マレーシアに留学や移住してきた方の中には、学生寮などの建物ではなく、自身で不動産を契約してそちらに住む、という人も多いのではないかと思います。私も1.5年間の留学生活の中で、2回引っ越しをしています。
ただ、ここで気を付けてほしいのが詐欺やトラブル。マレーシアでは、不動産に関係するお金のやり取りでゴタゴタが発生することがめちゃくちゃ多いらしいのです。特に日本人だと(大人しい人が多いから舐められてる?)。
今回はどういったトラブルが多いのか、また、そういった事態に巻き込まれないためのアドバイスを書いていこうと思います。
私自身もそういった詐欺というかトラブルに巻き込まれたばかりなので、そういった思いをする人が減ってほしいなと思い、この記事を書きました。


マレーシアではどういった不動産×お金のトラブルが多い?
マレーシアでの物件のトラブルは、大体「デポジットをはじめとしたお金が返ってこない」ということに落ち着きます。殴られてボコボコにされるとかそういうことはありません。
その原因は様々。
- エージェントなどの関係者が音信不通になる
- デポジットをそもそも返そうとしない(契約違反)
- 退去時のクリーニング代を上乗せしてくる
- 「設備が傷ついている!弁償しろ!」とイチャモンを付けてくる
大体こんなところが多いです。
ネットで「マレーシア 引っ越し トラブル」などと調べると、たくさん方の記事が出てきます。やっぱりみんな困ってるんですね。

私も私の友達もやられたことあります…
私が巻き込まれた事件について
次に、私が巻き込まれた「デポジットRM2000持ち逃げ事件」について簡単に解説します。
マレーシア留学生のRayはへなちょこエージェントとの格闘の末、なんやかんやで新居に引っ越しをすることに成功。
しかし、それから数か月が経つとエージェントが音信不通に。
他のユニットメイトや家のオーナーに確認すると、他の人もブロックされて連絡がつかないらしい。エージェントがRM2000のデポジットを持ち逃げしたようだ。彼の両親の電話番号を突き止めて連絡するも、彼の両親にもWhatsAppをブロックされて連絡手段が途絶えた。
少額訴訟を検討するも、相手方の住所やNRIC(身分証明書)の番号を抑えていなかったため、おそらく泣き寝入り。
概要を話すとこんな感じ。このあたりが原因で起こったトラブルです👇
- エージェントがデポジットを持ち逃げ(←言わずもがな一番悪い)
- オーナーもなぜかエージェントの個人情報を抑えていない(オーナーもグル?)
- 彼の両親も対応してくれない
- 平和ボケしていた私も契約書に相手の名前と銀行口座しか書かれていないことを見落としていた
何より痛いのが、相手の住所を押さえていなかったために少額訴訟のやり取りが複雑になってしまったこと。




少額訴訟については以下の人の記事が参考になりました。


物件トラブルに巻き込まれないために
私の件はさておき、こういった各種トラブルに巻き込まれないためのアドバイスを書いていこうと思います。
契約書の内容を事前に確認し、疑問点は擦り合わせておく
別に物件に限らず、全ての取引の基本ですね。
- 契約書に不明瞭な点はないか
- 自分が理解できない点はないか
- デポジットの返却条件などは明確か
分からないところがあったら、契約をする前に質問して疑問点を擦り合わせておきましょう。また、家賃の値引き交渉(マレーシアでは普通)もこの時に。
やり取りはWhatsAppなどのチャット上で行い、特に重要な部分はスクリーンショットを取っておくようにしましょう。場合によってはメールのほうが良いかも。
チャット履歴を消さないように注意。特に機種変更をする人などはバックアップをとっておきましょう。
入居時の様子をビデオに収めておく
退去するときに「お前が部屋の設備を損傷させたから、この修理代はデポジットから差し引いておくからな!」と言われるのはあるある。
後からトラブルにならないためにも、入居した際の設備の様子は動画や写真に収めておくようにしましょう。
また、何か気になる点があれば、入居した段階で「入居したら既にこうなってたんだけど、これは私の責任じゃないですよね?」と確認チャットを送り、そこの部分もスクショしておくのがおすすめ。


相手の個人情報を抑えておく
これも大事。私が交わした契約書には相手の名前や銀行口座が書かれていましたが、よく見てみると相手のNRICや住所、所属会社が不明!
オーナーのNRICなどは書かれていたのでいいかと思っていましたが、関係者全員の個人情報はもれなく把握しておくようにしましょう。裁判とかの時に困ります。
管理会社を通してエージェントを利用する
もう一つ私のしでかしたミスがあります。それは、エージェントを友達経由(厳密には知り合いでもなんでもないけど)で紹介してもらって利用したこと。
この契約時はサンウェイカレッジの学生だったのですが、WhatsAppに留学生グループみたいなもの(数百人いたはず)がありました。そこで「こんなエージェントがいるんだけど、誰か物件契約しない?」との紹介があったので、そちらを利用することにしました。
ただ、これの問題点が「管理会社や親会社が不明なので責任追及の際に問い合わせ先に困る」ということ。そのため、個人ではなく、iPropertyやPropertyGuruといった定番の不動産株式会社を通してエージェントは利用するようにしましょう。
常に詐欺のリスクを頭に入れておく
高校卒業まで日本でのほほんと生きてきた私。中高もそこそこ良い環境だったため、本当に悪い人というのを(なんならヤンキーですら)見たことがありませんでした。
日本人全体にあまりそういう人もいない気がしますし、そんな感じだったので、ある程度性善説に基づいて生きていました。
ただ、マレーシアでその常識が通用するかと言われれば別問題。ここは外国ですから、ただでさえ留学生は立場が弱いのです。別にマレーシアに限らず、インドなんかを旅行した際は詐欺師しかいませんでした。
なので、自分は詐欺なんかに巻き込まれないだろう、みたいな平和ボケJapaneseは卒業するようにしましょう。人を疑い過ぎるのも疲れますが、一応ね。
強気に対抗する
また、日本人がトラブルに巻き込まれやすい理由として、「なんとなく弱っちそう、大人しそうだから」というのもあると思います。
いざとなったら「テメー警察/裁判所に突き出してやるから覚悟しろよな👊」と言えるくらいの強気でいるようにしましょう。あなたが強気でいれば、次にマレーシアに来た日本人を救うことにも繋がります。
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終わりに
今回はマレーシアでの不動産関係のトラブルについてと、その回避方法のアドバイスを体験談を踏まえて書いてみました。
あとは書きませんでしたが、「契約ギリギリになっても契約書を送ってこない」とか「空きがあると言っていたのに急になくなる」とかの、マレーシアならではのテキトーさ(雑さ)に起因するトラブルもありますので、気を付けましょう。
マレーシアでこういった被害を受ける人が少しでも減れば幸いです。
マレーシアに長く住んでいる知人に聞いたところ、引っ越すと決めたら最後の2か月くらいは家賃を払わないのが良いらしいです。理由を作って払わないで、最終的に掃除費用とかで請求されるお金をデポジットから差し引いてくれっていう言い方をするといいんだとか。今度からそうしようかな。

