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【課外活動】知の総合格闘技、競技英語ディベートって何するの?その魅力とは?

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海外進学界隈でかなり有名な課外活動の一つである英語ディベート。この記事を見ているみなさんも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

ディベートと聞くとかなり難しそうな、それも英語となると自分とは違う世界のように感じますが、実はとても奥が深く、英語だからこその良さがある活動なんです!

そんな英語ディベートに関して今回は競技型英語ディベートに関する説明と、なぜディベートが本当に様々なことに役立つのか、高校で2年間ディベートをしていた私が説明します!

Lee

高校では私のチームは準備型ディベートで県3位、私自身はチームのベストディベーター賞をいただいたことがあります。

Ray

本当にたまたま実績が被っていますが、私も準備型ディベートでチーム県3位とベストディベーター賞をいただいたことがあります笑。

この記事のライター:Leeインタビュー記事

千葉県の公立高校出身で2024年の7月からUniversity of Sydney に進学します。
好きなことはスポーツと読書です。日本にいる間は日本でしかできないことをしようと心がけています。まずはスシローを1人で25皿食べることを目標にしています。

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目次

競技型ディベートにも種類がある?

競技型ディベートとは、名前の通り他のチームや相手とスポーツのように競い合って勝敗を決める形式のディベートです。チームメンバーとの連携や協力が必要不可欠です。

競技型のディベートには大きく分けて2つの種類があります。

1つ目は準備型ディベート。他の呼ばれ方としてAcademic Debate Policy Debate、などと呼ばれています。
こちらは事前に与えられたお題に対して準備する時間が存分に与えられる形式となっており、自分のチームの立論をサポートするエビデンスを前もって調べることができます。

2つ目は即興型ディベートParliamentary Debate とも呼ばれています。
こちらは即興でスピーチをするとは言っても、実際にスピーチをする前に20~30分の準備時間が与えられます。

ディベートの構成について

ディベートの基本的な構成について説明します。

まず、ディベートにはモーション(Motion)またはトピック(Topic)と呼ばれる議題のようなものがあります。これは、例えば「日本で死刑を廃止するべきである」や「動物園を廃止するべきである」といったものです(客観的な議論の余地があるもの)。

準備型ディベートでは1チーム4人で協力してディベートを行うことになります。

役割は以下のようなものがあります。次のセクションでそれぞれの役割について説明します!

  1. Constructive Speech
  2. Attack
  3. Defence
  4. Summary

ここからは準備型ディベートで「日本で動物園を廃止するべきである、是か否か」というトピックが与えられた場合として説明していきます。また、ディベートの形式は私の高校時代の大会のもの(どこも大体同じ)に沿って行います。

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立論(Constructive Speech)

立論とは、自分たちのチームから提案するトピックに関する意見のことです。

上記の「日本で動物園を廃止するべきである、是か否か」というモーションであれば、肯定側は立論として「動物園の生き物たちは狭いケージの中で過ごさねばならず、動物虐待になる」などと言えます。

反対に否定側は「動物園には希少な生き物を最適な方法で飼育し、絶滅を防ぐ役割がある」と言うことができます。

反駁(Attack)

こちらは一見難しそうですが、要するに反論のことです。相手の立論に対する反論をします。こちらのパートは否定側から始まり、その次に肯定側の反駁を行います。

否定側が先ほどの肯定側の立論に対して反駁するのであれば「動物園のケージは動物たちのことを考慮しており快適に暮らせるように設計しているため、虐待には当たらない」と言うことができます。

反対に、肯定側が否定側の立論に関して反駁するのであれば「動物園で飼育できる個体数はせいぜい数体で、保全としての役割は期待できない」と言うことができます。

Lee

私は主にアタックを担当し、たまにサマリーを務めていました。
アタックの役割に慣れると議論の穴を見つけることが容易になりますが、それを日常の会話でも行い嫌われる可能性が高まります笑

Ray

私もアタッカーの役割でした。相手の立論の穴を見つけるのは大変で、かつここでポイントが入らないと負けに繋がるので責任重大です笑

ディフェンス(Defence)

再立論(Reconstruction)、またはDefenceという文字のほうが分かりやすいでしょう。相手側からの反駁に対して反論、すなわちディフェンスをします。

肯定側が否定側が行った反駁に対してディフェンスをするのであれば「野生には動きを制限する建造物はないので、少なからず動物園のケージは動物にストレスを与えている」と言えます。

反対に、否定側が肯定側が行った反駁に対してディフェンスをするのであれば「動物園に収容できる個体数でも、絶滅しそうな種の個体数を順調に増やしている例もある」が例となります。

要約(Summary)

最後に要約をする、Summaryと呼ばれる役割があります。この役割のプレイヤーの仕事は最初から最後までの議論をまとめることです。あくまでまとめなので、このパートでは新しい議論・話を展開してはいけません。

この役割ではディベート中もスピーチ内容を考えなくてはいけないため、一番即興力が求められます。また、試合に勝つためには審査官を説得しなくてはならず、自分たちの主張を強くするようにディベートをまとめる必要があります。

簡単に肯定側のチームが上記のディベートを要約するのであれば、

「私たち肯定側は動物園の廃止に賛成です。動物たちは日々狭い檻の中に閉じ込められ、野生とは違った環境でストレスも受けます。そのストレスが原因で寿命を縮めることもあります。また、否定側は動物園は種の保存の役割を担っていると述べていますが、動物園に収容できる数では種として持続可能な個体数を維持することは不可能です。」

と言えます。反対に否定側は、

「私たち否定派は動物園には動物を保護する立派な役割があると信じています。人間の知識で生物が最も恐れている捕食者の手から守り、種が崩壊することを防ぐ役割が動物園にはあります。肯定側はこの保全の形態を虐待と呼んでいるだけであり、動物は完全に人類が築き上げてきた知識によって守られています。」

などと言えます。これらのやり取りを全て英語で行います。

Lee

といいつつ、実は準備型ディベートの場合は準備の段階で相手から出てくる意見や使われる用語がある程度決まってくるので、慣れれば英語で話すこと自体はそこまで難しくありません。

今回は具体的なデータは用いませんでしたが、実際の大会ではこれらの主張に引用中心のエビデンスを付け加えて、より説得力のあるディベートを行っていきます。

また、形式にもよりますが、それぞれのセクションの間には準備時間(Preparation Time)が取られることもあります。

ディベートの魅力

ディベートで身に付くスキル

ディベートを学ぶことで得られるものは本当に多いと思います。約2年間ディベートを学んできて、ディベートの基本原理に助けられたことが何度もありました。

論理性

論理性、すなわちロジックを元にして話す力が身に付きます。チームとして一貫した主張、それも味方の主張と矛盾してはならない立論やアタック、ディフェンスをしなくてはならないので、強い論理性が身につきます。

批判的思考

ディベートで勝つためには相手の話をうんうんと頷いているだけではいけません。相手の主張を様々な視点から疑い、反論します。このプロセスでは「この主張は本当に正しいのか?」「相手が言っていることに穴はないか?」などを疑う癖を作ることになります。

物事を疑う力は個人的に大変重要なスキルの一つだと考えています。このスキルは周りに流されず、自分の行っている物事が常に正しいのかを疑うことにも繋がると思います。

様々な社会知識、専門用語(聖域都市、定年制)

ディベートでは毎回のトピックやリサーチで新しいことについて学びます。

定年制や年金について、年功序列制や聖域都市などの専門用語が急にトピックに出てくる場合もあります。ディベーターは前もって様々なリサーチをしますが、その際に様々な社会知識や専門用語について学ぶことができます。

プレゼン力

ディベーターの仕事はジャッジを説得することです。

いくらジャッジが歴戦の審査官でも全ての専門用語を知っているわけではありませんし、逆にあまり用語が分からないジャッジを説得しなくてはならない場合もあります。そのため、難しいコンセプトを簡単な言葉で説明する力が求められます。

英語力

英語ディベートでは日本語を使ってはならず、意見を英語でジャッジに伝えることが求められます。

そのため、即興で英語で自分の意見を伝える力が養成され、大学のディスカッションや企業でのミーティングなどでも役立つと思います。

Lee

特にスピーキング能力が伸び、英語を話すことに抵抗がなくなると思います!

具体的にディベートが役立つ場面

私の高校3年間で授業や受験においてディベートで学んだことを活用したことが何度もありました。これらはその一例です。

プレゼンテーション

ディベートはスピーチの一種でもあります。人前に出てある物事について説明する、というプレゼンと似たような側面もあるので、授業でもディベートで培った能力を生かすことができました。

また、プレゼン後の質疑応答でもディベートにて鍛えられた、論理的に質問に返答する力が役に立つと思います。

面接

面接でも面接官から質問を受けますが、受験者は筋が通っていて一貫している主張をすることが求められます。

これはディベートをしている上で欠かせない要素であり、ディベーターは面接官から多少圧迫的な質問を受けても持ち前のディフェンス力や論理性で一貫した回答ができます。

ライティング(一貫した主張や英語試験のライティング)

英語試験のライティング(IELTSやTOFEL)でもディベートで出るようなトピックが出題されることが多いです。

これらのライティングは英語の能力を示すための試験なので厳密にはディベートとは異なりますが、ある問い(トピック)に対して論理的で一貫した主張をしなければならない点は同じです。

英語での質疑応答やディスカッション

私は国際科の高校に所属していたので、英語でのプレゼンやディスカッションを伴う授業が多くありました。

そういった環境の中でも英語ディベートで培った力を生かし、相手の質問から納得してもらえるような答えを導き出すことができました。

海外大学受験での面接やエッセイ

海外大学に行くにあたって必要な奨学金のエッセイや面接でもディベートで学んだことは大いに役立ちました。

エッセイや質疑応答では予め反論されないように解答を完璧にしたり、一貫した姿勢を貫けるように準備できました。その結果、奨学金の書類審査や面接審査も突破することができました。

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終わりに

英語ディベートなんて自分には敷居が高そう…と思う方もいるかもしれませんが、私自身も義務教育の英語のみの経験で英語ディベート部に入部した経験があります。

英語ディベートはさまざまなことに役立つだけでなく、本当に楽しいので部活やディベートの活動に一度は関わってみることをおすすめします!

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