Web3.0と現代社会におけるマズローの欲求5段階説の転換点について

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最近、現代においてはWeb2が完全に浸透したことによって自己実現欲求と承認欲求の優先度が入れ替わり始めているのではないかとふと思ったので、それついて書いていこうと思います。

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目次

マズローの欲求5段階説とは

知らない人もいると思いますので、まずはマズローの欲求5段階説について簡単に説明しようと思います。高校の倫理を履修していた人は知っているかもしれませんね。

マズローの欲求5段階説とは、アメリカの心理学者アブラハム・マズローが提唱した人間の欲求に関する理論で、人間は5段階の欲求階層を満たすために行動すると考えられている、というものです。

具体的には以下の通りです。

  1. 生理的欲求:生き延びるために必要な欲求。具体的には、食、水、睡眠、排泄など。
  2. 安全欲求:安全に生活したいという欲求。具体的には、経済的な安定、健康、治安の良さなど。
  3. 所属と愛の欲求:社会に属したい、愛されたいという欲求。具体的には、家族、友人、恋人との関係など。
  4. 承認欲求:認められたい、尊敬されたいという欲求。具体的には、社会的成功、名誉、地位など。
  5. 自己実現欲求:自分の能力を最大限に発揮したいという欲求。具体的には、創造性、自己成長、自己超越など。

そしてこの数字が大きくなるほど高次の欲求とされ、基本的には数字の小さい部分から段階を追って達成されていくとされます。

例えば、人間は水や食料、睡眠の確保が出来ない状態で自己実現欲求(絵を上手に書きたい、スポーツでいいスコアを出したい)などを達成しようとはしないということです。

とりあえず、こういう説があるということで話を進めます。

Web2からWeb3への転換とSNSでの発信

Web3社会への移行

近年になって「メタバース」なんて言葉を聞いたことがあるように、現代社会はWeb3.0の社会へ移行しようとしている最中です。

そもそもWeb○○とは何かというと、こちらのサイトの言葉を引用するとこんな感じに説明ができます。

  • Web1.0:静的で、情報の流れが一方通行な Web の時代(新聞やテレビ)
  • Web2.0:動的で、情報の流れが双方向な Web の時代(SNS)
  • Web3.0:分散型インターネットの時代(ブロックチェーン、仮装通貨)

Web2.0というのは2000年代中頃以降に広まった概念とされています。

先述のように、今まさにWeb3.0へ移行しようとしている段階にあるわけですが、逆を言えばWeb2.0は概ね大衆社会に浸透しきったと言っても良いでしょう。

SNSネイティブ世代の台頭

ここからが本題です。Web2.0によって相互の情報発信が可能になったことにより、人々の価値観が変化し始めたのではないかというお話。

そして、YouTubeやInstagramを筆頭に、比較的幼い段階からSNSに触れて育ってきた「SNSネイティブ」なるものが登場し始める時代でもあります。2004年生まれの私もその一部ではあるのかもしれません。

この世代の特徴としては、通貨などの従来の報酬よりも社会からの評価の方に重きを置き、こちらのほうがより高次のインセンティブとして機能する点にあります。今までの貨幣経済が評価経済に置き換わるということです。

そしてインフルエンサーという言葉をよく聞くように、今はSNSのフォロワーが事実上の評価指標と化しており、それこそが若者の最大のステータスなのです。

そして、こういった流れを見て育った世代の価値観もその影響を受けるであろうことは火を見るよりも明らかです。

自己実現と数字に対する価値観の変化

ここで何が言いたいのかと言うと、創造性、自己成長といった自己実現欲求(言わば自己満足?)よりも承認欲求のほうが高次の欲求として機能する日も近いのではないかということです。

具体的に言えば、もともとは趣味でやっていたYouTubeチャンネルでも、視聴者のニーズに応えて数字を取るために方向転換したYouTuberなどがそれを体現していると言えます。

あとは、みんなが参入したがるYouTube ShortsやTikTokもこれらの欲求によって流行ったと言えるでしょう。こちらは広告報酬が従来の横長動画よりも低く大して稼げない代わりにバズりやすい、といった特性を有しています。

これらの状況を鑑みると、マズローの言説によれば、承認欲級は自己実現欲求よりも下位に位置するはずですが、どうも現代ではSNSでの認証そのものが目的になっている人が増えている気がします

いや、むしろフォロワーの数字を増やすという行為そのものが一つの自己実現なのかもしれません。

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終わりに

と、こんな感じで、時代がWeb3.0に移行する中でこういった心理学的な転換点を目の当たりにして、すごい時代が来たなーと思いました。

まあだからなんだっていう話ではありますが、それはそれとして。

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