教育は、国が行う施策の中で一番重要なものだと思います。
なぜかと言うと、教育を疎かにするとアホなリーダーが生まれ、そのアホなリーダーがまた教育を疎かにした施策を行った結果、海外との交渉力があったりデカいビジネスを生み出すことのできる人材が生まれず、結果として国がオワコンになってしまうからです。
現状の日本がオワコンか否かはさておき、大学生の私から言わせてもらうとまだ日本の教育は改善のしようがあると思っています。
詰め込み教育、脳死過ぎて良くないよ
まずは現状の教育カリキュラムの問題点を考えてみると、一番は詰め込みベースの教育が悪いのだと思います。
こちらは政策以前に、
- 小中高と知識の詰め込み教育を受ける
- 長期休暇も含めてしっかりとした休みがなくなる
- ちゃんと遊んだり社会に出る機会がない
- 進路について真面目に考える時間がない
- 高3でも将来何をしたらいいか分からない
- 脳死で志望校を決める
- テキトーに決めた大学なので、あまり実りのある大学生活を送れない
- 脳死で新卒就職する
- 自分の子供にも同じことをする
- 子供も詰め込み教育を受ける…
という悪循環が家庭でも起こっているのだと思います。
要するに、与えられた知識を実際に社会で使ったり、自分の夢について真面目に考えるための自由時間がないため、何も考える暇なく新卒まで脳死で一直線に送り出されてしまうわけです。
多くの大学生が大学入学後に未成年飲酒や遊びまくる方面に走ってしまうのは、ある種こういった教育によって自分を表現する時間がなかったがために、その締め付けからの解放感・独立の意味合いがあるのではないかと個人的には思っています。
また、本来大学は高度な研究機関なわけですから別に行かなくても良いわけですが、現実問題として大学が就職予備校と揶揄されることもあるように、世間では大卒が求められる職業なども多いです。そのため、ある程度の環境で育っていると結局は四年制大学に行くことになります。
日本の大学進学率がうんちゃらと言った議論が日々されていますが、そんな脳死で大学進学している人の割合なんてなんの価値もありません。大事なのは学びたい意欲をもって進学している人がどれくらいいるか、です。
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なぜ脳死の学生が生まれてしまうのか?
上記のような問題は全て、学生に罪はありません。受験がゴールのような印象を与えてしまう社会、進路に考えさせる機会を設けない社会が全て悪いのです。
そもそも問題、休みも少なくて課題ばかり。その割に職場体験などの機会はないのに、高3になって急に進学したい大学や学部を選べと!いう方に無理があるのではないでしょうか?
周りが大学行くからと脳死で大学に行く人も多いように思いますし、現状のほとんどの高校生には自分の本当にやりたくて適性がある分野は何なのかを判断する能力はないと思います。
もちろん立派に進路選択ができている人もいます。でもそんなのはごく少数です。
どうして医療の現場を見たことも体験したこともない高校生が頭の中の想像とモチベーションだけで立派に「医学部に行きたい」などと言えるのでしょうか。
いや、こういう興味のある分野が明確なだけでも優秀な高校生だとは思いますが、やる気はあってももし適性がなかったらどうするのでしょうか。
別に大学は学び直しもできるだろ!とかそういうことを言いたいのではありません。高校教育までの学びと進路選択があまりにもマッチしていないことが問題だと言いたいのです。
私は日本の学生の学力自体はいいんじゃないかと思っています。マレーシアに来て思いましたが、理系分野はものすごくレベルの高いことをしていますし、教育内容や受験のレベル感自体は誇るべきものはあると思います。
しかし、その得た知識や問題の解き方をどう社会に使っていくのか、自分の進路に役立てていくのかを教えてくれないという点が問題だと思っています。
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私の思う改善策
よって、このまま何もしないままだと、上記のようなサイクルが一般家庭において繰り返されるだけなので、教育政策によって強制的に悪循環を断ち切る必要があると考えています。
じゃあどうすればよいのかというと、こんな感じのものが現実的なのではないでしょうか。
- GSCなどの高大連携プロジェクトにもっと予算を捻出する
- 企業に補助金を出し中高校生のインターンを活発化させる
- 中学高校で半年程度の長期休暇を設け、進路を考えさせる
- 教育のパッションがある院卒の社会人にお金を出し、教育界に呼び込む
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要するに、もっと大学や社会での学びを中高校生にとって身近なものにして、自分のやりたいことや適性を見極めさせる機会を設けろということです。そうすれば自ずと学生も主体的な意欲から大学進学をするようになると思います。
学歴で新卒採用を原則とする企業がこういった問題の構図を作り出しているんだ、などという人がいますが、企業に変化を求めるのは筋違いだと思います。基本的に彼らは営利組織、利益のために動いているわけですから、日本を良くしようという温情で現状のシステムを変える義理はありません。
国が教育まず変えれば、その教育を受けた子供たちがいずれ会社の重役になって、自ずとシステムも変わるでしょう。
全学生にある程度の性能のノートPCを配布する、国公立大学の学費は無料にする、くらいの勢いでもいいかとは思いますが、国が急にそこまでしてくれるとは思えないですし、上記のような策のうち取り組みやすいものから順に効果を検証していくのが低リスクで良いと思います。
他には、大学入試で志望理由書や高校時代の活動報告書を必須にして脳死で大学に来る学生側に変化を求めるという方法もありますが、もともとこういった学生が生まれるのは国の責任なので、酷だとは思います。自発的に悪循環が断ち切れるような流れのほうが望ましいですよね。
そういうわけで、私が高校生の時から日本の教育に対して思ってみたことを書いてみました。
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