マレーシアにあるモナッシュ大学マレーシア校は、世界的に有名な名門大学の分校で、近年は日本人留学生の間でも注目度が高まっています。
そんなモナッシュ大学に入学するための準備ステップとして、多くの学生が検討するのが「MUFY(Monash University Foundation Year)」と「MEB(Monash English Bridging)」という2つのコース。
どちらも学部進学を目指すうえでの重要なステップなのですが、名前が似ていてややこしいうえに、内容や対象となる学生もけっこう違うので、「結局どっちを選べばいいの?」と迷ってしまう方も多いと思います。
今回は、そんなお悩みを解決するために、2024年にMUFYを卒業した私が、MUFYとMEBの違いをわかりやすく解説します。MEB出身の友達もたくさんいるので、参考になるかと思います。
それぞれの特徴やメリット・デメリットを比べながら、どんなタイプの人にどちらが向いているかも紹介していくので、進学コース選びのヒントにしてもらえたら嬉しいです!
モナッシュ大学マレーシア校ってどんなところ?
モナッシュ大学マレーシア校は、1998年に設立されたオーストラリアのモナッシュ大学の公式な海外キャンパスです。マレーシア・サンウェイという便利な立地にあり、キャンパスも設備が整っていてとても快適。
本校であるオーストラリアのモナッシュ大学は世界大学ランキングでも常に上位に入っており、特に医学・ビジネス・工学・IT分野で有名です。マレーシア校で取得した学位も本校と同じ扱いなので、将来海外で働きたい人にもおすすめです。
しかも、学費は本校の3分の1程度。マレーシアの物価も安いため、コストパフォーマンスはかなり良いです。留学費用を抑えたい人にとって、モナッシュ大学マレーシア校は魅力的な選択肢のひとつです。
詳しくはこちらの記事で解説しています👇

MUFYとは?(Monash University Foundation Year)
MUFYの特徴
MUFYは、大学進学の準備を1年間かけて行う「ファウンデーションコース」です。高校卒業後すぐの方や、英語力や成績がまだ不安な方に向いています。
IELTSが6.5必要な学部に直接出願するのはちょっとハードルが高い…という人でも、MUFYならIELTS 5.5程度から入学可能。その分、じっくりと英語と基礎学力を高めてから大学に進学できる安心感があります。

入学に必要な成績要件もかなり緩めです(公式なラインは非公開だけど)
このコースを修了すればモナッシュ大学の学部に進学できるほか、イギリスやオーストラリアなど、他の提携大学へ出願することも可能です。また、高校で学んだことをしっかりと復習・応用する設計になっているため、学問的なブランクがある方にもおすすめです。


入学条件と必要な英語力
- IELTS Overall 5.5以上(Writingは5.5以上、他は5.0以上)
- 高校卒業資格と成績証明書
費用とスケジュール
- 学費:約120万円/年(授業料や試験費含む)
- 入学時期:年3回(1月・7月・8月)
授業内容とカリキュラム
- 英語は必修。それに加えて自分の進路に合った科目(数学、ビジネス、ICT、物理、化学など)を選べます。
- 文系・理系問わず幅広い選択肢があるのがポイント。
- 各教科は基礎から応用までカバーしており、学部での学びにスムーズに接続できるようになっています。
MUFYの生活スタイル
- 月〜金の週5日授業、1日4コマ(各75分)
- 時間割はある程度自由に組めるので、空き時間も確保しやすい
- グループワークやプレゼンも多く、実践的なスキルも身につきます
MUFYのメリット・デメリット
メリット
- 英語力や学力に不安がある人でも無理なくスタートできる
- モナッシュ以外の大学進学にも対応している
- 専攻変更にも柔軟に対応できる
- 授業外の時間を使って趣味やインターンなどにも挑戦できる
- 海外大学で求められる「主体的な学び」に慣れることができる
- モナッシュ大学に進学する友達が作れる
- マレーシアでの生活に慣れられる
デメリット
- 学部入学までに1年かかるので、時間に余裕が必要
- 学費は短期コースより高め
- 内容によっては簡単すぎて物足りなく感じることも
MUFYについて詳しくはこちら👇




MEBとは?(Monash English Bridging)
MEBの特徴
MEBは、学部にほぼ合格している状態だけど、英語スコアがちょっとだけ足りていない…という人向けの短期集中英語コースです。
MUFYと違って、学術的な教科は一切なし。ひたすら英語の4技能(リーディング・ライティング・リスニング・スピーキング)を集中的に強化して、大学生活で困らないレベルまで引き上げます。
また、英語教育の専門講師による丁寧なサポートがあるため、短期間でも確実に成果を出せる環境が整っています。
入学条件と必要な英語力
- IELTS Overall 5.5以上(すべての技能で5.5以上)
- モナッシュ大学からの条件付き合格通知(Conditional Offer)
費用と期間
- 学費:およそ35〜40万円(20週間)
- 入学時期:2月・8月(年2回)
授業内容と学び方
- リーディング(長文読解)
- ライティング(エッセイやレポート)
- リスニング(ディスカッションや講義の聞き取り)
- スピーキング(プレゼン・グループディスカッション)
- 学術用語やレポート構成の理解にもフォーカスしており、実際の学部授業への橋渡しとなる内容が中心です。
MEBの生活スタイル
- 授業は朝8:30〜13:00が基本(午後はフリー)
- 宿題はほどほどなので、午後は自習・遊び・趣味などに使える
- 小規模クラスでの密な指導が受けられる点も魅力です
傾向として、MUFY出身の人のほうが学習熱心で真面目な人が多いイメージです。MEBは半日で授業が終わるという性質上、遊び癖がある人が多いです。
MEBのメリット・デメリット
メリット
- 短期間で学部進学が可能
- 英語力の向上に特化しているので効果的
- 学費も時間もコンパクトに抑えられる
- 留学の出発時期を早めたい人にとって理想的なルート
- モナッシュ大学に進学する友達ができやすい
友達作りという面においては、少人数のコースなので、MUFYよりもこちらのコミュニティのほうが親密な関係になりやすいです。
ただ、学部に入ってからの友達のほうが関わることも多くなると思いますので、そこまで気にしなくてもOKです。
デメリット
- モナッシュ大学以外の進学は不可
- 専攻は原則変更できない
- 一般教養科目は学べないので、専門的な下準備はできない
MEBについて詳しくはこちら👇




MUFYとMEBの違いを表で比較!
比較項目 | MUFY(ファウンデーション) | MEB(英語ブリッジング) |
---|---|---|
目的 | 英語+学力を基礎から強化 | 英語力だけを短期集中で強化 |
学習内容 | 英語+文系理系の選択科目 | 英語の4技能のみ(教養科目なし) |
学費 | 約120万円(1年間) | 約35〜40万円(20週間) |
学習期間 | 約12か月 | 約5か月 |
進学の自由度 | モナッシュ以外の大学も選べる | モナッシュ大学専用(条件付き合格) |
入学タイミング | 年3回(1月・7月・8月) | 年2回(2月・8月) |
学部選択の自由 | 進路変更も比較的柔軟にできる | 専攻は出願時に決めて固定 |
MUFYは時間をかけて準備したい人におすすめ。 特に進路が定まっていない人、または基礎学力も英語力もバランスよく鍛えたい人にピッタリです。
MEBは、ほぼ学部進学が決まっていて、英語だけクリアすればOKな人に最適。 時間とお金を節約したい人にも向いています。
MUFYは「進路の自由度」と「基礎からの準備」が大きな強み。対してMEBは「コスト」と「時間」の面で効率的です。
- 「進路にまだ迷っているし、時間をかけて準備したい」→ MUFY!
- 「行きたい学部は決まってる!でも英語スコアだけあと少し足りない…」→ MEB!
- 「費用も気になるし、なるべく早く学部に入りたい」→ MEBも検討の価値あり!
まとめ:自分に合ったコースを選んで、理想の大学生活をスタートしよう!
MUFYもMEBも、それぞれの目的や状況に応じて設計された素晴らしいコースだと思います。そして、記事にも書いたように、どちらを選ぶかは「今のあなたの英語力」「大学進学への準備状況」「費用と時間のバランス」によって変わってきます。
焦らず、自分に合ったペースとスタイルで進路を選ぶことが大切です。ぜひ後悔がないように進路選択をしてみてください!
追記(MEBを最近卒業された方からコメントをいただきました):
MEBはMEというコース名に変更され、10週間のコースも選択できるようになりました。(MEB時代はマレー人しか選択できなかったはずです)
入学条件のIELTSのスコアも、進学先の専攻によって求められるスコアが違ったりします。