです。
理由としては、定期テストでも習い事でも何でもいいんですが、物事を究めるときには完成度が高くなればなるほど成長スピードが鈍化していくため、
- 0から80の完成度にする
- 80から100の完成度にする
だと、前者のほうが簡単なんじゃないかと思うためです。
例えこれが複数のスキル獲得を目指す場合だったとしても、少なくとも私はそこそこ(80点程度)のスキルを身に付けるほうが少ない努力量で達成可能だろうと考えます。だからこそ、コスパが良いと冒頭で表現したのです。
ゼネラリストと言っても、別に英語に限りません。中国語が喋れるとか、容姿がメチャクチャ良くて広告塔としても起用できるとか、何かの免許を持っているとか、イラストが描けるとか、インフルエンサーであるとか、スキルは何でもいいんです。
これからもシナジー効果がありそうなスキルを極めて、人生の幅を広げていきたいとこの体験を通して思いました。