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言語学オリンピックって何をするの?知られざる言語の謎に迫る!

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みなさんは言語学オリンピックなるものをご存知でしょうか?
数学オリンピック、物理オリンピック、などの言葉を聞いたことがある人は多いと思いますが、この言語学オリンピックもそういった科学オリンピックの一つです。

でも、数学、物理、生物、というと競技内容が何となく想像つきますが、言語学って一体何をするのか、どういう大会なのかはパッとしない人も多いのではないでしょうか?

そこで今回は言語学オリンピックとは何かをご紹介したいと思います。

Ray

私も2024年の日本予選に参加しましたが、めちゃくちゃ面白かったのでみなさんもぜひチャレンジしてみて欲しいです!

言語学オリンピックの参加体験記はこちら!

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目次

言語学オリンピックとは

言オリとも呼ばれるこの大会では、問題文から与えられたヒントをもとに初見の言語を解読する能力を競います。

最上位の大会としては国際言語学オリンピック(IOL)があり、日本言語学オリンピック(JOL)はそちらに出場する日本代表を決めるための予選という位置づけです。
JOLで優秀な成績を納めるとアジア太平洋言語学オリンピック(APLO)に招待され、そこでさらに上位の成績を収めると日本代表として国際言語学オリンピック(IOL)に参加できます。

言語学の面白さの普及やその多様性への関心を高めることを目的に開催されており、最大の特徴は予備知識がいらないこと。要求されるのは論理的思考力のみで、問題文の中に回答に必要な情報は全て揃っています。
難しい化学式とかを書けない人でも大丈夫!

著作権の関係で問題は引っ張ってこれませんが、こちらの言語学オリンピックの公式サイトにサンプル問題や過去問があります。一度見てみると分かると思いますが、言語とは言っても結構パズル、謎解きみたいな要素が強い!これなら誰でも楽しめそうです。

言語としては、ハウサ語とかプユマ語といった勉強している人がいないであろうマイナー言語が出題されますたまに人工言語も出題されるようです。

昔はロシア語や朝鮮語といった知識があったら明らかに有利だろみたいな問題も出ていたのですが、現在のJOLではそういった有名な言語は出題されなくなっています。予備知識ではなく論理的思考力を試すためだと思われます。

参加資格

以下、日本言語学オリンピック(JOL)について書いていきます。

基本的に誰でも参加できます(小学生でも!)が、JOLは選抜枠オープン枠という二つの参加部門に分かれています。

選抜枠というのは日本代表の選抜を兼ねた参加枠で、オープン枠はいい点数をとっても日本代表には選出されないけど賞だけは貰えるよ、という参加枠です。
選抜枠は基本的には高校生までが参加でき、オープン枠は大学生や社会人が参加しているようです。大学生でも参加できる科学オリンピックは基本的に言オリ以外ないので絶滅危惧種です。

これはなぜかというと、先述のように上位者はIOLに招待されるからです。
IOL(次の夏に開催されることが多い)は大会開催時に20歳未満かつ大学教育を受けていないことが参加条件となっており、その関係で代表選抜の対象になれない参加者はオープン枠で参加する必要があるわけです。

こちらの条件を満たしている人は選抜枠で参加可能ですので、日本代表を狙ってみてください!

運営の方に海外大生はどういう参加資格になるのかを尋ねたところ、

学部に入学している場合は大学教育を受けているとみなすが、Pre-University(ファウンデーション)コースに在学している場合は選抜枠での参加を認める

との回答をいただきました。海外大学に在学していてもJOLの参加そのものは認められるようですね。
ただし、複数の国での代表が絡む予選参加はできないので、留学先の国の言オリに参加するにはJOLには参加しない or オープン枠で出場する必要があります。

Ray

どちらにしろ私は来年のIOL参加時で20歳になってしまっているので、オープン枠で参加することにしました。

出題形式

試験は新型コロナの流行の影響を受けて、数年前からオンラインでの実施になったようです。海外にいる人でも出られるのはありがたいですね。

試験時間は2時間(13:00~15:00)で、回答はGoogleスプレッドシートに各自が書き込んでいく方式です。回答は自動送信されます。
問題はPDFファイルとして配布されます。紙で印刷して解くもよし、パソコンやiPadで閲覧、書き込みをしながら解くのもよし。

といいつつ、JOL2024本番では開始時間にサイトが動作しなくなって3分ほど遅れて競技開始になりました。運営の方はきちんと回答終了時刻を3分遅らせてくれたので大丈夫でしたが、緊張してたのでこのトラブルのせいで心拍数上がって寿命縮まりました。

ところで、オンラインで参加してみた限りだと不正し放題な気がした(私はもちろんしていません)んですが、どうやってその対策しているのかは謎です。不正で失格になった人何人かいるということは聞きました。

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賞について

こちらは100点満点で得点が算出されます。公式サイトによると大問は5つ程度とされています。

実際に過去問を見てみると4問の年も5問の年もありましたが、やってみた感じ時間配分が難しいので解けない時は割り切って次の問題に進む勇気も必要かと思います。

見直しの時間も大事ですし、問題によってかなり難易度差が激しいので慣れが必要です。過去問を解くのが一番!論理的思考力やひらめきが大事とは言っても、ガチでやろうと思ったら言語学の知識もかなりあると有利だなと感じました。

賞は決まった点数で貰えるわけではなく、主な表彰は以下のように行われます。

  • 金賞:上位1/18位ボーダー
  • 銀賞:上位3/18位ボーダー
  • 銅賞:上位6/18位ボーダー
  • 努力賞:平均点以上

毎年のJOLの大会成績を公式サイトで確認してみると、平均して60点くらいを獲得すれば銅賞、50点程度取れれば努力賞が貰えそうです。また、データを見るとオープン枠のほうが受賞のボーダーは選抜枠よりも高くなっています

ちなみに、選抜枠の中から上位数十名に入るとAPLO代表になれます。参加者は例年増えていて、Twitterなどを見ていると今年は銀賞の真ん中以上に入れるくらいの実力がAPLO招待のボーダーだったようです。
昔は不正防止(?)のために上位者には試験後に面接があったようなのですが、最近になって廃止されました

また、他にも

  • 最優秀賞: 上位3名
  • 第〇問敢闘賞: 努力賞に達しなかった参加者のうち,第〇問で優秀な成績を修めたもの(〇: 1, 2, …)
  • ジュニア奨励賞: 努力賞に達しなかった小中学生の参加者のうち,優秀な成績を修めたもの
  • 地区別表彰: ある地区で優秀な成績を修めたもの(所属校の在籍地を参照する.地区割は別途定める)
  • 学校別総得点賞: 在学生の参加者の合計点が高い学校

などの様々な賞が用意されています。言語学オリンピックで○○賞です!とか言えたらカッコイイので、受賞のチャンスが多いのは嬉しいですね。課外活動の実績が欲しい海外大志望の高校生にもおすすめです。

日程・参加費用

JOL2024のスケジュールはこんな感じでした。もちろん毎年開催されています。
マレーシア勢は一時間時差があることを忘れずに(当日忘れかけてて焦った💦)…

日付できごと
2023年9月10日(日)募集開始
12月18日(月)募集締め切り
12月29日(金)日本言語学オリンピック(JOL2024; 一次選抜)
2024年4月7日(日)アジア太平洋言語学オリンピック(APLO2024; 二次選抜)
7月末国際言語学オリンピック(IOL2024)
参照:https://iolingjapan.org/application/

参加費用は3000円かかりました。クレジットカードや銀行振込、コンビニ決済からPayPalまで幅広く対応していて支払いが簡単でした。

私はクレジットカードで払いましたが、支払い手段によっては手数料などがかかるようですので公式サイトの受験案内を参照してください。外国のカードとかだと決済エラーが出たりする可能性もありますので、手続きは余裕をもってやっておくほうがいいですね。

せっかくなのでJOL参加体験記も書こうと思ったんですが、少し文字数が多くなってしまいそうなので別の記事にしました。

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まとめ

言語学オリンピックは、問題文の情報を元に言語の規則を解明していく、論理的思考力が求められる科学オリンピックの一つです。

  • 予備知識なしでも挑戦できる
  • オンラインで試験が2時間行われるだけなので気軽に参加できる
  • 大学生や社会人でもオープン枠で参加できる珍しい科学オリンピック
  • 賞がたくさん用意されていて嬉しい!

出題される問題はどれも謎解きパズルみたいな爽快さのあるものばかりで面白いので、興味が少しでもある人は参加してみることをおすすめします!

また、言語学オリンピックの委員会の方その他が参加されている「言オリerの集い」というDiscordサーバーがあって、かなり活発に質問回答や交流が行われているので覗いてみてもいいかもしれません(こちらの方のTwitterプロフィールのリンク経由で参加できます)。

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