マレーシアの私立大学の中でも、テクノロジーとイノベーション分野で高い評価を受けている Asia Pacific University of Technology & Innovation (APU)。
まだまだインターネット上で得られる情報は限られていますが、学費も安めで日本人にも人気の大学となっています。
今回は、APUの基本情報、キャンパスの雰囲気、学べる分野、入学までのプロセスについて、わかりやすくまとめました。この機会に最新の詳細をチェックし、実際の留学生活をイメージしてみてください!
また、キャンパスツアーの記事も用意しているので、併せて読んでみてください!

本記事はAPUに通うRunaさんに書いていただきました。Runaさんのインタビュー記事はこちら。
基本情報
APUの基本情報はこちらです。
大学名 | アジアパシフィック大学(APU) |
創立年 | 1993年 |
位置 | マレーシア・ブキジャリル(クアラルンプール郊外) |
世界ランク | QS世界大学ランキング611位(2025年) |
学生数 | 約14,000人 |
留学生比率 | 45%。130以上の国から集まっている |
学費(学部課程) | ファウンデーションプログラム: RM 18,000~RM 25,000 学士号プログラム: RM 50,000~RM 80,000 修士号プログラム: RM 30,000~RM 50,000 |
Asia Pacific University of Technology and Innovation (APU) は、マレーシアの Bukit Jalil にある私立大学で、主に AIやITの分野 に力を入れています。
特色は何と言っても、留学生の比率が45% であり、130か国以上 の学生が在籍している点です。また、卒業後の就職率は100% で、学内での 就活サポートの手厚さ が評判です。
さらに、プログラムを卒業すると同時に、エリアによって取得できる認定証 なども保証されています。交換留学先も豊富で、イギリスの学位をマレーシアで取得できるデュアルディグリープログラム も用意されています。
この大学の魅力まとめ
まずはAPUの魅力をまとめてみようと思います!
圧倒的な留学生比率と多様性
上記でも説明した通り、留学生比率が45%で130か国以上の国籍の生徒が在籍しており、この多様さはマレーシアの中で1番です。また、世界的にもその多様性は16位にランクインするほどの評価を受けています。
実際にキャンパス内でも、英語以外の様々な言語が飛び交っています。APU内で英語、日本語だけでなく韓国語、マレー語、アラビア語を会話レベル程度まで習得する人もいます。
特に将来的に、多様的な理解や環境で働くことを想定している人にはかなりおすすめな大学です。

モナッシュ大学とかだとほぼ日本人と中国人しかいないから羨ましい…
業界と連携した実践的なカリキュラム
APUのディグリーコースやマスターコースでは、業界と連携し、更に卒業後にその業界で認知されている認定証を獲得できます。
例えば、データアナリティクスコースにはMDEC、EMC、SAS、maxis、HILTI、IBMとのパートナーシップと提携しており、カリキュラム内容をより豊富にし、将来的な就活の面でも役立つことが多いです。その他にも、SASからのプロフェッショナル認定証が卒業時に取得できます。
もちろん、データアナリティクスコースだけではなく他のカリキュラムでも他の専門的な業界と提携を組んでいるので、興味があればAPUの大学に直接連絡したりご自身でリサーチをしてみるのもいいと思います!
圧倒的な就職率の高さ
特にITや工学などの技術系分野に強みを持ち、上記でも先述した産業界との連携を通して実践的なスキル習得に重点を置いています。その結果APUの卒業生は高い就職率を誇り、実際にマレーシアの政府の調査によると就職率は100%に達しています。
カリキュラム以外にも、学部によるコミュニティがあり卒業生からのメンターや就活の為のイベントが用意されているため、業界に対しての解像度が上がりかつ人脈ネットワークも広がります。
キャンパスと学生生活
ロケーションと施設
キャンパスはクアラルンプール郊外のブキジャリルという場所にあります。
APUはBukit Jaliのテクノロジーパークlに位置しており、最寄りはLRT Bukit Jalilとなっています。クアラルンプール国際空港までは、電車だと2時間、Grabだと30分程度です。
こちらがAPUのキャンパス外観です。


こちらは、APU名物の国籍の多様性が一目でわかるカフェテリアです。食堂のお店の種類に関しても多いです。


こちらは大講義室です。数は6つ程あり、用途としては基本的に人数の多いレクチャーや、イベントの会場として使用されることが多いです。


学生寮の建物は基本的にJ1, J2, K1, K2と別れています。もともと寮はJ1,J2の2つだけの古い建物だけでしたが、現在はジムの上に建設された比較的新しいK1とK2というブロックがあります。
APUの学生寮はかなり混んでいるため、シングルではなく普通のシェアルームを希望しても入学時に部屋を確保できるかは分からない状況です。


公式キャンパスツアーの動画もあります。
イベントやクラブ活動
イベントはクラブ活動についてですが、在籍するクラブの数に制限が無いため自身の興味で複数個入ることが可能です!また、大学では、休憩中に友達とリラックスできるソーシャル&レクリエーションスペースも提供されています。
大まかなクラブなどの分類はこちらです!!
- スポーツ & レクリエーション:サッカー、テコンドー、ムエタイ、ボクシング、バスケットボール等があり、APUだけではなく他大学との連携もあることで人脈の幅が広くなります。
- 国際コミュニティ: 国ごとによるコミュニティが存在し、APUならではですが独自の国のコミュニティの数に関しては多い気がします!日本のコミュニティのインスタグラムはこちらです。
- サークル & 特別興味グループ(SIGs): キャリアについては、学部ならではのコミュニティが存在します。例えばデータアナリストの学部を受けているのならデータアナリストのコミュニティに在籍し活動することで就職活動に、インターンシップの機会を応募出来たりハッカソン等の参加がしやすくなります。
ちなみに、日本人に人気かつ割合が多いなと思うサークルは農業クラブです。メンバーの1/3が日本人で、日本語を学習したいまたは日本の文化が好きな人が多く、日本人の人にとって馴染みやすいです。また、更に、キャンパスを綺麗にするボランティア活動も過去に開催していたので、もしよければチェックしてみてくださいね!!
APUのクラブなどについて、詳しくはこちらから確認できます。
教育カリキュラム
学べる学問
学部プログラム
APUの学部プログラムは、以下の分野にわたります:
- テクノロジー関連
- コンピュータサイエンス、ソフトウェアエンジニアリング、ゲームデザイン
- ビジネス・マネジメント
- 国際ビジネス、マーケティング、会計学、財務
- デザイン・メディア
- グラフィックデザイン、メディアプロダクション、アニメーション
- エンジニアリング
- 電気エンジニアリング、機械エンジニアリング
それぞれインターンシップなどが含まれる実践的なカリキュラムで、学生が最新の技術や業界動向を学べるように設計されています。
ファウンデーションプログラム
APUには大学学部プログラムに進学するための準備コース(ファウンデーションコース)もあります。プログラムの主な内容は以下の通りです。
- ビジネス
- IT
- エンジニアリング
- デザイン
詳細については、APUの公式ホームページをご覧ください
受験情報
ファウンデーションコース、学部課程ともに
- 高校の成績証明書(日本語・英語)
- 卒業証明書(日本語・英語)
- 英語要件(IELTS / TOEFL)
- ディグリー: 5.0 / 40
- ファウンデーション: 4.0 / 30-31
- 証明写真
が必要になります。はっきりとした合格基準は公開されていませんが、高校の成績についてもファウンデーションコース、学部課程ともに5段階中3.5~4.0程度あれば合格できるようです。
学部、ファウンデーションどちらとも3、5、9、11月の4種類の入学時期があります。入学時期として人気なのは圧倒的に9月です。次点の人気の時期は3月、5月、11月となります。
出願時期についてですが、ビザの発行手続きに少なくとも2か月以上はかかってしまうので、余裕をもって入学予定日の約4~6か月前から出願手続きを開始することをおすすめします。
学部プログラム(Degree Program)の要件についてくわしくはこちら。
交換留学について
APUは世界中の大学と提携しており、学生は各国の大学への編入や交換留学、ダブルディグリープログラム など、多彩な国際教育の機会を得ることができます。
- イギリス
- デ・モントフォート大学(De Montfort University)
- ハダースフィールド大学(University of Huddersfield)
- ウェストミンスター大学(University of Westminster)
- イースト・アングリア大学(University of East Anglia)
- バーミンガム・シティ大学(Birmingham City University)
- ミドルセックス大学(Middlesex University)
- ポーツマス大学(University of Portsmouth)
- ウェスト・オブ・イングランド大学(University of the West of England)
- スタッフォードシャー大学(Staffordshire University)
- スウォンジー大学(Swansea University)
- オーストラリア
- グリフィス大学(Griffith University)
- クイーンズランド工科大学(Queensland University of Technology)
- 西シドニー大学(Western Sydney University)
- ニュージーランド
- マッセー大学(Massey University)
- アイルランド
- グリフィス・カレッジ(Griffith College)
- ダブリン工科大学(Technological University Dublin)
- ミャンマー
- インターナショナル・リーダーシップ大学(International Leadership University)
- 韓国
- 東西大学(Dongseo University)
- アメリカ
- セントラル・ミズーリ大学(University of Central Missouri)
特に、デ・モントフォート大学(De Montfort University) とのダブルディグリープログラムでは、APUでの学位取得と同時に、DMUからの学位 も取得することが可能です。詳しくはAPU公式サイトをご覧ください。
また、多くの学生は1学期 or 1年間の留学を選択するそうですが、他にも
- 2~12週間の短期留学プログラム
- 高校卒業者を対象とした4週間の英語キャンプ
- 交換留学協定に基づいた大学交換プログラム
- マレーシアのネオテリックによる研究キャンプ
などのプログラムがあります。気になる人はこちらから情報を探してみてください!
終わりに
APUの良いところは、何と言っても圧倒的な留学生比率による多様性と、就職率だと思います。
ただ、交通の面ではかなり不便です。キャンパス内に住む場合、最短にあるPark Hillでも朝のバスの込み具合によってクラスが始まる1-1.5時間前から準備を始めないと遅れてしまいます。カフェテリアも混雑するので、土地的な面ではもう少しお店も増えたらよいなと感じます。
というわけで、今回はマレーシアのAPUの各種情報を徹底解説してみました。マレーシア留学を検討している人の参考になれば幸いです。
キャンパスツアーの記事もありますので、そちらも併せて読んでみてください!

