マレーシアに留学、移住してきたはいいけど、日本で車の免許を取ってない。でもマレーシアで車の運転がしたい…
そんな悩みを持っている方も多いのではないでしょうか。
そこで、本記事では、マレーシアの自動車教習所で車の免許を取得する方法について解説してみました。日本と比較して、価格も時間も節約しながら免許が取得できますので、ぜひ読んでみてください!
本記事はマレーシアのインターナショナルスクールに通うそうまめさんに書いてもらいました。
日本人はマレーシアで免許が取れる?
結論から言うと、日本人はマレーシアの教習所でも免許を取得することができます!車の免許は17歳から取得できるそうです。
また、マレーシアの免許を持っていない場合でも、日本の免許証を国際免許証に切り替えるなどすれば、マレーシアでも運転が可能になります。
私も国際免許を持ってきたんですが、怖すぎて一回もマレーシアでは運転していません💦
訪れた自動車学校
今回訪れたのはMetro Driving Academyという教習所です。サンウェイシティから少し離れた場所にあります。
こちらの教習所では英語でレッスンを受けることができましたが、たまにマレー語しか対応していない教習所もあるそうなので、そちらについては公式ホームページをご確認ください。
免許取得までの流れ
ここからは、免許を実際に取得するまでの流れをご紹介します。
金額はオートマでRM2500(再試験パッケージ付き)でしたが、現地人からするとこちらは少々高い方らしいです。
安いとRM700~800で免許取得ができることもあるそう。日本だと30万円くらいしてしまうので、これは激安ですね。
全体の流れとしては、KPP01, 02, 03という3段階のテストを受け、その後JPJテスト(Road Transport Departmentによる実技試験)を行って終了となります。
KPP01は4時間の学科講習、KPP02が教習所内での6時間の講習、03が道路に出る10時間の教習(路上教習)であるため、マレーシアではトータル20時間ほどで免許が取得できるようです。
以下の情報は、あくまで私が通った自動車学校のものになりますので、あくまで参考程度にお願いします。
教習所を選び、ウェブサイトから申し込みをします。
申し込みにの際に用意する書類はパスポートのみで大丈夫でした。
免許取得は混雑の程度によって3ヵ月ほどかかることもあるそうなので、パスポートやビザの有効期限も確認されました。明らかに短いと断られる可能性があります。
人によっては7ヵ月(?)ほどかかった人もいるんだとか。取得までにかかる期間はかなり選ぶ教習所やその混雑具合などに影響されそうです。
ただお金を銀行から振り込むこともあったため、銀行口座があると良いと思います。また、私の通った教習所ではJOMPAYという支払方法も受け付けられていました。
支払い後には支払ったことを証明できるように領収書を控えておくと楽です。
私はオートマを申し込みました。学校によってはオートマ限定しか実施していないところもあったりするので、そこは各自で確認してみてください。
最近マレーシアで走っているような車は大体オートマなので、わざわざマニュアルにしなくてもいいと思います。
その後、しばらくするとWhatsAppが届きます。
自分の空いている日に学科教習に通う感じになりますが、基本的にいつも混雑しているため、時間には余裕を持っておくようにしましょう。人気のところだと1ヵ月待ちもあるとかないとか。
まずは4時間ほど学科の授業を受けることになりますが、内容は日本のものとと比べると非常に簡単です。事前に教科書がPDFで渡されました。
ただ、内容としては、
- 道路標識
- 追い越しルール
- 道路の基本的なルール
- KEJARAシステム(違反時の点数惹かれるシステム)
- 車の周囲の確認のルーティーン
- 車の内部の名称…
などなど、かなりぎっしりでした。時間の割には内容が詰め込まれすぎているので、各自で追加の勉強をしておくほうがよいかもしれません。
外国人はどのレッスンの時もパスポート持参必須です。また、教習所で試験を受ける際は襟付きの服(少しフォーマルな恰好)を着ていく必要があると言われました。
その後、仮免許交付のためのコンピューター試験を受けます。
WhatsAppで予約をしたところPuchongにあるMyegオフィスという場所を指定されたので、そちらで受験しました。
仮免許に使う写真はその場で撮影してくれましたが、教習所では「白背景の写真を持て行くように!」と言っていたので、オフィスによっては写真が必要なのかもしれません。
まず色覚や識字(?)のようなテストが行われ、その後、車や道路、交通に関する問題が出題されます。
内容はほぼ固定で、8、9通りほどのパターンがあります。テストを受ける際はそのうちのどれかが選択される方式です(50問ほど)。
教習所の人には、以下のような学習用のアプリを使うと良いと言われました。
- iOS: https://apps.apple.com/my/app/kpp-test-2024-ujian-kpp01/id1383600800
- Android: https://play.google.com/store/apps/details?id=info.test.kpp&hl=en_US&pli=1
ただ、私の場合はあまり勉強をせずに受験したため、落ちてしまいました😭
しっかり勉強はしておいたほうが良さそうです。
2024年で法律も改正されているにも関わらず、改正前の2015年時点での飲酒運転をした際に引かれる点数などが出題され、落ちました。コンピューターテストの内容は古く、教科書の内容と若干のズレがあるようです(マレーシアはそういう国です笑)。
再試験は教習所にもよりますが、私の所では3回まで無料であったため、一週間後にまたテストを受けに行きました。
今度はきちんと合格できたため、その場で仮免許を発行してもらえました。
仮免を発行してもらった後は、合格した旨を教習所に伝え、レッスンを予約します。
初めの2日は敷地内で練習します。私のドライビングスクールはちゃんと専用の敷地があったので、その中で練習しました。
信号機が壊れている(電源切られているだけかもしれません)ところを除いては、日本で見る教習所と同じでした。
ちなみに、教習所に来るとまず初めに「運転経験はありますか?」と聞かれました。免許を取りに来てるんだからしたことあるわけないじゃん!と思いますが、ここはテキトーな国。そういうことです(これ以上は言いませんが…)。
ここで運転したというと、いきなり公道実習になるとかならないとか…。あとは賄賂を渡すと練習や講習なしで免許が取れるという話も聞きます。流石マレーシア。
車の確認は詩の暗唱をするように、全部覚えさせられます。
後述するJPJテストでもこの確認は必須とのことで、本番と同じ形式で進められます。試験官への自己紹介から車を一周ぐるっと回りながら異変がないか確認するところまでです(日本と同じです)。
ハンドルの向きなども日本と同じで右ハンドルなので、比較的抵抗なく運転することができました。
ルールも大半は日本と同じなので、分かりやすいかと思います。
唯一の違いと言ったら、ラウンドアバウトくらいでしょうか?こちらは侵入前に減速して、適切な順番でウィンカーをつけて出ればOKです。また、S字カーブなどもそんなに狭くないので、難しくはなかったです。
問題はここからです。なんとマレーシアではたった2日間の練習しかしていないのに、いきなり公道での走行をさせられます。
とはいえ、日本よりは道路は広くて走りやすいので、そこまで神経を尖らせなくても走れると思います。
ただ、周りを走っている車が明らかに速度オーバーをしていたり、横から突然バイクが割り込んできたり、突然歩行者が渡ってくることもあります。
運転マナーがあまりよろしくない部分もありますので、運転は日本以上に気を付けましょう。
マレーシアの交通事情についてはこちらの記事で解説しています!
その後は最終試験を受け、無事合格すると念願の免許交付になります。
試験は朝早くから開始されます。私のところは朝8時開始だったので念のため7時45分ごろに向かいましたが、既に受験番号を受け取る列ができていたので、もう少し早くても良いかもしれません。
そして今まで講習を英語でやっていたので、その流れで試験も英語だと思っていました。しかし、試験官には急に「英語じゃなくてマレー語でやるからね!」と言われて焦りました💦
とはいえやる内容は英語と同じですし、どの試験官も大体英語が喋れるますので、自分の受験番号をマレー語で呼ばれたときに気付けさえすれば大丈夫かと思います。
試験にはあまりにもたくさんの受験者が来ていたので、車の点検などの試験の時は、5、6人くらいの受験者が並べられた車を点検し、それを試験官が眺めているという構図でした。
試験は番号順に行われるので、待ち時間が長かったです。都市部だと受験生が多いのかもしれません。
会場内の筆記試験をパスしたら、いよいよ試験官を隣に乗せて運転します。
運転は事前に練習したコースをそのまま走るだけなので難しいわけではありませんが、突然バイクが出てきたりおかしなところでトラックが路駐していたりするので、気をつけないと減点されます。
自分は交差点の出口でトラックが路駐していて、それを避ける前に完全に停止しなかったため、減点されました。
採点基準は減点式で、試験官が持っているチェックリストベースで一定点を下回ると落ちる仕組みのようです。
とはいえ、免許のテストは一発で合格できました。合格後は結果と仮免許、Pシール(車両全部と後部に貼り付ける初心者マーク)がもらえます。
ただ、試験は簡単とはいえ、練習量のこともあってかなりの人が落ちていました。
試験に合格したら免許の結果を受け取ることができ、その結果をJPJに持っていくことで免許を交付してもらうことができます。交付する場所はJPJオフィスになります。
まずはオフィスの場所や待ち時間を確認しましょう。交付ができる場所はオフィスのみとなっており、キオスク(小さい事務所)などでは対応してくれないようです。
また、朝から整理券を受け取るために並ばないと行けない場所もあるそうです。友人から聞いた話だと、お金を積めば代理で発行してくれる場所もあるとのことです。
私の場合は、まだ高校生かつ試験学年ということで平日に時間があまりなく、一緒にマレーシアに来ている母親に代理で取得してもらいました。
本人のパスポート、代理人(この場合は母親)のパスポート、あとは試験結果を持っていけば大丈夫でした。
また、支払いはマレーシアのクレジットカードなどの限られた方法のみで受け付けているようなので、日本のカードなどは利用できないのかもしれません。
マレーシアで車をレンタルするには
免許取得後、マレーシアで車をレンタルしてみました。
17歳だと借りられるレンタカーの会社が少ないのですが、今回はその中でも借りるポイントが多く、かつ17歳以上でOKだったGocarというサービスを利用しました。1日3000~4000円くらいで借りられました。
借り方は至って簡単で、アプリを開いて、時間を決めて、プラン(保険の上限額)などを決め、予約して、指定した時間に行って借りるだけです。
車はあまり綺麗ではありませんでしたが、練習したり短距離でドライブするには十分でした。
ただ、借りる場所が多いとはいえ、自分の場合は家から15分くらい歩かないといけなかったり、借りても燃料がほぼ空でガソリンスタンドに行かないといけなかったり(燃料安いので気になりませんが笑)しました。
そのため、短時間でぱっと借りるのはあまりお得ではない気がします。免許取得後に数年以上マレーシアに住む予定があるのであれば、車を買ったほうが良いと思います。
ただ、こういったサービスはマレーシアにたくさんあり、18歳以上であればSOCARのような他の企業も同じサービスを展開していますので、色々比較してみると良いと思います。
車を購入したことのある友人曰く、マレーシアでは20万円ほどでそこそこの車を購入できるそうです。また、中古でも意外と売れるそうなので、留学中だけ運転して日本に帰る際に売り払う、といった方法もありかもしれません。
ただ、前の持ち主の使い方によっては壊れやすかったりして千差万別だそうですので、一応気を付けましょう(保険などにもしっかり入っておくと良いかも)。
終わりに
本記事でマレーシアで車の免許を取得する方法について解説しました。もしおすすめの教習所や、マレーシアでの免許取得体験談などがあればぜひ教えてください!