モナッシュ大学マレーシア校に進学しようと考えているけれど、直接学部に進学する前にファウンデーションコース(MUFY)を経由したい。でも、MUFYでは、どんな科目が開講されているかよく分からない。
そんな悩みを持っている人もいるのではないでしょうか?
そこで、今回はMUFYではどんな科目が開講されていて、どんな内容を取り扱うのか、一覧で解説していこうと思います!
マレーシア留学、特にモナッシュ大学に興味がある人には参考になるかと思います!他のシリーズはこちらのMUFY完全ガイドのマガジンから一覧で見れます!
また、そもそもMUFY完全ガイドとは何?という人はこちらの記事を読んでみてください👇
追記:一年間の最終成績が出ました👇
どんな科目が開講されてるの?
結論から言うと、MUFYでは以下の12科目が開講されています。
- English(英語)
- Accounting(会計学)
- Economics(経済学)
- Information & Communication Technology(ICT:情報)
- Fundamental Mathematics(基礎数学)
- Mathematics(数学)
- Advanced Mathematics(応用数学)
- Biology(生物)
- Chemistry(化学)
- Physics(物理)
- Global Studies(国際学)
- Contemporary Issues(現代問題)
意外と幅広い科目が開講されていて驚いた人もいるのではないでしょうか?
MUFYは2学期制となっていますが、基本的には上記の12科目から前期後期で好きな科目をそれぞれ4つ選択して受講することになります。
ちなみに、英語だけは全員必修となっているので、実質好きな3科目を選ぶことになりますね。
私は、前期は英語・ICT・数学・応用数学、後期は英語・ICT・数学・物理を履修していました。
授業が始まって最初の2週間はお試し期間も兼ねていて、一度取った科目をDrop(履修登録の解除)して新しい科目を履修してみたり、といった時間割の変更ができます。
ちなみに、私は後期も応用数学を履修しようかと思いましたが、先生がウザかったのでテキストだけ購入して自習することにしてDropし、代わりに物理を履修することにした、という裏話があります笑。
具体的にどんな内容をやるの?
先ほどの12科目では、どんなことを勉強するのか気になる人も多いと思います。
そこで、MUFYで開講されている全科目のカリキュラム内容や大変さ、平均の成績やおすすめ度、履修した人からの感想・体験談などを一覧で徹底解説したnoteの記事を文系科目と理系科目に分けて作成しました!
MUFY生全員が必修となるEnglish(英語)については本記事の次のセクションで紹介しています!
どちらも一万文字近い大ボリュームの解説で、かつここでしか手に入らない生の情報などもたくさん掲載されていますので、ぜひ見てみてください👇
文系科目編では、以下の科目について紹介しています。
- Accounting(会計学)
- Economics(経済学)
- Fundamental Mathematics(基礎数学)
- Global Studies(国際学)
- Contemporary Issues(現代問題)
理系科目編では、以下の科目について紹介しています。
- Information & Communication Technology(ICT:情報)
- Mathematics(数学)
- Advanced Mathematics(応用数学)
- Biology(生物)
- Chemistry(化学)
- Physics(物理)
English(英語)で学ぶ内容を紹介!
では次に、文系理系にかかわらずMUFY生全員の必修となっている、English(英語)のカリキュラム内容や大変さ、平均の成績やおすすめ度、履修した人からの感想・体験談などをご紹介しようと思います。
カリキュラム
基本的に、学部課程で求められるアカデミックライティングや引用の仕方についてひたすら学ぶ科目になります。
Unit 1 (MUF0011)
Unit 1ではSDGsに関連する社会問題(大気汚染やLGBTQなど)に関する与えられた英文テキストの内容を読み取り、意見を要約してエッセーを書く練習をする科目です。
- 複数の英文パッセージの要約
- 社会問題に関するレポート分析(グループワーク)
- 分析を元にしたグループプレゼンテーション
- 社会問題に関する賛成・反対のエッセー
- アカデミックライティング
- アカデミック引用のやり方
Unit 2 (MUF0012)
Unit 2は文学作品で用いられている手法の分析を行ったり、インターネットや文献を用いての状況を調べ、自分なりの解決策などをレポートにまとめる科目です。
- 文学作品で用いられる表現技法の分析
- SDGsの問題に関するリサーチ&レポート作成
- アカデミックライティング
- アカデミック引用のやり方
基本情報
- おすすめ度:必修のため評価なし。
- 授業の大変さ:★★★☆☆(3/5):他の科目よりは積極的な発言や参加が求められるが、その代わり作業時間も多く暇なこともある。
- 課題の大変さ:★★★★★(5/5):計画的にやれば終わるが、英語よりも課題が多い科目はあまりない。
- テストの大変さ:★★★★★(5/5):提出物が多い分テストは少ないが、その代わり毎回難易度が高く、特に時間配分が大変。
- 平均成績:英語がかなりできるマレーシア人や留学生で95%前後、日本人は85~90%程度が多い。
良い点と悪い点
良い点
- 分量の多い英語リーディング・ライティングに対する抵抗がかなり減る
- 英語でのプレゼンの仕方や雰囲気が分かる
- Unit 2の海外の文学作品の分析が面白く、日本の作品と比較して味わえる
- アカデミックライティングや引用の詳しいやり方が分かる
- 学部でやるであろう本格的なレポート作成の流れが一通り分かる
- インプットのみの講義が少ないので、能動的に活動できる
- 先生によっては最後にお楽しみパーティーをやるので楽しい
悪い点
- グループワークは正直チームメイトが優秀かどうかの運ゲー
- プレゼンでネクタイなどの着用を求められることがあり、面倒
- アカデミックライティングや引用の方法はやろうと思えばネットで独学できる
- 文法の知識や綺麗な発音といった、想像するような英語力自体はそんなに伸びない
- 作業時間が多く、わざわざ授業をやる意味があるのかは疑問
- 先生によって採点の甘さがかなり違うため、先生の当たり外れの運要素が大きい
コメント
英語はMUFYの生徒は全員必修の科目となります。基本的に試験形式のテストはなく、提出物やプレゼンの出来で大半の成績が決まります。
授業内容自体はアカデミックライティングや引用の方法について学ぶ事が多いので、学部入学後のレポート作成はかなり楽になると思います。ただ、英語力そのものはあまり伸びないと思います。
必修とはいえ、他の科目と比べると提出物が多く、テストの難易度が高く負担の大きい科目です。
ただ入学基準のIELTS5.5の人がついていける程度の難易度になっている上に作業時間も多いため、授業についていくこと自体は問題ないでしょう。
ただ、先生によって採点の厳しさがかなり違いますので、先生ガチャ(選べません)に外れると総合成績が下がり、奨学金の獲得が難しくなる可能性もあります。
いかがでしたでしょうか?先述のように、英語以外の各科目の総評についてはnoteのほうでまとめていますので、気になった人はぜひ見てみてください!
履修のルールと学部の進学要件
ただ、なんでもかんでも好き勝手に履修することができるわけではなく、実はMUFYの卒業及びモナッシュ大学の学部への進学に際していくつか履修のルールがあります。以下、そちらの条件について詳しく解説します。
基本的なルール
まずはMUFYの卒業に関係する、基本的なルールを解説します。
MUFYは原則2学期制となっており、先ほど書いたように基本的にはこれらの12科目から前期後期でそれぞれ4科目履修し、一年間で8単位の修得を目指します。
そして、先ほどは12科目が開講されていると言いましたが、厳密にはこれらの12科目はUnit 1とUnit 2に分かれています。例えば、Biology(生物)だったらBiology Unit 1とBiology Unit 2があります。
このUnit 1, 2は別カウントなので、4科目×2単位(前期+後期)で8単位の修得を目指すというわけです。
例えば、前期は
- English Unit 1
- Accounting Unit 1
- Economics Unit 1
- Fundamental Mathematics Unit 1
後期は
- English Unit 2
- Accounting Unit 2
- Economics Unit 2
- Fundamental Mathematics Unit 2
を履修する、といった感じになります(ビジネス学部志望の学生の一例)。
Unit2はUnit1の続きであることが多いため、普通は前期でUnit 1、後期でUnit 2を学ぶことになります。
ただ、科目によってはUnit 2の履修要件にUnit 1の履修が義務付けられている場合もあれば、バラバラに履修(Unit 2のみ受講するとか)ができる場合もあります。
また、科目によっては個別の履修要件がある場合もあります。例えば、基礎数学を履修している人は数学 or 応用数学を履修することができない、などのルールがあります。ただ、基本的には自由に選択できると考えてよいでしょう。
そして、上記の科目の中でも「English(英語)」は進学を希望する学部に関係なくMUFY生は必修となっています。そのため、実質英語以外の3科目が好きに選べるということになります。
これ以外の分かりづらい部分については以下にQ&A形式でまとめてみます。
- 成績はどうやって出るの?
-
それぞれの学期での成績は、普通は普段のコースワーク(課題など)が70%、最終試験が30%を占めます。
ただ、Global Studies(国際学)やContemporary Issues(現代問題)など、一部最終試験がなく、課題が成績内訳の100%を占めている科目もあります。
それぞれの科目の成績は1%刻みで算出され、最終的な成績は一年間で履修した全ての科目の成績が平均されて出てきます(100点満点)。
【MUFY】モナッシュ大学のファウンデーション、最終試験どうだった? | Rayの海外生活ノート in Malaysia 無事にMUFY(モナッシュ大学のファウンデーションコース)の最終試験が終わり、一息を付いている今日この頃です。 こちらの記事で一年間の留学で学んだことは振り返ったの… - 前期と後期で履修する科目は変えられる?
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変えられますが、条件によります。
基本的には、科目の組み合わせは「英語(Unit 1, 2)+好きな科目3つ(Unit 1, 2)」という選択肢がオーソドックスですが、「英語(Unit 1, 2)+好きな科目2つ(Unit 1, 2)+好きな科目1つ(Unit 1 or 2)+好きな科目1つ(Unit 1 or 2)」という選択肢も可能です。
どちらにしろ、英語と何かしらの科目2つはUnit 1と2をセットで履修する必要があるということですね。
進学したい学部の進学要件にもよります。
- で、結局どうやったら卒業できるの?
-
まず、大前提として最初に説明したような科目選択の仕方を守りつつ、8単位を修得することが求められます。
ただ、全ての科目の成績は50%を超えている必要があり、49%以下は落単となり再履修が必要となります。そのため、人によっては3学期目(留年)に突入する人もいます。
留年している人をリアルで何人か見たことはありますが、基本的に高校の学習内容が理解できている日本人なら80%以上の成績は取れると思いますので、心配しなくて大丈夫だと思います。
- 絶対4科目しか取れないの?
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基本的には4科目で、卒業要件を満たさなくなってしまうため3科目のみの履修はできません。
ちなみに、お金は少し追加でかかりますが、逆にやる気があれば最大5科目まで履修することが可能です。5科目履修している場合、最終成績は全科目の平均に加えて1.25%のボーナスが付きます。
ただ、単純に労力が増すというデメリットが大きいので、あまり5科目履修している人は見かけません。体感で1, 2割程度といったところでしょうか。どうしても興味があって5科目履修したいという場合を除いて、普通に4科目にフォーカスして勉強するほうがおすすめです。
学部進学のための条件
以上がMUFYを卒業するために必要な条件ですが、学部進学に際してモナッシュ大学側から別の要件が課されている場合もあります。
例えば、私が実際に今年の夏から進学するComputer Science(情報)学部に行きたければ、
- 卒業時の総合スコアが70%以上
- 英語で65%以上
- 数学 or 上級数学のどちらか履修して65%以上
の成績を取らなくてはいけないというルールがあります。おおよその傾向で言うと、
- 大体の学部で総合成績60%~が要求される
- 基本的に文系学部よりも理系学部のほうが要求される成績が高い
- 一番の難関はMedical Science and Doctor of Medicine学部で、総合85%以上が求められる
- 他には、名門の薬学部や工学部も要求スコアが高い
- アーツ学部では履修科目の要件がなかったり、文系学部のほうが科目の要件が少ない
- 日本人に人気なビジネス学部では基礎数学 or 数学の修得が求められる
- 理系学部では数学 or 応用数学+何かしらの理科1科目で65%~が要求されるケースが多い
といった感じです。個別の学部の条件は各自ホームページ等で調べていただければと思います。
終わりに
今回はモナッシュ大学のファウンデーションコース、MUFYで開講されている科目一覧と、どういった条件で履修ができるのかについてまとめてみました。
こちら以外のMUFYの情報については、noteのMUFY完全ガイドシリーズのマガジンで解説していますので、良ければ見てみてください👇
マレーシア留学を検討している人の参考になれば幸いです。