今高校生(中学生)なんですけど、課外活動って何をすればいいんですか?
Twitterの質問箱や別団体のコミュニティーでもこの質問は何回もされたことがあります。
おそらく質問してくださった方は日本の大学の推薦入試や海外大学の受験を検討されている方なのだと思います。
確かに、課外活動というと何やら難しそうですし、ぼんやりとしている言葉でよく分かりませんよね。
現在私はマレーシアに留学中なんですが、マレーシアの大学受験では課外活動は一切必要ありません。
ただ、現役時には東京大学の推薦入試も受験していて、例えば
- 研究科学コンテスト:全国優勝, 世界大会出場など
- 英語ディベート大会:県入賞&ベストディベーター賞
- 大学主催の英語スピーチ大会:決勝進出
- 将棋:団体県2位、個人県3位
- グローバルサイエンスキャンパス:参加
- 科学の甲子園:予選落ち
- プログラミングで色々つくったり
- 生徒会、文化祭実行委員会、将棋部部長
などの課外活動をしていました。田舎の高校生にしてはまあまあやっていたほうな気もします笑。
そのため、今回は私の経験を元に課外活動ってそもそも何なのか、何をすればよいのか、など、課外活動について幅広く書いていこうと思います。
課外活動って何すればいいの?
まず「課外活動って何したらいいん?」という質問は本質的にはありえません。というのも、課外活動は実績のために何か義務感に追われてやらなくてはいけないものではなく、自分がやりなと思ったことをやりたい時にやればいいだけだからです。
まあそんなこと言っても全然求められている回答になってないですし、「そんなん分かっとるわボケ😡」と思った人もいると思います。
おそらくこういった質問をされる方が聞きたかったことは、「○○の分野になんとなく興味あったりするんだけど、具体的にどういう活動をすればいいの?」ということだと思います。
日本の大学受験だけ見ても推薦入試の割合は増えてきているとはいえ、実際まだまだ中学高校で課外活動を頑張ろうという流れはメジャーではありません。
そのため、どんなコンテストや活動があるのかといった情報が身の回りで見つけられず、ロールモデルとなりそうな人にこの類の質問をするしかなくなるのだと思います。教育システムの問題ですね。
次に、「じゃあ具体的にどうしたらいいの?」ということについて書いていこうと思います。
まず、課外活動ってなんすか?
課外活動というのは、つまり課外にする活動のことです。
つい小泉進〇郎みたいなことを言ってしまいましたが、本質はそういうことです。
課外活動というと、数学オリンピックや一年間の海外留学、ボランティア活動や生徒会のリーダーなど、「なんか凄そう」なものを思い浮かべる人も多いと思います。
ただ、大切なのは実績の凄さではなく、自分がいかにその活動を通して成長したかということです。
つまり、自分の成長につながったと思えば何でも立派な課外活動なのです。
言ってしまえば、小さい弟の世話をしたり趣味でピアノを弾くことだって、何かしら自分の進路選択に関わっていると思えば課外活動になります。
実績は必要なのか
多くの海外大学では勉強だけできる人ではなく、課外活動を通して人間的にも学びを深めている人材が求められています。これは日本の大学の推薦入試や総合型選抜でも全く同じです。
ここでの注意点として、闇雲に実績を積むのではなく自分の夢との関連性や成長したことについて語れるようにしておきましょう。自分の学びたい学問と関係のある活動がよいでしょう。
大学としては、「高校ではテニスで県優勝しました!将来は気候変動の問題を解決したいです!」では何の説得力も関係もないのです(継続することの大切さ等は言えると思いますが)。
もちろん凄い実績があるほうが重宝されるとは思います。ただ、それ自体が大切なのではなく、課外活動を通して成長した説明がうまくできない時に客観的な頑張りとして賞が分かりやすく機能しているだけです。
逆を言えば、自分でどう進路に課外活動が結びついているのか説明できるのであれば、実績の大きさはそこまで重要ではありません。
ただ、そうは言っても大半の人にとっては上手に自分の成長を説明するのは難しいことです。そのため、結果論として課外活動の意義を説明する補助として、客観的な指標として機能する賞の凄さが大切だと思われがちなのです。
そのため、実績はあるに越したことはありませんが最悪なくても大丈夫です(賞が出願要件の大学には注意)。
実際に、探求学習のレポートを校内発表した程度のこと以外に何も実績はないのに、熱意と目指す将来像だけで東京大学の推薦入試でも受かった、というようなケースを何件か知っています。
巷では「課外活動の実績はお金で買える」「実績を作るためにどんどん課外活動をやろう」などの意見がありますが、これは本来の課外活動のあるべき姿ではありませんし、大学側もそういう人は見抜けると思います。
実績稼ぎのために課外活動をするのではなく、興味の赴くままに活動していたら気づいたら自然と推薦入試受けられるかも?という状態になっていることが好ましいです。
課外活動の具体例
それは分かったけど、じゃあ具体的にどんなものがあるの?と気になる人もいると思います。
先述のように課外活動の範囲に制限はないのですが、分かりやすい典型的な例を載せておきます。
- 科学系オリンピック(数オリなど)
- 科学の甲子園、科学の甲子園ジュニア
- 研究科学コンテスト(科学の芽、日本学生科学賞、JSEC, つくばScience Edge, 高校生国際シンポジウムなど)
- グローバルサイエンスキャンパス(GSC)、ジュニアドクター、情報科学の達人
- 競技プログラミング
- アプリ甲子園
- ビジネスコンテスト
- Stanford e-Japan
- 留学フェローシップ等の各種国際系イベント
- 模擬国連、英語ディベート、英語のスピーチコンテスト
- 小論文コンテスト
- 部活動の大会
- 生徒会・委員会活動
- 海外留学
- ボランティア活動(地域の清掃活動など)
- NPO法人や学生団体での活動
- アルバイトやインターンシップ
- 資格の勉強
- 習い事の大会
以下のように課外活動が一覧になっているサイトもありますので、そちらを見てみるのもオススメです。
もちろんこれ以外にも様々な課外活動がありますので、「高校生 課外活動」などで検索してみて気になったものを探してみるとのがおすすめです。
終わりに
今回は課外活動とは何ぞやということに踏み込んでみました。
というわけで、当初の「課外活動って何すればいいの?」という質問に対する答えとしては、「普通に自分の好きなことに関係ありそうなものにチャレンジしてみればいいよ」というのが回答になると思います。
気になるものがあればとりあえず参加してみて、合わないなと思ったらやめればいいだけですからね。
個人的には課外活動をもうちょっと布教したいなと思っています。
例えば、もう少し学校側でお知らせを積極的に発信したりすれば、興味のある生徒も参加しやすくなるかもしれません。私の高校でもチラシは廊下にしれ~っと掲示されていましたが、それだけだと誰も見ないですからね…