毎日どれくらい大変?カナダ留学生の授業を紹介!|マウントアリソン大学編

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海外大学に興味はあるけど実際進学してどんな授業を受けるのかわからなくて不安になっている、または英語力の基準は満たしているけれど海外大学が本当に自分に合ったところなのかわからない!という人はいませんか?

今回は私が前学期受けた授業の紹介をします!皆さんの参考になれば幸いです!

この記事のライター:ここあインタビュー記事

滋賀県の公立高校普通科から1年半のギャップイヤーを経て23年秋からカナダの大学に留学しています。
ギャップイヤー中はインターンやアルバイトをしてお金をためながら一人旅をしたりして過ごしました。小さい頃からバレエを習っていて、大学ではダンスチームに所属しています!

筆者は記事執筆時点では1年生を終え夏休み中の学生で、認知科学を専攻に考えています。副専攻はまだ未定ですが、Data science, Psychology, Computer Scienceなどを考えています。
入学時の英語力はDuolingo English Test 120で、大学入学以前は英語での教育を受けた経験はありません。この記事は、私が1年生の冬学期に受けた授業について紹介しています。

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目次

Intro to Women’s and gender study (WGST1001)

概要

ジェンダー学の入門コースです。このシリーズの講座は今年からFeminist and Gender studyに名前が変わりました。

入門のコースなので、インターセクショナリティやシスターフッドをめぐるスカラーたちの主張をはじめ,植民地支配とフェミニズム、環境とフェミニズムなどジェンダー学において重要、基本的な概念を学習しました。

授業はディスカッションを多く取り入れた形態で、授業ごとに課される15ページ前後の課題のreadingをベースに、近くのクラスメートと話し合ったり、教授に意見を発表してそれをベースに勧めるなど、インタラクティブなクラスという印象でした。

課題

このコースの大きな課題は2つで、object analysisとzine制作です。object analysisは日常で使う物品を一つ選び、そのオブジェクトがどうフェミニズムと関連しているか学術的な参考文献を利用して4ページほどの文章を書く課題です。私はパスポートをオブジェクトとして選び、日本や世界における女性の結婚後の姓の変更について主に書きました。

もう一つの課題であるzineとは、自由な手法、テーマで作成される小さな雑誌、冊子のようなもので、このクラスでは多くの人が事前のワークショップで紹介された、A4の紙1枚で8ページのzineを作りました。

この課題もお題はフェミニズムや授業で取り扱ったお題に関連していれば何でもよく、私は東アジアの女性の美の基準についてのzineを作成しました。どちらも自由度の高い課題でした。

成績

このクラスの成績は、出席、中間テスト、zine、object analysisの課題がそれぞれ成績の15%、学期の初めにオンラインで受講するcitation workshopが5%、そして期末試験の35%となっています。

テストは全て記述式で、中間テストでは1.5時間弱で2つのエッセイ、期末テストでは2.5時間で2つのエッセイと4つの1段落ほどのショートアンサーを書くものでした。

感想

このクラスは私の冬学期の一番のお気に入りになりました。 毎回の授業前に課されるリーディングは英語を読むのが遅い私には少し大変で、正直何個かスキップしてしまったものもありました。
ライティングの多い期末テストも同様で、課題には他の人より時間をかけている分、限られた状況の中で分量と内容どちらも伴った文章を書くのは大変でした。

ですが、教授が課題についてクリアーなガイダンスを発表してくれたり、ワークショップを開催してくれたほか、オフィスアワーやメールではいつも丁寧に指導をしてくれました。

課題の提出に延長が必要な場合や、テストの時間を変更しなければいけない場合にも柔軟に、親身に対応してくれたおかげで、楽しく学ぶことができました。

Intro to computer science (COMP1631)

概要

コンピューターサイエンス入門のコースです。授業は3モジュールに分かれており、最初はスクラッチから始め、Pythonの基礎、そしてリストの活用に進みます。

今までコンピューターサイエンスに触れたことのない学生でもまじめに取り組めば始めやすいカリキュラムになっていると感じました。

課題

このコースの主な課題はほぼ毎授業前にあるreading quiz、EthiCSペーパー、Programming assignmentです。

reading quizは名前の通り、クラス前に課されたリーディング(PDF数枚か、教科書数十ページほど)を読み、その内容に基づいた5-10問ほどのクイズを授業前日の夜9時までに解きます。
問題自体はさほど難しいものではありませんが、授業は週2回あるので、一週間に2回リーディングをしてクイズを忘れないようにするのが地味な負担でした。

EthiCSは、EthicsとCSを組み合わせたダジャレのようなネーミングの課題です。
コースを通して3つのEthiCSを提出します。この課題はテクノロジーとその周りの倫理、社会問題について1つのテーマに3つほど記事を読み、提示された質問に答えながら意見を書くペーパーの課題です。

programming assignmentは文字通りコードを書く課題です。コースを通して4つのprogramming assignmentが課されます。ペアで取り組んでもいいですし、1人で取り組んでも大丈夫です。
Scratchで簡単なゲームを作る最初の課題から、Pythonのリスト、辞書を使ったすごろくのようなゲームを作るものまで、ある程度時間はかかりますが単純な構造になっていました。

クリアしなければいけない課題、使わなければいけないコードなどある程度の制限はありますが、ゲームの設定などは完全に自由なので、私はそのクリエイティビティの部分で苦戦しました。

成績

このクラスの成績評価は以下のような構成になっています。

  • 各モジュールの最後にあるmastery quizが16%×3=48%
  • クラス前に受けるクイズが合計で9%
  • programming assingmentが各6%×4=24%
  • EthiCSが各2.5%×3=7.5%
  • 学期最後のEthiCS discussion classの参加が2.5%
  • 3回の授業に一回のペースで開催されるラボアクティビティが合計9%

mastery quizは筆記テストなので、いくつかの短いコードを手書きで書く必要がありましたが、テストは特に難しくなかったのでそこまで構える必要はないと思います。
しかし、学期末に近づくにつれ、EthiCSかprograming assinmentの締め切りが交互に毎週あったので少し大変でした。

感想

このコースは扱う概念などは難しくないものの、根気がいるコースでした。まず、授業はオンラインで週に2回、2時間なので、自室で集中力を持続させるのも大変でしたし、自由度の高い課題が多かったので自分のコミットメントを高めるのが大変でした。

元々CSの知識があり応用的な内容を期待する人には物足りないかもしれませんが、入門としてよいコースだったと思います。私が後悔しているのは、この授業を教える教授を重要視しすぎたことです。

この授業は秋冬学期合わせて5つの異なる時間帯で開講されたのですが、履修登録の前にRate My Professorで各時間帯の教授の評判を調べて評価が一番良い教授にしたため冬学期に受講しました。
そうすると2年目からのCSの授業のプランで少し遅れを取ってしまったので、特に入門の授業では教授の評判を気にしすぎるよりその後のスケジュールなどの兼ね合いで授業を決めてもよいと思いました。

Intro to logic (PHIL2611)

概要

論理学入門の授業です。この分野は日本語での理解が全くと言っていいほど無いため説明が難しいですが、論理的に考えるためのルールや記号論理学の基礎などを学習します。

課題

課題は、教科書の2-3unitの内容から選択問題や図で答える問題、記述問題など20問のプリントが配られて答えをドキュメントで提出する課題が4つ出ました。

いづれも授業で取り組む練習問題と似ている問題ばかりで第一印象は難しくはありませんでしたが、考えれば考えるほどよくわからなくなってくる問題も毎回数問あり、100%に近い点数を取ることは毎回できませんでした。

成績

このクラスの成績は4つの課題と4つのテストで決まります。それぞれ課題が各9%、テストが16%の合計25%×4=100%です。

課題は毎回中間テストの1週間前あたりが締め切りになっており、課題に取り組むことによって自動的にテスト勉強ができる仕組みになっていて、理解が進んだのでありがたかったです。

感想

この授業は正直とても楽でした。テストも全て選択問題ですし、事前に課題に取り組み、教科書の練習問題を解いていれば全く難しくありませんでした。
勉強のできる私のルームメイトがフラッシュカードを共有してくれたり、課題提出前に一緒に確認したりしたのもあります。

PHIL2611というラベルなので、哲学の授業に分類されていますが、哲学を学んでいるという感じではなく、感覚としては文法の授業に近かったです。

Physics for Life Science (PHYS1401)

概要

物理の基礎の授業です。講義名にphysics for life scienceとついているだけあって、化学や物理ではなく生物、環境学、心理学などを専攻する学生が主に取る授業です。

内容としては、物理の基礎をさらっとなぞるコースという印象で、大体日本の高校物理の内容を1学期でやるような内容でした。

課題

授業外で取り組む課題は毎週出るAssignmentsです。大体合計10問弱で、内容は選択問題が数問と5問ほどの記述計算問題です。大体は基本的な内容で、その前の週に学習した公式を当てはめれば解ける問題がほとんどでした。

全て自分で解くことができなくても、日曜日と月曜日に図書館でTAによるHelp Sessionが開かれていたので、そこに行ってTAに質問しながら取り組むようにすると、大体90%以上は取れるようになりました。
もし仮に全て解けていたとしても、他の人が問題を解くのを見ていると自分では気づかなかった間違いに気づくこともあったので、Help Sessionは利用することを強くおすすめします。

成績

この授業の成績は、Lab activitiesが20%、Assignmentsが15%、Problem of the dayが5%、2つある中間試験が各15%づつ、期末試験が30%という分配でした。

Lab Activity

この授業は月水金各2時間づつのスケジュールでしたが、水曜日と金曜日は後半がラボになり、実験をしながら問題を解く授業でした。この実験のプリントの評価が最終成績の20%になります。

ラボの時間は、教授とラボインストラクターの他にTAも2人ほどいるので、解き方や答えが不安なときは積極的に聞くのが高評価のコツです。
TAは答えを教えることは許されていませんが、間違えていたら微妙な反応をしてくれたりするので聞いたもの勝ちです。

problem of the day

problem of the dayはラボのない月曜日に授業中に出される2問ほどのクイズです。

授業でやった内容がすぐ出るので、復習をして授業内容をゆっくり理解していくタイプの私は少し苦手でしたが、こちらも上記と同じくTAや教授に質問をして、同じグループの人と相談するのが大切です。

中間・期末試験

中間試験や期末試験は学期最初に買うラボノートについてくるFormula sheetと同じものが配られて、基本的な公式を手元に試験を受けることができます(電卓も持ち込み可)。基本的に時間が余るように作られていると思います。

感想

私を含めて学位のRequirmentsを満たすためだけにとっている人が多いクラスだったので、コミットメントややる気があまり高くない人がほとんどの印象でした。

しかし、勉強する内容自体は難しくないですし、ヘルプセンターなどのサポートもあるので点数をとろうと思えば簡単に取れるクラスでもあると思います。
後悔していることは、Help Centerに行くのをサボって盛大な勘違いをしたまま提出し課題で一度40%をとってしまったことです😂

Intro to Psychology (PSYC1001)

概要

心理学入門の授業です。心理学入門はPSYC1011とPSYC1001に分かれていて、1001では心理学の中でも脳や神経に関する生物系の観点から学習し、1011では社会心理学や発達心理学などを学習します。

この2つのクラスでは1つの同じ教科書を使用し、各授業で約8チャプターずつ勉強します。

課題

この授業の課題はWeekly QuizとResearch Participationです。Weekly Quizは文字通り毎週のオンラインクイズです。1週間に1チャプター教科書を読んで、そのチャプターから10問ほどのクイズを解きます。

クイズ自体はしっかり教科書を読んでノートを取っていれば簡単な内容ですが、読むのが遅い私にとっては1週間に1チャプターは大変で、読み始めても読み切れない週もありました

Research Participationは、上学年のHonoursの学生の研究に参加してクレジットをもらう制度です。学校のオンラインポータルから申し込んで、最高で成績の4%までもらえます。
オンラインで参加できるアンケートもありますし、実際に対面で参加する研究もあります。参加すれば自動的に成績がもらえますし、心理学を専攻する先輩たちはどんな研究をしているのかが見れるので好きな課題でした。

成績

この授業の成績はWeekly Quizが8%Research Participationが4%中間試験が24%×2=48%、**期末試験40%**の構成になっています。試験の問題には3種類あります。

  1. 選択問題
  2. 穴埋め問題
  3. Short Answer問題

この授業の教授はテスト前に毎回アンケートを取り、その結果によって試験の構成を決めてくれていましたが、私が好きな穴埋め問題はクラスメイトにはめっぽう不人気でいつも残念な思いをしていました😅

また、試験のウエイトが重いクラスだったので、試験勉強やプレッシャーが大きくて私はあまり好きではなかったです。

感想

私は認知科学専攻なので心理学は最も重要なクラスの1つなのですが、かなり苦戦しました。

試験のウエイトが重い暗記中心のクラスなので、試験前は不安で他の勉強に手がつかなくなってしまったりしました。
特にこの1001のクラスは1011のクラスに比べて内容が私の興味の薄いものだったので、勉強を始めるのに力が必要でした。授業も受け身な授業だったので、他のインタラクティブなクラスに比べて少し退屈でした。

最後に

いかがでしたでしょうか? 海外大学の授業をイメージするときの参考になれば幸いです! 全体的に

  • 人の助けを借りることの大切さ
  • 一つの事につまづいているときは諦めたほうが全体としてうまくいくこともある

ということを学んだ学期でした。

また授業紹介の記事を学期ごとに書いていきたいと思いますのでぜひ楽しみにしておいてください!

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