言語学オリンピックのマレーシア大会に出たことがきっかけで、マレーシア国内の様々な課外活動系コンテストにもっと参加したい意欲が強くなってきました。
そういうわけでモチベが上がっていたところ、学校からEuclid Mathematics Contestという数学コンテストのお知らせが来ました。
日本に居た時は数学が苦手だった上にあまり好きではなかったのでこういうコンテストに出ませんでしたが、海外に来てから自分の数学力は世界的に見てそこまで雑魚ではないのだということに気づいたので、参加してみることにしました。本当に理系?
マレーシアに限らず様々な学年の生徒が参加できるコンテストとなっていますので、今回はこちらの数学コンペについてご紹介します!
コンテストの概要
Euclid Mathematics Contestはカナダのウォータールー大学が開催している数学コンテストです。世界中の学生が参加することができ、参加者は毎年2万人を超えます。詳しい情報は公式ホームページを確認してみてください!
参加条件
主な参加条件としては以下の通りです。カナダ国外の学生も参加できます。
- 基本的にYear 12の生徒(Pre-Universityも含む)
- やる気があれば低学年の生徒も参加可能
私はファウンデーションコースの生徒だったので参加できましたが、日本の教育カリキュラムの制度上、私は想定される実年齢よりも一つ年上だったため、非公式参加者として参加しました。このあたりは複雑ですが、2024年大会は2005年1月1日以降に生まれた人のみ正式参加者になれます。
ただ、次のセクションにも書いてありますが、非公式参加者でも賞などはもらえますし、普通に参加できるので大丈夫です。
他にも同大学ではYear 9向けのPascal、10向けのCayley、11向けのFermatなどのコンテストが開催されているようです。
賞
- 得点が全競技者中上位25%以内の全ての参加者:優秀賞
- 各スクールチャンピオン:コンテストメダル
- カナダの公式参加者のトップスコア者:栄誉者名簿に掲載
- 成績上位の非公式参加者:リストに掲載
- カナダ国外の学校でトップスコアを獲得した公式参加者:国際栄誉者名簿に掲載
- カナダの公式参加者上位5名:盾と賞金500ドル
- カナダの次の上位10人の公式参加者:200ドルの賞金
結構いろいろな賞がありますね。他にもそれぞれの学校の上位3名の得点を競う団体戦もあるそうですが、私のSunway Collegeはエントリーしてるのかは分かりません笑。また、成績優秀者はウォータールー大学の入学奨学金がもらえたりするようです。
私は非公式参加者なので、優秀賞の獲得(上位25%入り)を目指すことにしました。
申し込み方法
個人での参加はできませんので、学校の先生を通して申し込みをする必要があります。私の学校の場合は学校の先生からメールが来ましたが、もし興味がある場合は先生に聞いてみるのが良いと思います。
申し込み締め切りなどの日程は学校によって異なると思いますが、私たちの学校では2-3月に申し込みをして4月上旬にコンテストが開催されました。
また、参加費が18カナダドルがかかります。私たちの場合は77RMを先生に支払いました。為替を確認したらこれは22カナダドルくらいらしいですが、まあ国際送金の手数料などがかかるのでしょう。
問題形式や難易度、勉強方法
問題形式
問題の形式としてはこんな感じです。
- 試験時間は2.5時間
- 大問は10個で、それぞれ小問が2~3個ある
- 答えだけを書く問題と記述が必要な問題がある
- 各大問10点で、合計100点満点
- 短答式問題は3点、記述式問題は大問の10点から短答式問題の分の点数を引いたあまりの得点
- オフラインで開催(紙に回答)
また、計算用紙などは各自用意する必要があります。私はルーズリーフを数枚持っていきました。電卓の使用も許可されていますが、Graphic Calculatorは使えません。Scientific Calculatorのみ使えます。
詳しい使用可能な電卓の機種についてはこちらを見てみてください(下の写真のような機種は使えません)!
単元としては、主に以下の分野が出題されます。微分積分は出ないので、日本の高校数学の1A~2Bまでやっていれば大丈夫だと思います。
- 指数対数
- 三角関数
- 関数
- 図形と方程式
- 数列
- 確率
- 整数問題
難易度
最初の問題はメチャクチャ簡単で、後になればなるほど難しくなります。また、短答式問題のほうが記述式問題よりも簡単めです。
こちらは人によって異なるので何とも言えませんが、過去問を解いてみた感じ数弱の私でも問8くらいまではスルスルと解けました。問9, 10は絶対解けない!というわけではないのですが、問題文も複雑で時間がかなりかかりそうな感じがします。
難易度としては、共通テストの数学と同じくらい(最後は難しい)だと思います。また、記述の量が多い上に慣れない英語で書かなくてはいけないので、時間配分が少し大変だと思います。
優秀賞を受賞するためのボーダーラインである成績上位25%以内に入るには、例年の統計を確認してみると62~68点くらいを取れれば大丈夫そうです。記述問題の採点がどれくらい厳しいのかは知りませんが、問7くらいまでを完答して、あとは部分点をもぎ取る感じで解いていけばいいのではないでしょうか?
対策方法
ホームページに過去問があるので、こちらを数年分解いてみるだけでいいでしょう。そこまで問題が難しいわけでもない上に過去問をたくさん解いた分だけ得点が上がる、と言う感じでもないので、時間配分に慣れる程度で大丈夫です。
また、問題一式だけでなく単元ごとの例題があるので、不安な単元がある人は人は見ておきましょう。私は英語での数列の用語が分からなかったので、数列だけ見ておきました(数列はよく出る)。
他には指導者向けのカタログもあるそうですが、まあいらないと思います。私はそれ以外の単元は普段のファウンデーションコースの授業で履修済みだったので、記述も含めてあまり準備していません。相変わらず舐めてますね。
当日の感想
当日は午前11:00から開始だったのですが、めちゃくちゃいつもの緊張でお腹を壊してしまったので、参加者情報を記入するのが遅れてしまいました。先生ごめん。
電卓は普段使っているテキサスインスツルメンツ社のTI-84 Plusが使用不可だったため、カシオの関数電卓を持っていきました。このモデルは日本でも売っているのか分かりませんが、マレーシアで3000円くらいで買いました。
問題用紙はこんな感じの青い紙をもらえます(持ち帰り可)。解答用紙は別紙になりますが、かなり枠が小さかったので書きづらかったです。
ちなみに、どちらにしろ普段の授業で電卓は二種類必要になるので、日本に居るうちから買っておいてもいいのではないでしょうか?
そんな感じで問題を解いていたんですが、事件発生。またまた試験中にお腹が痛くなりました。
先生にお願いして途中で退席してトイレに閉じこもっていたので時間ロスがエグい。
問6までは大体解けたのですが、腹痛と時間配分をミスったことによりそれ以降の例題があまり解けなかった(書いたけど答えに確証がない)です。まあ間に合うっしょ~とのんびりしていたら、問9, 10をほぼ白紙で出したのがアホでしたね。
大会から2週間くらいしたら先生から参加賞をもらいました。6~8週間後に結果発表があるらしく、先生は6月末に結果が分かると言っていました。入賞してるといいですね。
あとこういう課外活動とかに参加する日本人がマレーシアは少ないので、そういう友達も欲しいです🥲
結果は?
27650人が参加したようです。結果から言うと雑魚でした。何も受賞無し。
- Part 1: 40
- Part 2: 19
- Part 3: 0
- 合計: 59点
平均は54.3点、受賞のボーダーラインは69点だったらしいです。例年より高いですね。
やっぱり途中でお腹を壊したこととその前後による集中力の低下、時間配分のミスが敗因だと思います。
でも解いたところはなんとなく合っているくらいの点数だったので、採点自体はまあ普通の数学のテスト!って感じなんだと思います。
結果は残念でしたが、まあそういう所も含めて精進しようと思います。