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【海外大生の就活】なぜマレーシア留学をする日本人学生は日本企業に就職するのか?

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海外大学生というと、みんな将来はグローバルで活躍しよう的な意気込みを持っているのだろうと思っていた。
ただ、マレーシアに来てみると全然そんなことはなく、大体の学生(マレーシアにいる8割くらいは文系)が「学部を卒業したら日本に帰って就職したい」と言うのだ。

今日はなぜ彼らがわざわざ海外大学に来たのに日本での就職を希望するのかについて考察していこうと思う。

ちなみに、私は学部卒業後はお金をもらいながらアメリカなどの大学院に、少なくとも修士課程までは行きたいと思っている。その後はできれば海外で働きたいなと思っている。

といいつつ、私も先輩の背中はある程度見ているものの、私自身も海外就職の意向が固まっているわけではない。そして学部に入学してから数年経ったら考えが変わるかもしれないので、あくまで大学に入学したての何も知らないひよっこが想像で何か言ってんな~くらいで読んでもらえると幸いである。

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目次

マレーシアの日本人学生の特徴

まず、現状のマレーシアにいる学生の属性について書いてみる。

あくまでサンウェイ/モナッシュ大学に在籍している私の周りの環境になるので、そこだけご注意願いたい。
他の大学の友達に聞いてみたところ、まあまあ以下の状況や学生の性格はかなり異なるようだし、同じ大学内でも私がつるんでいるタイプの日本人がたまたまこういう属性だっただけかもしれない。

  • 基本的には8割方文系の学生である(ほとんどがビジネス学部)
  • 残りは理系で、コンピュータサイエンス専攻であることが多い
  • あまり大学で○○がしたい、といった目的意識がある人はいない印象(就職で潰しが効きそうだからビジネス学部、などの選び方の人が多い)
  • 学部卒業後に大学院に進学する意思がある人はまず見ない(1, 2人程度)
  • 8割くらいは学部卒業後に日本のそれっぽい企業に入社することを目指している(起業家精神は無い)
  • 先輩曰く、結果として1~2割程度が海外(マレーシア含む)で就職することになるらしい

まとめると、「主に文系の学生が多く、学部卒業後に日本企業への就職を希望する人がほとんどを占める傾向がある」と言える。
大学院への進学希望者が少ないのはまあ日本でも同じだし、文系の学生が多いので理系と比べてあまり院進のモチベが湧かないのだろうから、今回はその点については置いておくことにする。

そして、マレーシアに来る日本人には4タイプいる

  1. もともとマレーシアが第一志望だった人
  2. アメリカなどの海外大学に諸事情で進学できなかった人(資金面などで諦めた人も含む)
  3. 日本の大学受験に落ちて来た人
  4. 日本の大学が合わず、辞めてきた人

一番多いのは2のタイプで、海外大学には行きたかったが資金の問題で現実的にマレーシアがいいよね、という判断をした人が多いと感じる。1と3と4のタイプはどれも同じくらいの割合で、私は2と3のタイプのハーフのような感じだ。

ただ、どのタイプにしろ「なんとなく日本とは違う環境に一度飛び出してみたかったから」という理由でマレーシア(海外大学)への進学を決めた人がそのほとんどを占めている。

マレーシアの日本人学生は、日本人のまま

私としては、せっかく海外大学に来たのなら、海外の企業の就職を目指すのも面白いのではないかと思う。

理由は円安が進んでいく中、海外で外国人と英語を使いながら仕事をした経験があるほうがキャリアとしても強みがでるし、より高い給与も目指しやすいと考えているからだ。そして、他の日本人とは違ったことをするのも刺激的で面白そうだからだ。

もちろんどうしても日本人が好きとか、日本で仕事がしたいとかの事情があれば別だが、基本的にそういう人はあまりいないと思う。では、なぜ日本企業への就職を彼らは目指すのだろうか?

個人的には、マレーシアにいる日本人学生は良くも悪くもそのままの日本人だから、という理由に落ち着くと思う。
入学時に求められる英語力も高くないし、マレーシアがそもそもアジア圏なので日本の感覚で生活できてしまうのだ。日本人らしい気遣いができる優しい人も多いし、逆に日本人特有の変な同調圧力や妬みをかけてくる人もいる。

つまり、一見すると海外大学に進学したいというちょっぴりグローバル志向は持っているように見えるが、根本的には日本の大学生とあまり変わらないのだ。海外大学生と聞いて私がイメージしていた「めっちゃ破天荒で人生が常に100%冒険なヤツ」というのはマレーシアには基本的にいない。

だから、特に変わり種でもない限りは「生まれ育った地に戻って平穏な普通の生活を送りたい」という、安定を好んだ思考になるのではないだろうか。

もちろん海外で就職したほうが偉いとかすごいとか、そんなことは全然なく、そこに優劣はない。ただ、海外で就職するほうが少なくともマイノリティではあるので、そこにリスクだったり不安定さが絡んでくるのは事実だろう。
私は人と違うことをしたほうが人生楽しいっしょ!と思うタイプなのだが、どうもマレーシアの日本人でそう考えるタイプはあまりいないようだ。

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モナッシュ大学特有の問題?

といいつつ、これはモナッシュ大学の学生だからこそ起こりやすい問題なのかもしれないとも思った。モナッシュ大生の性格は、他大学と比べて若干特殊だからである(みんな生真面目)。

モナッシュ大学はマレーシア国内においては圧倒的な世界ランクを誇っているため、「何となく進路は決まってないからこそ、就活に強そうな世界ランクの高い大学を卒業しておきたい」という人が多い(特にビジネス学部)。

そのため、もともと海外で働きたいから、○○がしたいから、といった理由で海外大学に来たわけではなく、単純に良さげな日本の大学や海外大学が見つからなかった(or 行けなかった)ために、就活を最終目標のベースとしてモナッシュ大学に進学してきた人も多いのではないかと考察される。

実際にモナッシュ大生に進学理由を尋ねると、ほぼ100%の割合で「一番ランクが高かったから」という返答が返ってくるが、逆にランクという概念が存在しなかった場合に進学先がモナッシュ大学でなければいけない理由を持っている人のほうが珍しい。

モナッシュ大学はマレーシアの中ではこういった事情を持っている比較的特殊な大学なので、もしかするとこれも日本に就職を希望する人が多いことの一因なのではないか。

海外就職勢が少ない理由

閑話休題。ここで私は最初から日本の企業を志望するんだったら初めから日本の大学に進学しておけば良いのではないか?と思ったわけだ。
もちろん結果として海外就職が不可能になり最終的に日本の企業に就職するケースは別だし、留学中に改めて日本でどうしてもやりたいことが見つかった場合は別である。

普通に日本での就職を考えたら、マレーシアの大学よりも東大や京大などのほうがネームバリューとして強いので、わざわざ海外大学に来る意味が薄れてしまうのである。初めから日本の大学に行っていたほうがいわゆる大企業なんかに就職できる可能性は高いだろうから、いわゆる一般的に言う安泰な人生に近づくという意味では合理的なのだ。

もちろん「海外経験を生かして日本で仕事がしたいんです!」「一度国の外の景色を見たいんです!」という人もいると思うが、その意味だったら日本の大学から半年~1年ほど交換留学をすれば良い。

では、より掘り下げたレベルでなぜ海外就職をしないのかと言うと、いくつか説が考えられる。以下、それらについて考察していこうと思う。

  • 海外就職が難しいから説
  • 住むのは日本のほうがいいと思っている説

海外就職が難しいから説

まず、海外就職が単純に難しい説だ。確かに先輩も「海外で日本人として雇ってもらうことは大変だ」と言っていたし、外国人を雇おうとすると企業側にとってもビザ関係の手続きなどが面倒なので、これは事実ではあると思う。

ただ、先ほどの先輩の話によると学部卒業後に海外で就職する人は1~2割で、私が同級生や先輩に「進路どうするの?」と聞いたときに「日本の企業に就職したいかも」と答えた人たちも8割くらいだ。

つまり就活の難しさはさておき、結果として1~2割が海外就職をすることになるとはいえ、海外就職をそもそも希望する人が1~2割くらいしかいないのだ。

なので、個人的には海外就職が難しいから日本の企業に行く人が多いというのはあまり有力な仮説ではないと思っている。

追記:海外就職そのものがかなり難しかったりするようです。また、業種によっては新卒(業務未経験)ではビザがおりなかったりする問題もあるようなので、制度上難しい部分があるようです。

住むのは日本のほうがいいと思っている説

だったらなんでマレーシアに来るんだよ、と思う人もいるかもしれないが、それとこれとは別の話なのである。

マレーシアの大学に進学してくる人には、先述のように「なんとなく日本とは違う環境に一度飛び出してみたかった」という気持ちを持っていながらも、英米の大学を資金面から断念したタイプが一番多い。
そのため、あくまで「進学先としては」最適だったから来たというだけであって、ここに永住したいと全員が思っているわけではない、という背景事情がある。

特に几帳面な人だと、マレーシアの衛生面や人間性のルーズさに嫌気が差してしまう人も多いので、住むなら日本が良いと思っている人も多そうだ。留学先としてコスパが良いのは事実だが、別に本心100%からマレーシアに住みたい、絶対にここが良い、と思って渡航してきた人はおそらくここではマイノリティだと思う。

そう考えると、一括りに海外大生とは言っても、自分のようにいかに破天荒なアドベンチャー人生を歩むかどうかよりもそういう住み心地や安定性に人生の重きを置いている人が思ったより多いのかもしれない。

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結局、どこでも冒険家はマイノリティ

今回はマレーシアの日本人学生がなぜ日本企業への就職を目指すのか、という点について考察してみた。

と、ここまで書いていて、結局この問題もどういう性格なのかに帰着するだけの話だと思う。

「他の人が歩んでいそうな普通のルートを辿る安泰な人生が良い」という考えの人が(海外大生か否かに関わらず)日本人としてはマジョリティなのだ。
私の場合そこで「いやいや、安心感が無くて人生どうなるか分からんリスキーなほうが楽しいっしょ!」などとひねくれたことを思ってしまうタイプだから、そういう発想になるのだろう。

ただ、もちろん価値観の違いではあるのでそこに優劣はないにしろ、私が思う「海外大学の学生」のような感覚の人が思ったよりも少なかったのには驚いた。
私は海外に行けば破天荒な面白い人がいるだろうと思い留学を決意したタイプなので、マレーシアに来ても安定志向なタイプがここまで多数派だとは思っていなかったのだ。

もしかしたら、こういった人たちは翼を持っていて空を飛べることに気づいていないだけなのかもしれないし、そういう自分だって数年経ったら考えが変わるかもしれないが、少なくとも現時点で私はそう思う。

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