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日本人とマレーシア人の大学の選び方の違い!決め手は偏差値や世界ランクではなく職業の○○!

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日本人にとってもマレーシア人にとっても、大学選びは人生の中でかなり重要な選択の一つですよね。

ただ大学に進学してから周りの日本人やマレーシア人の友達を見ていて、大学選びで重視しているポイントや価値観が違うということに気づいたので、今回はその話をしてみようと思います。

もちろん私立大学に通うことができるお金が実家にあるか、親が一人暮らしを認めてくれるかどうか、といった条件も大切なのですが、今回はそういった個人の環境に依存する面は省いて議論しようと思います。
また、ここでいう大学とは学部課程のことで、大学院は指していません。

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目次

偏差値重視の日本人

偏差値が問われる入試形態

まず日本人が一番大切にすることと言えば、大学の偏差値ではないでしょうか。

日本では大学が就職予備校と揶揄されることもあるように、現実問題として自分の出た学部の大学名が重視される傾向にあります。世界的には高学歴とは博士、修士号を持っていることを指すようですが、日本で言う高学歴とは旧帝大などの偏差値の高い大学(学部でも問題なし)を卒業したことを指すのが証拠です。

そのため、基本的には教育カリキュラムや興味のある研究室をベースで選ぶというよりも、ある程度自分のやりたいこと(学部)とマッチしている大学の中で一番偏差値の高い大学に行こうとする人が多いのではないでしょうか。

マレーシアにいる日本人の価値観

日本人の偏差値を重視する風潮はマレーシアに来ても感じることがあります。

私の通っているモナッシュ大学はQS世界ランクで42位にランクインしており、これは東大と京大の中間に位置します。
そして、ここの日本人にこの大学を選んだ理由を聞くと99%「マレーシア国内で一番世界ランクが高いから」という返事が返ってきます。特に他の大学と比べてもモナッシュの学生は学歴にこだわる傾向が強いのだと思います。

世界ランクと偏差値は厳密には別物ですが、とりあえずそういう社会的なグレード的なものを重視する癖はどうしても抜けないようです。そういう私も世界ランクが最終的な決め手でこの大学を選びましたし、そもそも「東大と京大の間」などと言って紹介している時点でそういう観点に囚われているんだなと、記事を書いていて気付きました(皮肉)。

他の大学にいる日本人でも多少はそういう空気感は存在することだと思います。まあ日本のそういう偏差値ペーパー入試が嫌い!という人が海外大学には多いので、日本よりはそういう人は少ないと思いますが…

要するに、日本人は勉強のためというよりは就職のためのツールとして大学を選ぶことが多いのではないでしょうか。

マレーシア人が大事にしていること

逆にマレーシア人は就職後のスキル習得のためのツールとして大学を選ぶことが多いです。

どういうことかというと、「私は薬剤師になりたいから、薬学部が有名なモナッシュ」「僕が就職したいロボット業界について学べそうだからモナッシュの工学部」といった感じで、大学に進学する理由が「就職した時に使えるスキルを身に付けるため」というそのまんまドストレートな理由なんですよね。それ以上でもそれ以外でもない。

日本人だって将来就きたい職で大学を選んでいるだろ!と言えばそうなんですが、彼らの頭には大学ランクやら偏差値やら、そういう他のものがあまりないように思います。
もちろん「なんでモナッシュにいるの?」と聞けば、家から近いとか、モナッシュの世界ランクが高いからとかの返事はある程度返ってきますが、日本人よりも弱めの理由です。

とりあえず俺は将来○○になりたいからそのスキル習得に来たんだ!という思いが日本人以上に強い(真っ直ぐすぎる)のがマレーシア人なのだと思います。

そのため、「あの大学はアホ」「あの大学はすごい」といった評価をしているのをあまり聞いたことがありません。もちろんマレーシア国内でのランク付けや、なんとなくどこどこ大学がすごい、といった評価はあります。ですが、日本と比べると圧倒的にその風潮は弱く、別に好きな所に行けばいいんじゃない?という雰囲気があります。

どちらの人も研究では大学を選ばない

研究が重視されない学部

話は少し変わりますが、マレーシアの大学では学部の段階ではあまり研究に重きを置いていないと思います。もちろん日本人でも「○○研究室に興味があるからこの大学に入った」などと学部生の間から言っている人は珍しいと思いますが、それ以上にそういう人はマレーシアではいないと思います。

まずは制度的な所で言うと、まず理系の工学部などの一部の学部を除き、学部の卒業ためには論文(卒業論文)を書く必要がありません。卒論が必須となる学部はHonours degreeといって、卒業に4年かかります(普通は3年)。

そして大学のホームページを見てみても、卒業後のキャリアなどばかりが強調されていて研究内容はあまり書かれていません。日本の大学であれば、学部のページに飛ぶと大体教授一覧のページだったり研究室が一覧で紹介されているページがあると思います。しかし、マレーシアではあまりそういったページがありません。

例えばモナッシュ大学のホームページを見てみても、すぐには見当たらないとは思います。もちろんResearchというタブもありますが、日本のそれとは異なります。
私が探すのが下手クソなだけかもしれませんが、こういった面を見るとマレーシアの大学の学部課程では日本以上に研究が意識されていないのかな~と思ってしまいます。

研究は大学院から?

実際に、周りの友達とも研究についての話はしません。また、ISEF(世界最高峰の学生の研究科学コンテスト)のマレーシア代表の人はそれが嫌で研究がしたくて他国の大学に行ったという話を知り合いから聞きました。
もともとマレーシアはイギリス領だったのでアメリカと違って学部から専門性の高いことをやるのかと思っていましたが、もしかするとオーストラリアの分校なのでそうではないのかもしれません。

しかし、こちらの大学品質フォーラムでのモナッシュ大学学長の話(32ページあたりから)を読んでみると、一応研究力を重視して高めたいという気持ちはあるようです。修士、博士課程の人も多いそうなので、研究は日本の大学よりも取り組む段階が遅い(大学院からがメイン?)のかもしれません。

また、マレーシアでは一般に国公立大学のほうが研究力としては私立大学よりも上と言われています。私はマレーシアの国公立大学事情には詳しくないのですが、そちらに入ってみるとまた違った雰囲気があるという可能性もあります。

というわけで、日本人もマレーシア人も、研究機関というよりは将来のためのツールとして大学を見ているようです。

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終わりに

まとめると、就職そのものののためのツールとして大学を選ぶのが日本人、就職後のスキル習得のためのツールとして大学を選ぶのがマレーシア人、ということになりそうです。

マレーシア人ももちろんランクだったり周囲からの大学の評価は気にするのですが、日本と比べるとあってないようなものだと感じました。また、マレーシアでも研究という視点で大学を選ぶ人はなかなかいないのかもしれないということに気づきました。

こちらの記事でも書いたのですが、私は別にどちらの国の生徒のほうが正しいなどと言うつもりはありません。
ただ、大学の選び方で違いが出てくるというのには、やはり国の教育システムや就職の雰囲気が結構関係してくるんじゃないかな~と感じた面白い出来事でした。

高校時代に研究コンペに人生をかけていた人間目線での理想論だけ言えば、大学は本来研究機関なので自分のやりたいこと(主に学業面)を重視して決められれば良いと思うのですが、実際は社会がそうさせてくれないので難しいものだなと思います。

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