海外大学と言っても、進学先としてはアメリカやイギリスの大学などを思い浮かべる人がほとんどで、実際マレーシアに進学する人はあまりいないと思います。
私自身、周りに人に「なんでマレーシアなの?」と聞かれることも多かったので、今回は私がマレーシアの大学に進学する道を選んだ理由ついて、振り返りも兼ねて記事にしてみようと思います。
結論
長ったらしい他人の進路選択の話に興味がある人もそんなにいないと思うので、結論から先に書きます。
そもそも海外に出るという選択を取った理由は、スタンフォード大学に地方から合格した松本杏奈さんに影響を受けて、日本では出会えなさそうな色んなパッションを持った人が海外にはたくさんいて面白そうだなと思ったからです。
そして、その中でマレーシアを進学先に選んだ理由は、資金面で現実的に進学できる国の中で一番教育のレベルが高そうだったからです。留学費用と大学の世界ランクの両面から見て一番コスパが良かったのがマレーシアでした。
マレーシア進学を考え始めたきっかけ
高2の冬、高校でマレーシアの大学進学説明会のお知らせを目にしました。
最初は参加するつもりはなかったのですが、担任の先生が「海外大学を考えているのなら参加だけでもしてみたら?」と勧めてくださったのもあり、話だけでもと思いオンラインで参加してみることにしました。
そこで先輩の話を聞いてみると、なんか楽しそう!と思い、直感的にビビッときました。
その後、冬休みの間でマレーシアの大学情報についてある程度調べてみるとますますビビッときて、「めっちゃいい!この国に行こう!」という意思が固まりました。
決め手となったマレーシアの魅力
コスパがよいというのをもう少し具体的に説明します。以下のような点が魅力的だなと思いました。
- 世界トップレベルの大学がある
- 留学費用が安く、家庭からギリギリ捻出可能だった
- 高校の成績と英語の資格だけで大学に受かる
- 同じアジア圏で生活しやすそう
世界トップレベルの大学がある
海外大学に行ったはいいけど進学先が無名の大学…となるのであれば、日本の名門大学に行った方がいいのではないかと考えていたため、できる限り世界ランクの高い大学を目指したいと思っていました。
最初はマレーシアにいい大学なんてあるのかなと思っていましたが、探してみるとマレーシアには世界100位以内に入っている名門大学もいくつもあることが分かりました。
また、マレーシアには分校という他国の大学の別キャンパスのようなものが存在していて、イギリスやオーストラリアの大学の学位が取得できるということも発見しました。
ちなみに私が通っているモナッシュ大学マレーシア校は、オーストラリアのモナッシュ大学本校のマレーシアキャンパスといった位置づけです。
2024年版QS世界ランクでは42位(東大と京大の中間)で、マレーシア国内だと一番ランクが高かったためこちらの大学を進学先にしました。
留学費用が安く、家庭からギリギリ捻出可能だった
モナッシュ大学を卒業すると、オーストラリアの権威ある学位と世界42位の海外大学卒という肩書が手に入ります。それにも関わらず、理系のコンピュータサイエンス学部の学費は年間170万円くらいです。
もちろん決して安い金額ではありませんが、同程度の世界ランクの海外大学に通おうとすると学費は年間400万円程度が相場で、それと比べると破格の値段です。
また、マレーシアでは1カ月の生活費が5, 6万円程度な上、学部も3年制です。そのため、卒業までのトータルで見ると、日本都内の国公立大学で一人暮らしをするのと変わらないということに気が付きました。
両親に相談すると、それくらいならギリギリ出せるとのことで、マレーシアの大学なら費用面でも大丈夫そうでした。
ちなみに、オーストラリア本校のモナッシュ大学に通おうとすると学費は3倍近く(500万円程度)します。学費もマレーシア価格となっており、非常に安いことが分かります。
ただし教育の質やカリキュラムは本校と全く変わらず、卒業証明書もオーストラリア本校と同じです。
高校の成績と英語の資格だけで大学に受かる
そうはいっても、高3になるこの時点で、まだSATや英語のスコアメイクを含め何も目立った海外大学対策はできていませんでした。そのため、海外大学受験が間に合わないのではないかという疑問が出てきました(バカ)。
しかし、マレーシアの大学は高校の成績証明書と英語のスコアだけで合否判定が行われます。
高校の成績についてはオール5を取るように心掛けていたので問題なく、IELTSのスコアも5.5~6.0のところがほとんどで、それくらいならすぐに取れるだろうと思っていました。
これにより、受験面でもマレーシアなら行きたい大学にはほぼ確で行けそうだということが分かりました。
同じアジア圏で生活しやすそう
マレーシアは往復5~7万円、片道7時間程度で行くことができるので、緊急時も気軽に帰国できるなと思いました。
また、同じアジア圏ということもあり、人種的にも文化的にもある程度近そうで生活しやすそうだなと思いました。
英語だけでなくマレー語や中国語も勉強できそうだし、季節として夏も好きだったので、常夏のマレーシアもいいかなと思いました。
これらを踏まえ、世界ランクも良さげで費用面も受験も大丈夫そうだということが分かったので、高2の冬の終わり頃にはますますマレーシア進学が現実味を帯びたものになりました。
他の国の大学との比較
次に、マレーシアに進学した理由について、他のメジャーな留学先との比較を元に補足説明をします。
- 日本の大学
-
高3になって私のやりたい日本語音声の研究ができる東京大学が気になりはじめました。
環境が刺激的な面白そうな海外大学とは魅力のベクトルが違いすぎてどちらにしようかは決められませんでしたが、経歴を生かして推薦入試にチャレンジしたい気持ちが強く、最終的に東大を第一志望にしました。
マレーシアは第二志望で、結局推薦入試は不合格となったため現在の進路になりました。
- アメリカの大学
-
本当はITに強いアメリカのいい大学にも進学したかったです(奨学金は必要そうですが)。
ただ、課外活動に全振りしたアホだったため、受験の時期になっても英語のスコアメイクもSATも推薦状の準備もできておらず、タイムマネジメントが雑魚すぎて受験できませんでした。ちょっと後悔。
- カナダの大学
-
高2の冬までは費用の関係でUSBやトロント大学に以下のルートで編入しようかと考えていました。
コミカレ→現地で数年働く→永住権を取る→市民価格で大学に通う
ただ、コミカレでいい成績を取れる保証もないし編入失敗したら変なニートになるし… 将来が不透明過ぎて怖かったのでやめました。
- オーストラリアの大学
-
学費が高い割には奨学金があまりなく、他の名門大学もモナッシュ大学と大して世界ランクが変わらなかったためやめました。
- イギリスの大学
-
イギリスの大学は世界ランクも高く魅力的でしたが、基本的にファウンデーションコースからの入学になります。
生活費も含めて留学費用が高額な上、ファウンデーションコース対象の奨学金が日本だとあまり見つからなかったため諦めました。
- ヨーロッパの大学
-
こちらもかなり結構安い費用で留学できそうでしたが、世界ランクが高いところ(特にCS)や、自分に合いそうな大学があまりなく、それだったらモナッシュ大学でいいかと思い受験しませんでした。
- アジアの大学
-
英語圏だと、世界ランクの高いシンガポールのシンガポール国立大学か南洋理工大学に興味がありました。
学費は高額ですが、これらの大学に合格すると政府からの奨学金(卒業後シンガポールで数年の労働義務がある)がもらえるそうです。非常に魅力的でしたが、こちらもアメリカと同じく受験の準備が間に合いませんでした。
また、それ以外にも英語で学べる国や大学はありますが、当時は調べが足りず視野に入っていませんでした。
終わりに
これらの理由で、私は進学先をマレーシアに選びました。CS志望ということもあり、どこの大学でも内容は似ているのだろうなと思っていたため、世界ランクを無意識のうちに重視していたのかもしれません。
とはいえ、アメリカやシンガポールの大学を受験できなかったことについて、結局タイムマネジメントができていなかったことが原因です。3年前に戻れるのなら、過去の自分にはまず計画をきちんと立てろとキツく言っていると思います笑。
進路選びに迷っている方の参考になれば幸いです。