マレーシア留学を考えるとき、滞在先は学生寮か、それとも自分で契約した物件のどちらにするか迷いどころですよね。
私は学生寮に4か月住んだ後に自分で契約したコンドミニアムに引っ越しましたが、引っ越して良かったなと思うことが多い反面、寮にも利点は結構あったなと感じています。
もちろん学生寮といっても大学ごとに様々だとは思いますが、今回は私の経験や周りの日本人留学生の口コミも踏まえて、マレーシア留学で学生寮を選択するメリットデメリットを解説していこうと思います。
本記事の結論
本記事の結論を先にお話しすると、数か月だけ学生寮に住んでマレーシアでの生活に慣れて、その後は最速でコンドミニアムを契約して引っ越す、というのが一番のおすすめです。
学生寮には安心感があったりや友達が作りやすいといったメリットがあるのですが、基本的に家賃は高めですし、規則が厳しく色々不自由なことが多いためです。
ただ、キャンパスが田舎過ぎて近くにいい物件がない大学(APUなど)もあるので、環境による側面もあります。
周りを見てもそうしている人が多いです。
私の生活状況
学生寮の解説の前に、私がどういう状況・前提で生活しているのかをご紹介します。
- モナッシュ大学のファウンデーションコース在籍(理系、CS志望)
- マレーシア留学歴は半年(2024年7月~)
- サンウェイグループの学生寮(Waterfront Residence)に4か月滞在
- その後は自身で契約したコンドミニアムに引っ越し、シェアハウスをしながら一人暮らし
- サンウェイシティ在住
- 家賃は毎月800RM+光熱費
住んでいた学生寮はWaterfront Residenceというところで、主にサンウェイ大学、モナッシュ大学の学生が住んでいます。
他のマレーシアの学生寮よりは家賃が高めなのですが、個室付きの部屋が完備されているため日本人に人気で、仲の良い先輩や同級生も多く住んでいます。
モナッシュ/サンウェイ大学の学生寮についてはこちらのレビュー記事をご覧ください!
マレーシアでの滞在先の決め方
どんな選択肢があるの?
マレーシア留学を考える場合は、以下のどちらかに住むことが一般的です。
- 学生寮
- 自身で契約したコンドミニアム(いわゆるタワマン)
マレーシアは家賃が異常に安いので、東京だと家賃が毎月数十万円しそうな高級タワマンに2万円~5万円程度で住むことができてしまいます。こちらはシェアハウスのスタイルが主流です(私もそうです)。
逆に学生で一軒家に住んでいるケースはあまり見かけません。
また、アメリカやオーストラリアと違い、マレーシアではホームステイという選択肢もあまり見かけません。
ちなみに、寮でもコンドミニアムでも以下のような点はあまり変わりません。
- 家具は基本的に最初から揃っている
- プールやジムも付いている
- カフェテリアやコンビニが併設されている
- 食事は特に出ないため、自分で調達する必要がある
みんなどうしているの?
先ほども書いたように、私が住んでいたWaterfront Residenceにはサンウェイ大学、サンウェイカレッジとモナッシュ大学の学生が住んでいます。
また、(割合は低いですが)留学生だけでなくマレーシア人で実家が遠くにある学生も住んでいます。
では知り合いはどこに住んでいることが多いのかというと、この区分によってかなり傾向が異なります。
サンウェイ大学やサンウェイカレッジの学生は学生寮を数か月で出てコンドミニアムに引っ越すパターンが多いです。
モナッシュ大学の学生は学生寮に住んでいる人が多い印象です。というのも、マレーシアの物件は最低6か月 or 1年契約が基本なのですが、モナッシュ大学は3か月のセメスターブレイクがあったり、卒業要件に長期間のインターンが含まれているためです。
こちらの学生寮は最短3カ月契約が可能(寮の規約によります)なので、一時帰国などで住んでいない間の家賃を節約することができるのが大きいのだと思います。
HELP大学などのまあまあ立地がいいキャンパスの大学生はコンドミニアムを借りて住むことが多いです。
逆に、APUやノッティンガム大学などのキャンパスが少し郊外にある大学の学生は学生寮に住むことが多いです。
学生寮のメリット
安心感がある
なんといっても学生寮は学校と提携しているため、右も左も分からない渡航したての時期に住むには心強い場所だと思います。同じ大学の人もいるでしょうし、学校に関するトラブルの相談などがしやすいです。
ただでさえ留学に行くだけでも大変だと思いますが、物件探しの手間が省けますし、ぼったくりや契約トラブルその他に巻き込まれるリスクも低いです。
友達・コミュニティができやすい
学生寮には言わずもがな同じ大学の人が沢山います。ラウンジでの交流やルームメイトの会話などをはじめとした機会がたくさんあるので、友達がたくさんできます。
Waterfront Residenceなんかだと日本人も多いので、いざというときも安心です。
また、大学では履修している授業の関係であまり関わる機会がない先輩とのコネも作りやすいです。
似たような環境で先に滞在している先輩はかなりのお役立ち情報を持っていることが多いので、これを生かさない手はありません。
私はおすすめの科目やテスト対策のコツ、近所のおいしいご飯屋さんなどを教えてもらいました!
学校への距離が近い
基本的に学生寮は大学の近くにあることが多いので、通学に1時間かかる…なんて事態を避けることができます。
大学によってはキャンパスの中に学生寮がある、というケースも多いです。
私の住んでいたWaterfront Residenceはモナッシュ大学のすぐ隣にあり、サンウェイ大学までも徒歩10~15分ほどで行くことができました。
私の住んでいる寮やノッティンガム大学の学生寮からは、最寄り駅や近くのショッピングモール、大学の施設などに行くことのできるシャトルバスなんかも出ています。
短期間契約が可能
こちらはWaterfront Residenceだけかもしれませんが、最短3カ月契約が可能です。
通常、コンドミニアムなどを契約しようとすると最短6か月か1年~(1年のほうがメジャー)でないと契約を受け付けてくれない場合も多いです。
モナッシュ大学なんかだと3か月のセメスターブレイクがあったり、卒業要件に長期間のインターンが含まれていたり、他国の大学に交換留学する制度があったりして、マレーシアに連続して滞在しない人も多いです。
そのため、マレーシアに住んでいない間の家賃を節約することができます。
学校主催のイベントが多い
Waterfront Residenceでは留学生の交流イベントや映画上映会をはじめとした様々なイベントが週末に開催されていました。友達作りの機会でもありますし、参加してみて普通に楽しかったです。
学生寮のデメリット
家賃が高い
コンドミニアムを契約するよりも家賃は高いことが多いです。
例えば私の住んでいた学生寮は毎月1250RM(約3.9万円)でしたが、今住んでいるコンドミニアムのほうが広くてWi-Fiも早いのに毎月800RM(約2.5万円。光熱費は別途で2000円程度)です。
学校と提携しているので仕方のない面もありますが、物件として見た時にはコスパが悪いです。
自由度が低い
寮は厳格な規則が設けられている場合が多いので、自由度が低いです。
例えば、Waterfront Residenceなんかだとこんな規則がありました。門限なんかがあるところもあるかもしれません。
- 友達を呼んではいけない
- 飲酒禁止
- 楽器の持ち込み不可
- 自室でのIHなどを使用した調理禁止(←ひどい)
一方でコンドミニアムに引っ越せばそういった規則に縛られることが格段に減りますので、より一層自由な一人暮らし生活を楽しめると思います。
プライバシーが守られづらい
Waterfront Residenceは個室の部屋が完備されていましたが、他の大学の学生寮なんかだと二人部屋、三人部屋しかない場合もあるそうです。
また、個室と言っても大きな部屋(ユニット)に個室が付いていてトイレやキッチンは共有、というパターンがほとんどで、日本でいうアパートやマンションの完全一人暮らしのようなものとは違います(これはコンドミニアムでもそうですが)。
そのため、カギをきちんとかけないとお金が盗まれたり…といったトラブルが実際に発生しています。
また、世界各国からたくさんの学生が集まってきているため、マナーが悪かったり夜中にうるさい人が結構多かったです。不自由さとも相まって、コンドミニアムと比べるとかなりストレスのかかる生活になります。
トイレを流さなかったり使った食べ残し食器をずっとシンクに放置しているようなヤベー人ばっかりでストレスでした。
立地・設備がいいとは限らない
学生寮は大学には近いことが多いと思いますが、最寄り駅に近いかどうか、周りにスーパーなどの施設が充実しているか、という話は別です。
ノッティンガム大学なんかだと最寄り駅まで寮から数キロあり、学校から出ているシャトルバスに乗って行かなくてはいけない、APUもスーパーに買い物に行くのに数十分かかる、なんて話を知り合いから聞きました。
逆に自分でコンドミニアムを契約しようとすると、大学からかなり離れた場所にしかない or 家賃が高すぎる、というケースも想定されます。
また、学生寮での生活に不満がある場合だとなおさら困ります。
私の場合、Waterfront ResidenceはWi-Fiの速度が遅すぎて課題をやることすらままならなかったり、ジムがいつまで経ってもオープンしなかったりして寮生活に不満があったというのもあり、引っ越しを決意しました。
日本人が多すぎる
悩み事などを日本語で相談することができる仲間がいて心強いという見方もできますが、せっかく留学に行くなら現地の友達や他の国の留学生と交流する機会を大切にしたい!という人も多いと思います。
特にWaterfront Residenceは個室が完備されているので、他の寮と比べてプライバシーを重視する日本人が多い傾向にありました。
そのため、ラウンジにいっても廊下を歩いていても常に日本語が耳に入ってきて、英語学習という面ではあまり好ましい状況ではなかったです(最悪日本語だけでも生活できるかも笑)。
まとめ
結局この問題は、友達との交流や安心感を求めるか、家賃と自由度その他生活そのものの快適さを取るか、というところに帰着しそうです。
今となってはコンドミニアムでの生活が非常に快適で満足していますが、渡航したての不安だった頃を思い出すと、寮で学校の同級生や先輩とのつながりができたりスムーズに生活をスタートできたことは結構良かったなと思います。
ただ、長く住むには学生寮だとお金もかかりますし、コンドミニアムと比べると施設に不満があったり自由度が低くて不便です。
そのため、快適な生活のためには数か月だけ学生寮に住んでマレーシアでの生活に慣れて、その後は最速でコンドミニアムを契約して引っ越す、という手段を取るのが個人的におすすめです。
あくまでサンウェイシティという利便性の高い街に住んでいる私の意見ですので、TwitterやInstagramで志望校の先輩を見つけて現地の状況を聞いてみるのが一番いいと思います!
モナッシュ/サンウェイ大学の学生寮に興味がある人はこちらのnote記事も合わせてどうぞ!