海外留学というと、かなりの頻度で出てくるのが「ホームシック」というワード。
ホームシックになるのが怖すぎて留学自体決断できない人(かつての私!)もいるかもしれません。そこまではいかずとも、不安が募ってしまったり虚無感に襲われてしまったりするのはよくあること。
かくいう私も8月末(超最近)にバンクーバーに到着し、大学生活をスタートしたのですが、しばらくはかなり情緒不安定になり、1日に何度も泣いていました。
しかし正しい対処法を考え実践した結果、1週間程度でその状態を脱することができ、今はとても前向きに毎日を楽しむことができています!
そこで今回はみなさんに、どのような工夫が効果的だったのか、出し惜しみせずシェアしていきたいと思います!!
この記事のライター:かり(インタビュー記事)
2024年3月に東京の高校を卒業し、最近バンクーバーのカレッジに進学したIBDP N23生です。
学校の勉強以外はほぼ何もしない高校生活だったので、課外活動の経験はゼロ。
2024年の目標は、とにかく色々なことに挑戦して自信をつけていくことです!
絶対に必要なメンタリティ
一時的にさびしさを紛らわせたり、楽しいことに意識を向けたりする作戦は効果的(後述)なのですが、それらはあくまで対処療法でしかありません。
あれ、どうして私こんなところに来ちゃったんだろう…今何してるんだろう…という虚無感を取り払えなければ、帰りたくなってしまう一方です。
最も根本的な解決方法は、「ひたすら前に向かって進んでいる自分」に集中すること。そのために欠かせない3箇条をご紹介します。
自分は正しいことをしていると知っている
バンクーバーに着いてからめそめそする時間も多かった私ですが、一度も本気で「帰りたい」「逃げたい」と思うことはありませんでした。なぜなら私は、自分が何をしに来たのか、なぜここにいなければならないのかはっきり知っていたからです。
私にとっての最重要ミッションは「今の自分にとって困難で苦しいことに体当たりし、レベルアップする」こと。だから辛いのは当たり前だし、むしろそれを味わいに来ているので、逃げるという選択肢は存在しませんでした。
当たり前のことではありますが、留学を決める時点で自己分析を徹底し、「辛い環境に身を置いてでも得たいものは何か」を整理してくることが不可欠だと痛感しています。
時間の経過を信じて動く
「時の流れが解決する」というのはよく見る文言ですが、よく見るだけあって、マジです笑(ちなみに私は数年前まで全然信じておらず、いつになったって辛いもんは辛いだろ、でたらめ書くな!と思ってました)。
ただ1つ理解しておくべきなのは、時が勝手に流れて勝手に解決してくれるというより、時が流れる間に自分が着実に成長し、見える範囲も広がるから解決されるんだということ。
見方を変えると、自分が積極的に行動して視野を広げ、レベルアップしていけば、メンタルはそれだけ速く回復するのです。
あえてチャレンジングなことをしている自分を讃える!
これは1つ目と似ているのですが、そもそも海外留学なんて、出身国の大学に普通に通うことよりずっとずっと大変なこと(異論は認めるがここでは一旦無視)なわけで、それにあえて挑戦しているあなたも私もめちゃくちゃかっこいい。まずそれを自覚して、自分を褒めましょう!!
メンタルブレイクして泣いたり喚いたり(?)しているとき、自分の姿は情けなく見えがちだと思います。でもその状況まで自身を追い込んでいるあなたはとてもえらいし、そこから得られる成長は計り知れません。
それを理解していれば、飛躍の大チャンスを捨てて逃げようとはなかなか思わないんじゃないでしょうか。
日中を活動的に過ごし、充実させる
夜は寂しくなりやすい時間帯です。ネガティブな考えが頭を離れず眠れない…なんていう状況はなんとしても避けたい。
そのためには、日の出ている時間に動きまくって、肉体的に疲れておくことが大事です。私が試して効果的だったものを挙げます。
とにかく外を探検し、サバイブに必要な情報を集める
全てが未知で勝手の分からない場所では、不安や恐怖が出てきて当然。自分の知っている範囲を広げると、びっくりするほど安心感が違いました。私が開拓した場所は主に以下のようなところです。
- 家〜駅までの道のり
- 学校(下見)
- いくつかのスーパーやモール
- 銀行
- 領事館
- 図書館、コミュニティセンター
- ダウンタウン
粛々と手続きを進める
渡航直後は意外と色々な手続きが必要です。淡々とスピーディーにこなしていくことで不安も解消されますし、しごでき感が味わえる(錯覚..?笑)のでおすすめです。
留学生の多くに発生しそうな手続きを思いつく限り挙げておきます。
- 在留届
- 学校への正式な成績証明、卒業証明など(入試時に非公式のPDFや見込み点で提出していた場合等)
- 履修登録
- 学校のメールアドレスや各種アカウントの登録
- 行政のアカウント作成(カナダならGCKeyなど)
- 渡航先の国の保険加入(留学保険に入っておらず、行政の医療保険などに入る義務がある場合)
- 銀行口座の開設
在留届などはオンラインで出すこともできますが、行ける範囲に在外公館がある方なら一度自分の足で行ってみると、何かあった時に頼れる場所(しかも日本語対応)が分かり安心できると思います。
なお、渡航前に必要な各種手続きについては以下の記事に分かりやすくまとめてありますので、ぜひご一読ください。
運動する
ネガティブな感情や考えが自分の中にあると、読書やドラマ鑑賞にすら集中できないこともしばしば。そんなときにおすすめなのがズバリ運動。軽いストレッチや散歩、ランニング、ダンスや筋トレなどなんでもOK。
きっと自分の呼吸や筋肉の動き、ゲーム展開に集中でき、嫌な気分をシャットアウトできるはずです。
料理する
留学先でメンタル不調を起こしてしまう大きな理由の一つに、食事の問題があると思います。私の場合、ホームステイ先での初日のディナーが脂もチーズも強すぎるラビオリのみだったことで、自分でもびっくりするくらい絶望してしまい、そこから一気に落ち込んでしまいました。
この時点で、昼食は自分で栄養満点の美味しいものを作るぞ!と決意(朝夕の2食プランのため)。
バンクーバーはアジア食材が本当になんでも揃うので、家で食べていたのと大きくは変わらない味のものを作れると分かり、そこから精神状態がぐんぐん上向きになりました。
キッチンを使用できる人はぜひ自炊してみることをおすすめします(食材の買い方を工夫すれば、外食に比べてだいぶ節約にもなるはずです)!
勉強する
言わずもがなですが、勉強は手っ取り早く充実感を出すにはうってつけ。好きな飲み物と好きな音楽と一緒にガッツリ集中してしまいましょう。
事前に教科書やシラバスにアクセスできる人はそれを予習してもいいし、英語の勉強をしてもいいですね。散々書いているように、意識高くがんばってる自分えらい!かっこいー!という雰囲気をいかに作るかが鍵です。
好きなドラマ、映画、音楽、本などに浸る
もちろん好きなものにどっぷり浸って、ちょっと現実から目を逸らし気を紛らわせるのもありです。私の場合はノリノリの曲を聴きながら荷解きしたり、ハラハラサスペンス系のドラマを見たりしました!
さびしさを感じないようにするコツ
他にもいくつか、孤独感をできるだけブロックする方法があるのでご紹介します。
たくさんの人とチャットや電話をする
常に信頼できる誰かと繋がっておくことは大きな安心感をもたらしてくれます。
私の場合、本当にありがたいことに渡航前後に多くの友人やバイトの先輩がエールの連絡を寄せてくれていました。そこで1つ1つに少しゆっくり返信することで、できるだけ長く会話が続くようにしました笑。
本当に仲の良い人たちとは今でも高頻度にLINEや通話をします。
もう少ししたらあの人から返信くるはず!とか、今夜はあの人と話せる!と思うとかなりがんばれるもの。LINEで正直に「ちょっとさびしい〜」「不安だよ〜」と言ってしまえば、向こうから「じゃあ今夜電話しよっか?」と提案してくれるのでおすすめです笑。
日本にいる人とやりとりをすると帰りたくなってしまうからダメと考える方も一定数いるようですが、先述の通り「自分がなぜここにいなければならないか、何を達成したいか」を見失いさえしなければ心配いらないと思います。
SNSで発信し、反応をもらう
色々な人とメッセージのやり取りをする戦法に似ていますが、自分のInstagramやXなどSNSで発信して反応を待つのもありだと思います。無理しない程度に少しだけ見栄を張って楽しい生活をシェアするのも、気を確かに持つことに繋がっていいかもしれません。
静寂を避ける
静かでポツンとした空間を作らないことも大事です。
自分の部屋で1人で過ごす時間などは特にさびしくなりがちだと思うので、音楽やYouTubeなどを流して、とにかく人の声が聞こえる状況にすると孤独を感じづらいです。
私の場合はモチベーションが上がるトークを展開してくれる美容系・筋トレ系YouTubeや、好きなアイドルのわちゃわちゃコンテンツをBGMに、荷解きや洗濯、料理などをしていました。
夜スッと眠れる環境を整える
これは先述の通りです。物音のしない暗い夜は大敵。
終わりに:メンタルおかしくなるのは当然、立ち向かっていて本当にえらい
くどいようですが、今まで生活していた安全圏を突然離れて、全く未知の世界での生活をスタートさせるということは、心に大きな負荷がかかって当然のチャレンジです。
情緒不安定になっても、意味のわからないタイミングでいきなり涙が出てきても、それはごく当たり前のことで、全く情けないことはないどころかむしろよくがんばっている証拠。
安心できる材料を揃えて自分を労わりつつ、私今かっこいいな!と思える生活をつくりあげていけば、自然にメンタルも上向きになってくると思います。この記事の内容が少しでも助けになっていれば嬉しいです。
みんなで一緒にがんばろう〜!