マレーシアでトップクラスの評価を受けるサンウェイ大学と併設のサンウェイカレッジ。
QS世界大学ランキングにもランクインし、英国ランカスター大学とのダブルディグリーや多様なPre-Universityコースが魅力で、国際的な教育を低コストで受けられることから、日本人留学生にも大人気の留学先です。
今回は、サンウェイ大学(+サンウェイカレッジ)の基本情報からキャンパスの様子、学べる学問、受験プロセスまで、詳しくまとめてみました。
キャンパスツアーについては別の記事にまとめてありますので、ぜひ見てみてください!

基本情報
大学名 | サンウェイ大学(Sunway University) |
創立年 | 1987年 |
位置 | マレーシア・サンウェイシティ(クアラルンプール郊外) |
世界ランク | QS世界大学ランキング539位(2025年) |
学生数 | 30,000人以上1 |
留学生比率 | 約18%2 |
学費(学部課程) | 年間120~160万円程度〜(コースによって異なる) |
サンウェイ大学は、マレーシアの大手企業サンウェイ・グループが運営する私立大学として1987年に設立されました。
サンウェイカレッジは同じ敷地内に併設され、Pre-Universityコースを中心に提供しています。大学は英国ランカスター大学(QS世界ランキング122位)とのダブルディグリープログラムや、モナシュ大学のファウンデーションコース(MUFY)なども用意されています。
QS世界ランキング539位(2025年)で、マレーシア国内でも5つ星の「Excellent」評価を獲得。2023年のTHE世界大学ランキングでは、マレーシアの私立大学でNo.1となっています。
特にホスピタリティやビジネス分野の評価が高く、比較的低価格で質の高い教育を受けられることから、日本人を含む留学生に人気です。例えば、ランカスター大学(世界141位)とのダブルディグリーでは、英国の名門学位を低コストで取得できる点で魅力的です。
留学生は中国やインドネシアなど近隣アジア諸国出身者が多く、日本人も特にカレッジのMUFYやCIMPコースでよく見かけます。
現地学生は主に中華系マレーシア人で、授業料の高さから比較的裕福な層が中心です。インド系やマレー系の学生は少数です。教員は中華系やインド系が多く、国際的な視点を持った指導が特徴です。
この大学の魅力まとめ
豊富な国際連携とデュアルディグリー制度
サンウェイ大学はイギリスの名門ランカスター大学(世界141位)とのデュアルディグリー制度を採用しており、多くの学部でサンウェイ大学とランカスター大学の学位を同時に取得できます。これにより、国際的に評価の高い学位を手に入れられるため、就職や進学に強力な武器となります。
また、アメリカやオーストラリア、カナダなど多国の大学への編入や交換留学プログラムも充実しており、幅広い国際経験を積むことが可能です。

バランスの良い学費と学習環境
年間の学費は年間120~万円程度とマレーシア国内の私立大学としては標準的な価格帯ですが、デュアルディグリーなど高品質な教育を受けられることを考えるとコストパフォーマンスは良好です。
キャンパスはサンウェイシティ中心にあり、ショッピングモールや病院、テーマパークなど生活に便利な施設が周囲に揃っています。学生生活を快適に送れる環境が整っています。

多文化が交差する国際的な学生コミュニティ
留学生は中国やインドネシアなど近隣諸国から多く集まり、多彩な文化背景を持つ学生がキャンパスに在籍しています。日本人留学生も一定数おり、国際的で多様性に富んだ環境で学べるのが大きな魅力です。
教員も多国籍で多様なバックグラウンドを持つスタッフが揃っているため、グローバルな視点での教育を受けることができます。
キャンパスと学生生活
ロケーションと施設
サンウェイ大学のキャンパスはマレーシアのサンウェイシティ内にあり、クアラルンプール市内やクアラルンプール国際空港から車で30分〜1時間ほどの便利な立地です。
最寄りの交通機関も充実しており、大学周辺にはサンウェイピラミッドモールという巨大なショッピングモールやサンウェイメディカルセンターという大型病院、スーパーマーケットや飲食店など生活に必要な施設が揃っています。大学の周辺だけで学生生活がほぼ完結できる環境です。
また、徒歩圏内にはモナッシュ大学やテイラーズ大学もあり、学術エリアとしても賑わっています。

キャンパス内は近代的な建物が多く、カフェテリアも複数あり、学生同士の交流の場としても賑わっています。図書館は最新の設備を備え、快適に学習できる環境が整っています。


キャンパスツアーについては別の記事にまとめてありますので、ぜひ見てみてください!

学生寮
キャンパスの近くには学生寮も3種類用意されています。
- Waterfront Residence:他の学生寮よりは高級だが、個室があり日本人学生に人気
- Sun-U Residence:ツインルーム(相部屋)しかないが、Waterfront Residenceよりは安い。
- Sun-U Apartment:一番安いがエアコンが無く、不人気。住んでいる人を見たことが無い。

私はWaterfront Residenceに住んでいました(すぐ引っ越しましたが)。






イベントやクラブ活動
サンウェイ大学にも多彩なクラブやサークル活動が存在します。ただし、海外の大学全般に言えることですが、学業を優先する意識が強いため、日本の大学ほどクラブ活動が盛んというわけではありません。
サンウェイ大学(カレッジ)には約100ものクラブチームがあり、例えば以下のような種類があります。
- 生徒会
- ボランティア部
- 野球
- フットボール
- テニス
- 総合格闘技
- インドネシア文化サークル
- 軽音楽部
- ビジネスクラブ
- 日本のアニメサークル
多くのクラブは週に1〜2回、数時間程度の活動で気軽に参加できる雰囲気です。参加希望はInstagramやメールで連絡し、入部する形が一般的です。
クラブ活動にはサンウェイ大学の学生だけでなく、併設のサンウェイカレッジの学生も参加可能です。
イベントも活発に行われており、特にPre-Universityの学生向けに博士課程の講師を招いた進路講演会や、学生同士で街に出かけるトリップなどの企画があります。
オリエンテーションでは生徒会やアニメ部が目立った集客をしており、コスプレイベントも人気です。
比較的スポーツ系のクラブ活動が多く、モナッシュ大学と比べるとサンウェイ大学の方がクラブ活動が盛んな傾向があります。
教育カリキュラム
サンウェイ大学は、ファウンデーションコースから学士課程、修士・博士課程まで幅広いプログラムが提供されています。すべて英語で授業が行われ、国際水準の教育が受けられます。
学べる学問
学部課程
基本的には3年制ですが、工学部など一部は4年制です。年間学費は約120万円~160万円程度(専攻による)で、多様な分野をカバーしています。
- ビジネス学部(会計、経営、ファイナンス、マーケティング、起業家精神など)
- 文学部(広告・ブランディング、コミュニケーション、音楽、デジタル映画制作など)
- 工学技術学部(機械工学、土木、電気電子、化学工学など)
- コンピュータサイエンス学部(人工知能、情報技術、ソフトウェア工学など)
- ホスピタリティ学部(ホテル・イベントマネジメント、調理管理など)
- 数理科学学部(保険数理、統計的データモデリングなど)
- 医学生命科学部(看護、医学、バイオテクノロジー、心理学など)
多くの学部ではイギリスのランカスター大学とのデュアルディグリー制度を導入し、世界的に評価の高い学位を同時取得できます。特にビジネス系学部で人気が高いです。
American Degree Transfer Programと呼ばれる北米大学編入プログラム (マレーシア2年+北米2年)もあります。
修士&博士課程
修士・博士課程はさらに専門的な研究・実践を重視し、年間160~200万円程度の学費がかかります。
専攻はビジネス、工学、情報科学、医学、薬学、数理科学、人文・社会科学など多岐にわたります。
Pre-Universityコース
サンウェイカレッジでは、大学入学前の準備コースとして多彩なプログラムが用意されています。日本人にも人気のコースは以下の通りです。
- Sunway Foundation Programme(サンウェイファウンデーション)
文系(Arts)・理系(Science & Technology)に分かれ、1年間で大学入学資格を取得。
英語要件はIELTS5.5以上。 - Monash University Foundation Year (MUFY)
モナッシュ大学マレーシア校への進学を目指すプログラム。幅広い科目を1年間履修。
英語要件はIELTS5.5以上。 - Canadian International Matriculation Programme (CIMP)
カナダオンタリオ州の高校卒業資格に相当し、多国で認められる国際的な資格。
1年間のコースで英語要件はIELTS5.5以上。 - Australian Matriculation (AUSMAT)
オーストラリア西部の12年生に相当し、オーストラリアやその他国の大学入学に有利。
1年間の履修。英語要件はIELTS5.5以上。 - Cambridge A-Level
国際的に認められた大学入学資格。1.5~2年かけて専門科目を履修。英語要件はIELTS5.5以上。


英語集中コース(IEP)
英語力が不十分な学生向けに、大学レベルの授業を英語で受けるための集中英語プログラムが提供されています。学士課程進学決定者に限定されており、必要な英語力の獲得をサポートします。
このように多様な学びの選択肢があるため、日本人学生も自分の進路や英語力に合わせて柔軟にプログラムを選べます。
受験情報
サンウェイ大学の学部課程に出願する際には、以下の書類や資格が一般的に求められます。
- 高校の成績証明書
5段階評価で概ね3.0以上が目安とされていますが、具体的な基準は非公開です。日本の高校の成績証明書は和文・英文両方の提出が必要となるため、出願前に早めに学校の先生に依頼しておくと安心です。 - 高校の卒業証明書
こちらも和文・英文の両方を準備します。 - 英語力証明
- IELTS 6.0以上(学部・専攻によって異なります)
- またはTOEFL iBTスコアが一定基準以上(学部によって異なる)
日本人留学生はIELTSを使うケースが多く、マレーシア英語はイギリス英語に近いため対策がしやすい傾向にあります。
- Pre-Universityコースの場合
- IELTS 5.5以上が一般的な入学要件です。
- 学部課程よりも要件は緩めに設定されています。
ただし、ランカスター大学とのデュアルディグリーを希望する場合には、ファウンデーションコースが必須となります(日本の高校卒業資格を入学要件として認めてもらえないため)。
出願の流れと入学時期
出願はサンウェイ大学のオンラインポータルサイトから行い、希望するコースを選択して必要書類をアップロードします。エージェントを利用しても申請可能です。
学部課程の主な入学時期は、1月, 2月, 6月, 4月, 9月です(コースによりますが、1, 4, 9月入学の所が多いです)。ファウンデーションコースの場合は、MUFYなら1月, 7月, 8月といったように、コースによって異なります。修士・博士課程は、場合によっては通年で随時受け付けていることもあります。
入学時期については複雑なため、公式ホームページを参照してください。
合格通知後、学生ビザの申請に2~3か月程度かかるため、渡航希望の3~4か月前には出願を開始するのが理想です。
多くの日本人留学生は高校卒業直後の3~5月に出願し、7月入学を目指すケースが多いです。人気のコースは早期に定員が埋まることがあるため、早めの申し込みがおすすめです。


交換留学について
サンウェイ大学の学部課程では、在学2〜3年次にかけて、マレーシアでの学費を支払い続ける形で、提携先の海外大学へ交換留学が可能です。
特にイギリスのランカスター大学やオーストラリアのビクトリア大学をはじめ、世界30か国以上の名門大学と提携しており、半年から最大1年間の留学が認められています。
交換留学は基本的に大学の成績によって希望が割り当てられるため、在学中はGPAをなるべく高く保つようにしましょう。


終わりに
今回はマレーシアのサンウェイ大学について、基本情報からキャンパスの様子、教育カリキュラム、受験情報、交換留学の制度まで幅広くまとめてみました。
サンウェイ大学は国内外で高い評価を受けており、特にイギリスの名門ランカスター大学とのデュアルディグリーをはじめとした国際的な連携が魅力的です。また、利便性の高いキャンパス環境や豊富なクラブ活動も学生生活を充実させてくれます。
学費もマレーシアの私立大学の中では標準的ながら、質の高い教育と多彩なプログラムが用意されているため、費用対効果の高い選択肢と言えるでしょう。
これからマレーシア留学を考えている方や、サンウェイ大学への進学を検討している方の参考になれば幸いです。
キャンパスツアーについては別の記事にまとめてありますので、ぜひ見てみてください!

