マレーシアはまだまだマイナーな留学先だし日本人もあまりいないだろうと思っていたのですが、渡航してみると逆に日本人が多すぎて困りました。
マレーシア自体が狭い国ではあるのですが、私の大学付近にはサンウェイ/モナッシュ/テイラーズ大学という日本人に人気な大学が集結しているので特に日本人が多いのです。
ここで、留学前には考えていなかった、日本人とつるむべきか、つるまないべきか問題に直面しました。
ただ、実際にマレーシアの大学で学ぶ中で、日本人との交流にはメリットもデメリットもあることがわかりました。今回は、私自身の経験を交えながら、留学中に日本人とはどう関わっていくべきか、そのバランスについて考えていきます。
マレーシアは日本人コミュニティが大きすぎるので特殊
マレーシアは、実際の所は日本人留学生にとって人気のある留学先です。というかここ数年、コロナが明けたくらいの頃から日本人が爆増したそうです。
マレーシアの中でも、特にサンウェイ大学、モナッシュ大学、テイラーズ大学あたりには多くの日本人が在籍しています。その関係で、特に学生寮なんかだと日本語だけで生活が成り立ってしまうくらいでした。
それに加え、駐在員や教育移住でマレーシアに来る人も多いです。各大学に日本人グループがあったり、定期的にクアラルンプールで日本人会が開催されていたりもして、巨大な日本人コミュニティが形成されている国なのです。
つまり、逆に日本人と一切関わらないというほうが難しい環境でもあります。
現実問題、みんな最初は日本人同士では絶対につるまない or 絶対に英語で話をしよう、みたいな感じになるのですが、留学して1ヵ月もすると大体の人が日本語で話をするようになります。あと日本人カップルがめちゃくちゃ多いです。
そういうわけで、アメリカの田舎とかで日本人は一人だけ!という環境の人とは、この問題についての感じ方が違うかもしれません、とだけ言っておきます。
結論:自分の留学の目的次第!
留学中に日本人と関わるべきかどうかは、結局のところ自分の留学の目的によって変わってきます。
例えば、短期の語学留学など、語学力を向上させることが最優先の場合は、日本人との関わりを最小限に抑えることが有効だと思います。わざわざお金を払ってまで英語を学びに来ているのですから、そこで英語を話す機会を自ら捨てるのはもったいないです。
一方、正規留学のように学業がメインの場合は、日本人との関わりがむしろプラスに働くこともあります。
実は同じようなことを以前noteでdawuさんが書いていたのでそこから引用させてもらうと、海外大学への正規留学は「英語を学ぶ」ためではなく、「英語”で”学ぶ」ことが目的だからです。
何年間もいるうち、ちょっと日本語を話したからと言って大した影響はないですし、英語はメインの目的ではなく手段に過ぎません。
辛くなった時に正直な心境を吐露できるのはやっぱり価値観の似通った日本人ですし、どうしても授業などで理解できないことがあった時は助け合ったほうが長期的に見ると学びがストップしないのかなと思います。
自分の目的に応じて、適切なバランスを見つけることが大切です。
以下、主に正規留学をする人の目線で記事書いていきます。
dawuさんが書いてくれたテイラーズ大学の記事もあるので、良ければ見てね!
日本人と関わるメリット・デメリット
ここからは、日本人と関わるメリットとデメリットについて解説していきます。
メリット
安心感と居心地の良さ
日本語で不自由なく話せる相手がいることは、留学中のストレス軽減にめちゃくちゃ役立ちます。
特に、課題やグループワークで悩んだときや、現地の文化に馴染めないときには、同じバックグラウンドを持つ日本人と話すことで気持ちが楽になることがあります。
留学中に精神を病んでしまって何も身が入らない…という状態になるくらいであれば、いっそ日本人と話をして全部感情をぶちまけてしまったほうが良いのかもしれません。
とはいえ、そういうのは日本の友達とLINEで電話をしたりするという手段でも解決できるので難しい所です。
あとは、やっぱり金銭の貸し借りなんかをするときは日本人相手のほうが安心できます。個人の性格の違いはあれど、同じバックグラウンドを持って育ったという共通点はデカいです。
情報共有やサポート
現地での生活情報や学業に関するアドバイスを共有できるのも大きなメリットです。
日本の就活情報や各種行政手続きの分からないところ、日本のものに関係するお店の情報なんかは日本人留学生から仕入れるのが一番早いです。
長期的な人間関係の構築
留学中に出会った日本人とは、帰国後も関係が続くことがあります。将来的にビジネスやプライベートでつながりができる可能性もあり、貴重なネットワークを築く機会にもなります。
マレーシアにいる日本人は、みんなクセつよです。日本では出会えないタイプの日本人が多くて面白いので、そういう人と関係構築をする、というのも、ある意味留学中でしかできないことだと思います。
デメリット
語学力向上の機会が減る
日本人とばかり関わっていると、英語や現地の言語を使う機会が減ってしまいます。主にこれが最大のデメリットと言えるでしょう。
日本人同士で英語を喋ればいいじゃないか!と思うかもしれませんが、私の経験上日本人同士で英語を話していても発音や使うような英語のフレーズが似通ったものばかりなのであまりスキルは向上しないと思います。
どちらかといったら、私みたいな感じで普段のSNSを日本語でやっていることのほうが弊害が大きい気もしますが…
チャレンジ精神が薄れる
ちょっと日本語を話すくらいなら語学力的には問題はないと思いますが、それに付随してズルズルと日本人だけの環境につかることは問題だと思います。
タトバ、日本人同士の居心地の良さに甘んじて、現地の人や他国の留学生と積極的に関わろうとする意欲が低下する可能性があります。これでは、せっかくの留学がもったいない結果になってしまうかもしれません。
現地の人との距離感
日本人同士で固まっていると、現地の人から見ても「話しかけづらい」と感じられ、友達作りが難しくなる場合があります。これは、現地の文化を深く理解する機会を失うことにもつながります。
自分からしたら全然みんなWelcomeだよ!と思っていても、相手からしたら別問題です。私の立場から見ても、逆に現地の中華系マレーシア人が中国語で話をしていたら、その中に英語で突撃していくのは難しいかなと思います。
Rayの日本人との関わり方
じゃあ私はどうしているのかというと、「別に日本人だろうが留学生だろうがマレーシア人だろうが、面白そうなやつと関わる」というルールに従って人間関係を構築するようにしています。
先ほども書いたように、日本人と仲良くするのは別に日本に帰った後にいくらでもできるわけで、どうせなら今の留学中でしかできないことをしたいですよね。
ですが度々ブログに書いているように、私の留学の目的は「日本ではなかなかいない面白いやつと出会うこと」です。英語はあくまでサブで、刺激的な毎日を求めて留学に来たのです。
マレーシアには、めちゃくちゃプログラミング能力に長けていたり、面白い課外活動をやっていたり、性格がバチバチに尖っていたり、そういう面白い日本人もたくさんいます(まあマレーシアに来るくらいなので)。
そういう人と出会えるのも今だけかなと思っているので、あまり日本人だからといって変な壁を作らないほうが長期的に見たらよい経験になると考えています。
私はこの人面白いな、この人優秀だな、と思ったら人種関係なく友達になりたいです。そのため(流石に日本人以外の友達のほうが多いですが)日本人の知り合いもある程度いる気がします。
なので、私としては結局は人柄を見て自分の気分の赴くままに人間付き合いをしたほうがいいんじゃないかと思います。
損得勘定で語学力がどうとかだからこの人とは関わる・関わらない、などの見方ではなく、単純に一緒にいて楽しいかどうかで決めればいいし、気が向いたときにつるめばいいと思います。
言うまでもありませんが、すごく面白くて優秀な日本人もいれば、ネチネチしていたり関わっているとダメになるような日本人もいます。その辺りは自分で見極めましょう。
終わりに
というわけで、留学に来る前は日本人との関係性などは考えてもいなかったのですが、意外とマレーシアではその問題について考えてみる必要があるなと思いました。
留学中に日本人と関わることは、必ずしも避けるべきことではないのだと思います。むしろ、目的や状況に応じて適切に関わることで、留学生活をより充実させることができます。何事もバランスが重要ということですね。
ちなみに、私はマレーシアの人とつるんで文化を吸収したい気持ちが大きいです。でも現地人(大学にいるのは主に中華系マレーシア人)は主に中国語でワイワイ話をしていてなかなか輪に入りづらいので、困ったものです…
他国からの留学生同士なら必然的に英語で話をすることになるので仲良くなりやすいのですが、もっと現地の友達も欲しいです。
ちなみに、Waterfront Residenceの共用ラウンジは日本人の密集具合がエグいです。ここだけ治外法権なんじゃないかってくらい日本語が飛び交っていて、そういうのも嫌だったので学生寮から引っ越しました笑。