留学で避けては通れないのが言語の壁、円安問題、そして…ご飯問題です。
特にヨーロッパともなると日本とはかなりかけ離れた食事のイメージで心配…という方もいらっしゃるかもしれません。今日はチェコ第2の都市、ブルノに住む私の日々のご飯やチェコ料理についてお話ししていきます!
この記事のライター:ぱんだ(インタビュー記事)
私立の中高一貫校出身です。留学経験はほぼありませんでしたが、海外に憧れる気持ちがいつの間にか私をチェコまで運んでくれていました。学生時代は自由奔放に生徒会活動に明け暮れる日々でした。
韓国ドラマを観るのが大好きでハマると一気見することもしばしば。私的ベスト韓ドラ オブザイヤー2023は「キング・ザ・ランド」です。
そもそもチェコのご飯ってどんな感じ?
ヨーロッパはご飯が美味しくないと思われがち…。
確かにアジアの味とは程遠いですし、見た目も日本料理のような美しさがあるわけではありません。ですが、味自体は結構美味しいものも多いですし、何より現地が名産地のビールやワインに合うようなお料理が多くあります。
見た目についてはチェコ料理を日本の友人に見せると大体の人から「なんか茶色いね」と言われます。間違いない。揚げ物やお肉の煮込み料理が多いので色は大体茶色いです。
味は個人的にはワインよりビールに合うものの方が多いです。揚げ物が多いのと基本的に味は濃いめ。確実に毎日は食べられないし、食べたくもないですが、時々食べる分には結構美味しいと思います。
チェコ料理の1つの特徴としては、魚料理がほとんどないこと。
チェコは内陸国なので魚がほとんど輸入品になります。値段も高いですし、日本のようにたくさん種類もありません。これは日本人の私からすると少し痛手。
1つ有名な魚料理があるとすれば、クリスマスに食べる鯉のフライです。クリスマス近くになるとどこかの川から獲ってきて、街中に鯉を売る出店がたくさん出ます。大きなバケツで売られていて、その場で捌いてもらう人もいれば家に持ち帰って自分で捌く人もいます。
最近は動物愛護の問題でその場での解体ショーは少なくなってきているようですが、それでもかなりの確率で観ることができます。
ちなみに家に持ち帰って捌く人は直前まで家の浴槽で泳がせておくのがメジャーなやり方です笑
鯉が入ったお風呂はしばらく入りたくないですね…笑。
味は川の臭いも比較的控えめで美味しかったです。少し骨が多いのがたまにキズですが、普通の白身フライのような感覚。好みはチェコ人の中でも分かれるようで、かわりに鱈のフライを食べたりしているようですよ。
他の一般的なチェコ料理は前菜的なおつまみ、揚げ物、煮込み料理の3つに分けられると思います。
前菜的なおつまみ
他の料理が油っこいせいか、前菜はスッキリしたものが多いような気がします。
ピクルスやザワークラウト、Utopenecと呼ばれる酢漬けのソーセージが有名です。
Utopenecはチェコ語で水死体という意味。その名の通り、お酢にどっぷり漬けられて浸透圧のせいか少しふやけて膨張するので確かに少し似ています…。それにしてもなんて縁起の悪い名前を…。
もう1つは私のおすすめ、tatarák (タタラーク)です。
牛肉のユッケだと思っていただけると良いです。手前左にある揚げパンにガーリックを擦り付けて、その上にたっぷりお肉を乗せていただきます。お好みでケチャップやパプリカパウダーを乗せたり、混ぜたりする場合もあります。
私も初めて食べるまでは「外国で生肉なんて大丈夫だろうか…」と思っていたのですが、1度食べるとその味の虜に。今まで数えられないほど食べていますが、お腹が痛くなったことは1度もありませんし、友達からもそのような話は聞いたことはありません。
お店によって玉ねぎやピクルスが混ざっていたり、お肉に味がついていたりして少しずつ違うので自分のお気に入りのお店を探すのが楽しいです。ちなみにビールとはめちゃくちゃ合います。
揚げ物
まずはřízek(ジーゼック)。写真右上の料理で、ウィーンやドイツで有名なシュニッツェルによく似ています。
日本でいうトンカツのような位置付けですが、お肉が薄いのが違いです。顔くらいの大きさがあります笑。
ウィーンのシュニッツェルは仔牛がクラシックスタイルですが、チェコのジーゼックは豚肉か鶏肉です。衣がジーゼックの方がさくさくで、どちらが好きかは本当に人によって好みが分かれます。
実は私はドイツやウィーンのシュニッツェルの方が好きなのですが、両親はチェコのジーゼックの方が口に合ったようです。でも私もジーゼック、大好きです。途中で大量のコショウとレモンをかけて味変するのがポイント。
お次はsmažený sýr (スマジェニー・シール)。写真左下の料理で、チェコ語で揚げチーズという意味で名前の通り、チーズがまるまる揚げられています。チーズはエダムやモッツァレラが多いです。
まるまる1つ食べるとほとんどの人が後半味に飽きてしまうと思うので数人でシェアするのがベター。付属のタルタルソースをつけても美味しいです。
煮込み料理
おそらく1番有名なチェコの定番料理、guláš(グラーシュ)。
ハンガリーでもグラーシュは有名ですが、ハンガリー版がスープのような感じなのに対してチェコ版は煮込み料理感が強いです。ビーフシチューのようなものと考えていただけると良いと思います。
チェコではknedlíky(クネドリーキ)という蒸しパンと一緒に食べます。この蒸しパン、チェコ人の中でも好みが分かれるようですが、煮込み料理と食べると美味しいです。
もう1つはsvíčková(スヴィチュコヴァー)。
こちらも煮込み料理で、根菜クリームと一緒に牛肉を煮込んだものです。個人的にはグラーシュよりもこちらの方がマイルドな味わいで好きです。こちらもクネドリーキと一緒に食べるのですが、付け合わせがびっくり。
クランベリージャムと生クリームまたはクリームチーズがついてきます。お肉と生クリームだなんてちょっとゲテモノ臭が漂う組み合わせですが、意外と美味しいのです笑。
お肉のコク深い味わいとジャムの酸っぱさがなんとも言えない組み合わせ。クリームに関してはどういう化学反応なのかは全くわかりませんが結構美味しいです笑。
日々何を食べてる?
先ほど書いたように、チェコ料理は美味しいですが毎日食べたくはありません…。
というか食べたら病気になると思います笑。
私は基本的には自炊をしているので日本食を食べることが多いです。お醤油やみりんなど基本的な調味料は少々高価ですがブルノで揃えることができますし、炊飯器も買えるので割と日本の味を再現することができます。
再現できないことといえば、ごぼうやれんこんなどアジアならではの野菜や魚介類は入手するのが難しいのでそれらを使う料理は少し難しいかと思います。
チェコは特にベトナム人の割合が高くアジアンショップと呼ばれるアジアの食材を売っているお店もかなり多いと思います。日本の食材だけでなく、韓国のインスタント麺やベトナムの調味料を揃えることができるのでかなり暮らしやすいです。
最近はビーガンやグルテンフリーなど多種多様な食事スタイルが広まっているおかげで、お醤油やお米、お豆腐などは普通のスーパーでも買うことができますよ!
日本から持ってきてよかったもの
ブルノで暮らし始めてもうすぐ5年。大体のものは良い代用品や入手方法が見つかっているのですが、いまだに日本から毎回持って帰ってくるものがあります。
日本のインスタント食品です。
ブルノでも全く買えないわけではないのですが、高価なのと種類が少ないので私はいつも日本から持ち帰ることにしています。
個人的に1番おすすめなのが、無印良品の炊き込みご飯の素。炊飯器さえあれば簡単に超美味しい炊き込みご飯をめちゃくちゃ簡単に作ることができます。
私の大学は朝が早いことが多いので炊き込みご飯をおにぎりにして持っていくことが多いです。夜ごはんとしても白ごはんとおかず1品分くらいの満足感があるので重宝しています。
そのうちご飯もその他の生活用品も、日本から持ってきて良かったもの、という記事も書こうと思います!
チェコの日本食レストラン事情
正直、これは場所にもよります。私が住むブルノでは日本食メインのお店は高級レストランが1件、学生でもたまーになら行けるレストランが3件くらいあります笑。
味はそれなりに美味しいです。チェコの日本食と思って食べに行くとそれなりに満足感が得られると思います。
首都のプラハは数・クオリティー共にかなり良いと思います。ラーメン屋さん(Miska Ramen Bar)は特に日本人がされているお店もあってかなり美味しかったです。
日本食だけでなく韓国料理のレストランもあるみたいですよ!
あとはブルノに住んでいる学生はお隣のオーストリア(ウィーン)やスロバキア(ブラチスラバ)まで足を伸ばすことも多いです。観光ついでに日本食を食べてリフレッシュするのも良いですね。
ウィーンに日本人の方がされている焼肉屋さん(Yakiniku Restaurant Ganko ‐ 焼肉レストラン がんこ)があってとても美味しかったです。
終わりに
今日はチェコ料理についてとチェコで暮らす私のご飯事情についてお話ししました。
正直、日本から持っていってよかったものはご飯についてもその他の生活用品に関してもまだまだ話し足りないので他の記事にしたいなと思います。
あと、今回から最後にチェコ語のご挨拶をつけてみることにしました!
それではみなさん、Ahoj!(アホーイ: 日本語でバイバーイという感じの意味です。会った時のやっほー的な意味でも使えます)