好奇心が強い性格上色んなことをやっているんですが、よく中高生、あるいは大学生から「タイムマネジメントどうしてるんですか?」といった質問を受けます。
確かに、我ながらやっていることを振り返ってみるとタスク量は多い方かもしれません。タスクはこれより増えることもあります。
- モナッシュ大学で主席クラスの成績維持
- インターンシップ複数社掛け持ち
- 人工知能オリンピックその他の課外活動コンテストへの参加(どれも大体成果あり)
- YouTubeチャンネル、ブログの運営
- 音楽フリーランス、ウェブライター、課外活動のメンター、家庭教師、その他お仕事
- 趣味でお金を貯めて1年で10か国近く旅行
そのため、今回は個人的に意識しているタスク管理の方法について、包み隠さず全て言語化してお伝えしようと思います。
タスク管理術・メンタル編についてはこちら

タスク管理の全体像まとめ
長い記事になるので、要点だけ先にまとめて書こうと思います。
- 計画を上手に立てられるかどうかでおおよその成り行きは決まってくる
- やるべきことを全部書き出して、仕事量に応じて余裕を持たせつつアサイン
- 自分でやらなくていいことは削って、やるべきことはなるべく少なくする
- 作業をやる前に環境を整える
- やることが決まったらゾーンに入って全集中でやる
- マルチタスクはダメ
- 集中して完成度が要求ラインに到達したら次の作業に移る
計画を上手に立てて、本当にやるべきことだけに超集中して一つ一つの作業を片付けていく。これが最短で最高効率の作業術だと思います。
計画を上手に立てよう
このセクションから、タスクを上手に実行するためにやるべきことを順番に書いていきます。
長くなりましたが、順番に読んでいけばよりよい時間術が身につくはず(少なくとも私くらいのキャパにはなる)なので、ぜひ最後まで読んでみてください。
忙しい人には3パターン居る
まず、「忙しい」と言っている人には3パターンいます。
- 本当に忙しい人
- 自分のキャパを見誤ってタスクを抱えすぎている人
- やらなくていいことを自分からやっている人、要領が悪い人
1というのは、例えば自分で学費を稼ぎながら大学生をしなくてはならないので勉強しながら働いているとかの場合です。
全てのことが生きるために必要(大学を辞めるという選択肢はないとして)で、削れる部分がなくて本当に忙しい人もいます。そういう人はある程度自分の気合いで頑張るしかないと思うので、ここでは取り上げません。
2の自分のキャパを見誤っている人というのは、どう考えても1日じゃ終わらない宿題を1日で終わらせる計画を立てたりしている人のことです。自分のキャパを見誤るとタスク管理が上手にできないので、これも計画の立て方を工夫する必要があります。
3の人は、タスクの実行方法に主に改善点がある人です。これもこの記事を読むことである程度改善します。
自分のキャパを把握しよう
タスク管理を上手にやるための最初のステップは、自分のキャパを把握することです。
キャパシティというのは、自分が対応できる作業量のことです。
自分の場合で言えば、👇を同時にこなせるという程度が私のちょうど良いキャパ(最高パフォーマンスの70~80%くらい)になります。
- モナッシュ大学で主席クラスの成績維持
- インターンシップ複数社掛け持ち
- 人工知能オリンピックその他の課外活動コンテストへの参加(どれも大体成果アリ)
- YouTubeチャンネル、ブログの運営
- 音楽フリーランス、ウェブライター、課外活動のメンター、家庭教師、その他お仕事
- 趣味でお金を貯めて1年で10か国近く旅行
世間一般で見るとかなりキャパは大きい方かと思いますが、実際はただの脳筋で頑張っているだけです。そちらには触れないので、キャパの広げ方的な部分についてはこちらの記事を参照してみてください👇

そして、これを超える仕事を抱えてしまうといわゆるキャパオーバーとなり、タスクが消化しきれずに中途半端に終わってしまう恐れがあります。そのため、どれくらいのキャパが自分にあるのかをまずは把握しましょう。
といいつつ、これは具体的な方法があるわけではなく、どれくらいの作業なら同時に満足に対応できるのかを自分の人生を振り返ってみて考えてみましょう。
その人生で一番忙しかった時のキャパの70~80%くらいの仕事量がちょうど良いボリュームだと思うので、これを意識しながら次のセクションを読んでみてください。
死ぬほど忙しかった時は高校生の時で、それを100%とすると先ほど書いた👆作業量が私のMaxの80%くらいのボリュームになっています。

ちなみに、このキャパというものは時間管理の方法やメンタルの持ちようによって変えることができますが、生まれつきの才能によってもある程度決まっているところもあると思います。
なので、例えば友達ができているからといって自分にもできるとは限らないので、どうしても無理な量は諦めて自分なりの最善を尽くしましょう。

仕事量の見積もりと割り当て
自分のキャパを把握したら、まずはやるべきことを把握しましょう。
仕事の仕分け
そのために、どんな些細なことでもよいので、やりたいこと(中長期でも、短期でも、目的によって変える)を全部箇条書きで紙に書き出していきましょう。
そしてやるべきことが全部書き出せたら、それを優先度順に3~4クラスに分類しましょう。
今回は1週間の予定を考えてみます。中長期の目標を立てたい場合はそれに応じて緊急度を設定してください。
- 緊急:今すぐにやらなくてはいけないレベル
- 高い:数日以内にやらなくてはいけないレベル
- 中くらい:できる限りこの一週間で終わらせたいもの
- 低い:最悪この一週間でできなくても良いもの
このやるべきことというのは、なるべく細かく分割して、作業内容が具体的に想像できるレベルにすることが好ましいです。
例えば、レポート作成の仕事があったとして、「この記事を読むリサーチに○○時間、このセクションの下書きに○○時間、見直しに○○…」などと細かく分割して書き出すほうが計画が立てやすくなります。
ちなみに、何をやればいいかすらも分からない!という場合は、マンダラートを活用しましょう。これは中心のテーマから関連する要素を広げて発想を整理・拡張する思考法で、野球の大谷翔平選手も使っていたことで有名です👇

仕事量の見積もりとスケジュール
次に、それぞれの書き出した仕事について、仕事量を見積もっていきましょう。
おおよそ今までの経験から
- 大学の予習には大体○○時間くらいかかる
- 3000 wordsのレポート作成には○○時間くらいかかる
- 友達とご飯を食べに行くと○○時間くらいかかる
- 本を一冊読むのに○○時間くらいかかる
などが分かったとしたら、それを考慮してカレンダーの可処分時間に入れていきましょう。何時開始、などの決め方ではなく、何時間かかるか、で決めたほうが良いです。
目標は日単位でスケジュールを立てることです。どうしても気分が乗らない場合はその限りではありませんが、優先度の高い順番から入れていくのが理想です。
ここで、先ほども書いたように自分のキャパの70~80%くらいの量だけの仕事を割り当てるようにしましょう。一週間で言えば、1日くらいは何もしなくても大丈夫な予備の日を設定する、といったイメージです。
そうしないとメンタルが崩壊したり、何かトラブルがあった時に詰むので、余裕は設けましょう。
もし、この時点でどうしても対処しきれない量があった場合は、次のいずれかの戦略を取りましょう。
- その仕事などを先延ばしにできないか考えてみる
- やらなくてもいい仕事はないか、もう一度考えてみる
- 作業を効率化したり、他の人にやらせる
- 今回はどれかを諦めて、次回の反省にする
やらなくていいことはやるな!
タスク量を減らそう
どんな人でも1日は24時間です。いくら高速で作業をしても限界は必ずあるので、やらなくていいことをなるべくやらない、作業量を減らす、ということが大切になってきます。
例えば、
- そもそもやらなくても死なないものは思い切ってやらない
- 自分かかなくても良い部分(情報だけ)のブログはAIに書かせる
- ファイル整理や動画の切り抜きなど、自分がやらなくても良いものは人に任せる
などの工夫ができます。私の場合は他の大学生の秘書を雇って、色々作業をしてもらっています。時間は命そのものですし、場合によってはその浮いた時間で働いたりインターンなどをすることでお金や経験値も貯めることができます。
生活用品の断捨離などをする時も同じですが、思い切って作業は減らしてしまいましょう。
要点とゴールを見極めろ
あとは、いつまでもダラダラ作業をしないために、最終ラインを決めておくことが大切です。これができないと、いわゆる要領が悪い、という状況につながります。
例えば、大学のテスト勉強をするにしても
- 最終目標として、GPA4.0が取りたい
- そのためには、このテストで85点が欲しい
- そのためには、過去問で95点ほどが安定して取れれば大丈夫だろう
などと逆算してゴールを考え、このゴールを達成したら次の作業に移るようにします。逆にこれをしていないと、いつまでも作業に取り組み続けることになってしまいます。
あとは、そのゴールはコスパが見合ったものなのかを見極めるのも大切な観点です。
例えば大学のテストで95点を取れる実力がありながらそれを100点レベルまでもっていくことは、多くの場合効率が悪いと言えます。
単純に時間がかかるからというのもありますが、それくらいならまあいいかと妥協(割り切って)して他の事をするほうが時間を有効活用できたりするからです。
そのゴールを達成するためにかかる時間と、それをして何が得られるのかのトレードオフは常に考えるようにしましょう。

環境を整備しよう
次に、作業に取り掛かる前に、環境を整備していきます。悪い環境では悪いパフォーマンスしかできません。
この辺りは人によって自分に合う環境が違うと思うので、あくまで私の例をご紹介します。
- 集中できる場所に移動する
- 家か大学の図書館が良い
- カフェなどだとゾーンに入れないので集中できない
- 机には無駄なものは置かない
- 手元には何枚かの紙とペンを置いておく
- アイデアやタスクが出てきた時にそれを書き止めておき、脳のリソースを削減するため
- 人間関係を変える
- 人間関係に恵まれているほうが精神的にも頑張りやすい
- 努力していることをバカにしてくる人間から離れる
- 頑張っているレベルの高い人間の近くにいる
- LINEを見まくるのをやめたり、インスタの利用を一時停止する
- 気を取られてしまうノイズは除外する
特におすすめなのは自室か大学の図書館で作業をすることです。
カフェなどで勉強する人も多いと思いますが、ああいう場所は気軽に勉強できる反面、人の動きや会計の時間に気を取られて100%の集中力で作業ができません。これは後述するゾーンに入れないことを意味するので、本当に効率的な作業には向かないと思います。
自己暗示をかけてモチベを上げよう
環境を整えたら、次に精神面を整えていきます。要するに、モチベを上げるということです。
いくつか方法を書いてみます。
まず、自分はできる人間なんだ!と思いこむこと。
これはセルフタイピングと呼ばれ、有能な人物のイメージを頭の中に思い浮かべることで実際のパフォーマンスを向上させる方法です。兵士が「不屈の精神」を持つとイメージしてテストの成績が上がったり、アラン・チューリングのような偉大な数学者を思い浮かべて数学の成績が向上したりする例があります。
あとは、もっと忙しい人の動画を見るのもおすすめです。
例えば、河野玄斗さんが8か月で東大医学部在学中に司法予備試験に合格した動画などを見ると、「いや、これくらいのことをやってる人もいるんだし、自分くらいの作業量なんて大したことなくね?」と錯覚して頑張れます。
他にも色々やり方はあると思います。
- 目標を紙に書いて部屋に張る
- 分を追い込んで逃げられない状況にする
- 友達に目標を宣言する
- 受験料を払って試験を実際に申し込む
- 好きな音楽を聴く(作業に入ったら聞かないほうが良いが)
など、それぞれのやり方を見つけてみてください。
タスクの実行方法について
計画を立てて、環境やモチベを整えたら、いよいよタスクの実行です(ここまでが長かった…)。
といいつつやるべきことはシンプルで、「ゾーンに入って一つのことに全集中して順番にタスクを片付ける」ただそれだけです。
一応、そのタスク実行をスムーズにするための私なりの勉強法や暗記のコツなどについてもご紹介します。
ゾーンに入るコツ
私は何かの作業をする時はゾーンに入ります。
ゾーンとは超集中状態のことで、ゾーンに入れると普段の自分の4倍くらいの集中力で作業に取り組むことができるので、大抵のことなら一瞬で終わります。細かい所はYouTubeの動画を見てみてください。
ゾーンに入るととりあえずものすごい速度で作業ができるので、これをマスターするのがおすすめです。
ゾーンの入り方としては、
- 家や図書館などの静かな場所に行く
- 机の上に余計なものを置かない
- 一つのことに集中して作業を開始する
- だんだん気分がノってきてゾーンに入れる
という感じになります。とにかく、静かな場所で一つのことだけに思いっきり向き合えばゾーンに入れます。ゾーンに入っている間は周りの音なども聞こえなくなります。
ゾーンに入るコツとしては
- 静かな場所を選ぶ
- カフェとかは他の人の動きや声、会計のための時間などの気が散る要素がたくさんあるためあまり向いていない
- 音楽とかBGMは聞かないほうがいい(個人的には)
- よく寝る
- 眠い時や体調が悪い時はゾーンに入れない
- ルーティンを使う
- 「作業前に深呼吸3回」「コーヒーを飲んでから始める」など
- 脳が「これから集中する」と認識しやすくなる
- マルチタスクをしない
- 目標を明確にして一つのことに向き合う
などがあります。私の場合は2~4時間くらいごとに10~20分の休憩を挟むと上手くいきやすいです。
ただ、ゾーンに入るとつい体の限界を超えて頑張ってしまうことがあるので、毎回ゾーンに入った後はものすごく疲れます。
ただ、これはドラゴンボールでいう4倍界王拳を使っているようなものなので、全部の作業に対して使っていると体が持ちません。そこまで集中しなくても良い作業はゾーンに入らず、そこそこの集中力でやる方が良かったりもします。

新しいことを学ぶためのおすすめの勉強方法
こちらはタスクの実行方法ではありませんが、何か新しいことを勉強しなくてはいけなくなった際の勉強法についても書こうと思います。
結局どんなものであれ、一番大切なのはゴールから逆算して必要なものだけ最短で身に着けていくことです。
そして、その必要なものは最終成果物を作りながらその都度覚えていく、つまりアウトプット中心の学習サイクルを回すのが一番いいと思います。
例えば、いわゆる勉強系のことで一週間後に何かの試験があるとしたら
- 過去問をいきなり見て、解いてみる
- 今の自分はどれくらいの実力で、あと何点必要なのかを把握する
- 参考書をとりあえず一周する
- もう一度過去問を解きながら、分からないところは参考書に適宜立ち返って学習知識を補強する
- 解説を読み、なぜ間違えたのか(正解なのか)、他の選択肢はなぜダメなのか吟味する
- 間違えた問題を当日中に解き直して、余裕があれば次の過去問セットに入る
- 翌日、翌々日にも間違えた問題を解き直す
といった感じです。これを過去問数年分(必要な年数)だけ回せば、合格点レベルの実力が身についている、というわけです。
ちなみに、間違えた問題を解くペースはエビングハウスの忘却曲線などで議論されていますが、大体は
- 覚えた直後
- 1日後
- 7日後
- 14日後
- 1か月後
あたりに復習すると良いと言われています(体感でもそうだと思う)。
共通テスト対策などの試験に対する勉強時間が十分に確保できる場合はこちらのタイミングがおすすめですが、時間があまり無い時は翌日と翌々日などのツメツメのペースでやるのが良いと思います。
もう一度まとめると、
- まずは過去問を解いて
- 何を求められているのかを把握して、主催者の意図などをメタ認知して
- 現在の自分と合格ラインにどれくらいの差があるのかを考えて
- テキストを何周すれば良いのか、問題演習はどれくらい必要かを算定して
- 必要な分だけ頑張る
ということです。これはどの分野のスキルを身に着ける際にも役立つ方法だと思います(勉強じゃないなら過去問を成果物などに置き換える)。
実際に、私も音楽で耳コピができるようになったりプログラミングで何かを作れるようになったりした時も、一旦ざっと知識だけ仕入れてあとは実践しながら覚えていった記憶があります。共通テストもこれで乗り切りました。


あと意識していることと言えば、ノートを取らないこととかです👇

暗記のコツ
こちらもタスク実行方法ではありませんが、タスクの中で暗記が必要になるものもあると思うので書きます。
目隠しでルービックキューブをしたり円周率を1000ケタ覚えたりもできたことがある(今はもう忘れた)んですが、暗記にもコツがあるのでいくつかご紹介します。
一部ITパスポートという試験の話が出てきます。

語呂合わせ&ストーリーで覚える
特にアルファベットのものに有効です。例えば
というものがあった時に、RPA=ラッパと無理やり名付けて、「決まった音楽を決まった時間にラッパで吹くような定型的な作業ならロボットにできるよね」と無理やりストーリーを使って覚えました。

この時、ラッパを吹くロボットを頭にイメージしながら覚えましょう。そうすれば印象が強く残って忘れにくくなります。
また、こういう用語を覚えたいとした時。第二種の誤りとどっちがどっちか分からなくなりますよね。
この場合、帰無仮説(きむかせつ)をキムとして、キム→金正恩第一書記としました。
北朝鮮では金正恩第一書記の言うことはいつも正しいこととされるので、その正しいキムさんの仮説を棄却してしまうこと→第一種の誤りは正しい帰無仮説を棄却として覚えました。
やっていることは場所法に近いです。
英単語の意味から推測する
SCMとかCRMとか、そういう紛らわしい英単語を覚えたいときもありますよね。ですが、これらも元をたどれば英単語の略称で、意味があるものです。
無理に変な語呂で覚えようとするより、本来の意味から逆算して覚えたほうが本質的な学習になります。
例えば、
としっかり覚えておけば、Supply Chain Management(SCM:原材料の調達から商品の販売までの流れを一貫して最適化する管理手法)なんかと誤解して覚えてしまうこともなくなります。
それができないから困ってんだよ!という人は大人しく語呂で覚えておく方が良いでしょう。
終わりに
というわけで、個人的に意識しているタスク管理の方法についてざっとやり方を書いてみました。
といいつつ、私もまだまだの修行中の身なので、これからも頑張っていこうと思います。
タスク管理術・メンタル編についてはこちら

